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10月24日のモンブラン  作者: 遥可華絵
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モンブラン

10月24日、それがまゆの誕生日だ。


まゆにとって22回目のその日は初めて二人で一緒に祝う誕生日であり、どうお祝いしようか早くから悩んでいた。

平日だったため夜に少し豪華なディナーを食べ、その週末に当時まだできたばかりだったディズニーシーへ行くことに決めた。

しかしマイペースなまゆは誕生日の日にうっかりバイトのシフトを入れてしまったらしく、結局ディナーの予約はキャンセルし、まゆのバイトが終わってから家で軽くお祝いをすることになった。


スイーツ好きのまゆは中でもモンブランが大好物で、誕生日ケーキは迷わずモンブランを買おうと決めていた。

ただ以前にも何度かモンブランを買って行ったことがあったのだが、ことごとくまゆのリサーチ済みのお店で「知ってる」とそっけなく言われて撃沈していたため、お店選びは悩みに悩んだ。

どうしてもまゆの知らないお店のモンブランでサプライズをしたかった俺はインターネットで大々的に取り上げられている店は避け、都内を自らの足で歩き回ってお店を探し、ネットに取り上げられてないことを確認しては味を確かめた。


ようやく見つけた店は渋谷にあった。

“Rose d’amour”フランス語で愛の薔薇という名のその店はネットで検索してもランキングやお薦めには出てこない店だった。

和栗のモンブランと名付けられたそれは少し小ぶりなモンブランケーキの上に大きな栗の実が仰々しく乗っかっていた。

舌に自信がないなりに味を確かめてみると栗の味がしっかりとしていて、美味しそうに食べるまゆの姿が目に浮かんだ。

さらに店名にある薔薇はまゆが自分のメールアドレスに“PINKROSE”と入れるほど大好きな花で、ケーキを詰める箱に薔薇の絵が入っていたことが決め手となった。

店員に誕生日プレゼントだと告げると箱に薔薇の形のリボンを付けてくれることになり、迷わずピンク色を指定した。


意気揚々と家に帰りバイト終わりのまゆを迎え入れると「どこのお店? 可愛い」と素直に喜んでくれた。

俺は自分で汗をかいてお店を探しまゆにプレゼントできたことがとても誇らしく、何よりもまゆの笑顔を見ているだけでとても幸せだった。

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