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今後の方針


︎︎ノワール王国のとある一室、そこにはこの国の王であるユリウス・ノワールと、時期国王フリードリヒ・ノワール。2000年前の魔王である者の妃、ユイ。そして彼等彼女等を支える従者が居た。



「然し信じられない…アンナが器に選ばれるとは…」


「……悪魔の再来…か、荒れますね…」


「…あの娘は悪魔では無いわ、兄さんも勿論悪魔ではありません」


「っ…失言でした、御許しをユイ様…!」


「……兎も角、怪我が治り次第チェーロ皇国の皇子との婚約の儀を執り行わねばな、…神も酷な運命をアンナに背負わせたものだ…」


「…それには同意します、私達で支えましょう…あの娘を、…貴女達にも苦労は掛けるかもしれませんが、何卒よろしくお願い致します。」



「「「「「御意。」」」」」



︎︎ユイが視線を向けた先、そこには5人の女性が傅いていた。


︎︎外見はアンナよりも僅かばかりにしか歳を得ていない着物を着込んだ黒髪の少女が。


︎︎紅蓮の焔が如し髪を肩に掛け、メイド服に身を包んだ少女が。


︎︎白髪に金のメッシュ、少々筋肉質な素肌を覆うように軍服を着た女性が。


︎︎青髪を背中迄伸ばし、女性の象徴たる乳房で軍服の胸元の釦が弾けるのでは?と思わせる女性が。


︎︎そして、彼女等の中心で執事然として主君に頭を垂れる女性が。



︎︎永い刻を経て尚、変わらぬ忠誠を捧げていた。



◆❖◇◇❖◆



(…落ち着け、俺。先ずはこの世界“ゲーム”の流れを思い出すんだ。)


︎︎この『ウルガルド物語』というゲームの世界観は魔物や魔族っていう化け物達が存在した場合の近未来っていう一種のパラレルワールドが舞台になっている世界観。


︎︎そして各国は星騎士と呼ばれる魔法を用いる騎士の保有量で国家間のバランスを取っている。


︎︎ゲーム中、悪役令嬢として主人公と各ルートの男の前に立ちはだかる俺“アンナ”もその星騎士として存在する…然もラスボスとして。


︎︎まぁ、こういうギャルゲーや乙女ゲによくある“逆ハーレムルート”の場合、悪役令嬢VS主人公&攻略キャラ…なんていうもんもあるが。



(…どっちにしろ、何にもしないままだと確実に“詰む”な。…なら、幾つか指針を立てるべきだな。)



︎︎①アンナ・ノワールとして本編開始迄にこの世界に順応する。(出来れば方々に“パイプを持てれば良い”)

︎︎②この世界に順応した上で、槍の力を使いこなして星騎士として実力を身に付ける。

︎︎③可能なら悪役令嬢としての破滅ルートの回避。

︎︎④…死んでしまったものはもうどうしようもないが、生前の“誓い”を果たし、“約束”を護る…そして“信念”を貫き通す。



「…取り敢えず、紙に書いて幾つか指針を立てたが…こんなもんか。幸いノワール王国って言ったら他の国よりも星騎士をより多く抱えてる国だ、②については誰かに学ぶ機会はあるだろ。」



︎︎…そう考えていた時期が俺にもありました、ってやつだ。



◆❖◇◇❖◆



「槍の出し方がわからん…!」



︎︎そう、どれだけ本や記録媒体で調べようが意識して出そうとしても俺を認めたという、あの槍の出し方が全く解らん。


︎︎俺にはアンナ・ノワールとして生きた8年間の記憶もあるから魔力の扱いとかは何となく分かる、が、肝心の武器の出し方が解らない。


︎︎中庭で独り頭を抱えていると執事であり、このノワール国でも指折りの星騎士でもある麒麟のリンが話しかけてきた。



「──ふむ、見た所何か苦心している御様子…此処は出来ない事をやろうとするよりも出来る事をしてみては如何でしょうか?」


「…それもそう、ですね…出来る事…ではリン、何時もの様に“授業”をお願い致します。」


︎︎このリンっていう執事、前世の記憶を思い出した俺でも只者ではない“空気”を感じている。


…くぐって来た修羅場の数も質もダンチってやつだ。



「分かりました。では今日は星戦について色々とお教えしていきましょう。」


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