異世界探検します
ん。
‥‥むむ
‥‥‥むむむ
とりあえず歩き続けてるけど、特に村らしいものは無いし、生物もいない。
「いやー、予想外になんもないな」
草原が見渡す限り広がってるだけである
‥
‥‥かれこれどんくらい歩いたんだろう
おそらくだけど2時間くらい歩いてる気がする
流石に喉乾いてきましたフリーター22歳
俺のフリーター体内時計だともう5年くらい歩いてる
多分、間違いないと思う。
そんなふざけた事を考えていると
なにか薄っすらと遠くに半透明な「何か」がいるのを確認した。
俺は初の生物らしき何かを見つけ好奇心を抑えられなかった。
恐る恐る俺は近づき、目を疑った。
半透明な水色の球体
日光がさしこみ、光が程よく反射し艶やかなボディ
白と黒のまん丸い目
こいつは‥
スライムじゃないか
某なんとかクエストに出てくるスライムじゃないか‥
‥
‥‥ごめん、こいつ昨日買ったスライムの枕だわ。
!!!!!!
思いだした、こいつはあの災厄の元凶じゃないか
俺は‥こいつのせいでコケて小指ぶつけたやつやん‥
ん?
なんか隣にもなんか落ちている
これは愛用してる迷彩のリュックサックだ。
どうやら俺の私物も運良く転移したらしい
バックは正直汎用性高いから重宝する
:フリーター22歳 楪 瑞希 スライムの枕とリュックサックを手に入れる
とりあえずバックを漁る
バックなんか使えるやつはいってねえかなぁ‥
「きゃあああああああっっ助けてええええええええええ」
その時だった
西南の方向から叫び声が聞こえたのは
なんだよ騒がしいな
俺はバック漁るので忙しいんすけ‥ど?
とりあえずふりかえる
10mぐらい先に金髪のちっさい少女がイノシシ(仮)に追いかけられ爆走していた。
「いやぁあああああ、こないでええええええ」
うわ、災難過ぎて草も生えませんね
ここ草原なんで草しかはえてないですけど。ヨホホ 笑
究極の怠がりの俺は彼女に背を向け歩きだそうとました。
が
「まてやぁああぁあ!!そこのバナナ使いの君!!!」
うわあああああああ
こっち来るやんけえええええええぇえぇぇっっっ
「ちょまwgap☆〆◯>*÷◯#」÷*÷rni」
「焦りすぎて噛んだがここで死ぬわけには行かねええ!!まず、バナナ使いってなんだよ金髪ちび!!」
美少女金髪ちびは俺に向かい爆走してくる。
「誰が金髪チビだああぁあああ!なんでもいいから助けてお願い!!!」
いや、俺は何も聞こえない
もちろん、俺は何も悲鳴なんか聞こえないよ金髪美少女よ
俺は逆方向に颯爽と走り出した
「伊達にフリーターガチ勢やってねえんだよぼけえええ」
今まで経験したことのない最速スピードで駆け抜ける俺
あのクソチビに負けるわけがねええええ
「オラァあああああっっっ」
走る、走る、走る、走る
走る、走る、走る、走る、走る、走るッッッッ
額を滴る汗を肩で拭い、再度前を向き走る
後ろを振り返ると爆走してるイノシシ(仮)
走る
走る
そして、俺は冷静に考えたんだ。
「あの金髪助けたら、街にいけんじゃん」
刹那
俺はバックから護身用のサバイバルナイフを取り出し
左手に持ち替え
ナイフを刃を逆に握りしめ
バックステップ
「金髪しゃがめ!!!!!」
金髪は驚きと困惑した表現で姿勢を低くし、通りすぎた
俺は迫り来る肉塊に向かい合い
光で反射するナイフを傾け
すれ違う瞬間、腰を落とし、肉塊の頭上にナイフを刺した
刺した反動で肉塊がバランスを崩し、胴体に衝撃。
吹き飛ばされるが、
足場を確かめ再度、接近し、飛躍、追い打ちをかける。
蹌踉めく獣足に蹴りをいれ、崩れかかる肉塊の首元にトドメを刺した。
胸に激痛
息が出来ない
なんとか倒せたらしい
安堵で足に力が入らない
俺は脱力し、崩れ落ちた
「バナナ使い!!たすかったよぉ〜!!!」
胸に飛び込んでくる金髪
「たす‥」
意識が遠退いていく‥
俺は意識を手放した。