第6話-信じる-
シュガーは起き上がりみんなのもとに走り出そうとした。
だか、全身固定されたように体が動かない。
「シュガー!駄目だよ!まだ安静にしてないと…」
「先輩の体ほ理由はわかりませんが今ボロボロな状態です。治癒かなにかの能力が使える人がいないと4〜5日は動け無いと思います。」
…………一旦頭の中を整理しよう。
僕が倒れたのが会長が加藤姉妹と田中に連絡がついたって話した時だったよな?
だが、そうだとすると『時間を巻き戻す』という仮説が崩れてしまう。
だって僕が治癒の能力をみんなに教えたのは雫先輩がエイリアンに不意打ちを喰らったあとだから。時間は……早朝だったはず。
だが、こちらにはまゆちゃんがそばにいる。意識送信で伝言すればいい。あの時みたいに。
「まゆちゃん…」
「はい、なんでしょうか?」
まゆちゃんを呼んで伝言を教えようと思ったときあることに気がついた。
僕がまゆちゃんに飛行型の情報を教えたとして、会長達は初めて会うんだ。僕はまだ学園に襲ってきた飛行型を、見ていない。そして僕には戦闘用の能力がないから、1人の時会っても戦いの情報を得られないわけだ。
そして僕のタイムトラベルを信じてもらえなかったらみんなどう考えるだろうか…
なんでシュガーが飛行型の異型の情報を知ってるんだ?
シュガーが異型を操っているんじゃない?
となるとシュガーが黒幕になる。いや、シュガー以外考えられない。
みんなの命を弄んでいる。
……と
そうなったら大変だ。
みんなには悪いが黙っていよう…
あの時はみんなの戦闘を観察&分析され、手も足も出なかっただけで素で戦えばあの人たちなら負けるはずがない。
そう思ったときふと頭に機械音的な音がした。
『イイノォ……?ミンナノイノチト…ジブンノイノチ……ドッチガタイセツナノォ?ジブンヒトリノセイデミンナガシンダラドウスルノォ?』
……頭が痛い。
体が勝手に動く。
脳がやめろと命令をいくら出しても体は動き続ける。
「まゆちゃん……今から僕が言うことをみんなに意識送信してもらえる?」
「え……?あ、はいわかりました。」
「飛行型の異型は素早くて知能を持っている。優先して倒すんだ。」
「………!!」
「え……?シュガー……何を言って…?」
「とりあえずみんなに意識送信しました。」
〜35分後〜
「あ!会長!おかえりなさい!見てください!先輩が目を覚したんです!」
「そうか。で、佐藤。あの伝言は一体なんなんだ。」
どうしよう。
しかし、下手に嘘をついてボロが出るとますます疑われる。
よし、正直に言おう。
「それは、僕が別の未来を見てきたのです。」
「ふむ……全く意味がわからないのだが?」
「僕の2つめの能力……時間旅行です。」
「時間旅行。それなら説明がつくが……
それは真実なのか?」
えっ……
「その能力を実際に見ることが出来ればそれは証明される。しかし、佐藤が別の過去へ行くとしたら我々の記憶はまるごと消えてしまう。
つまり、お前のその能力を証明する手立ては存在しない。
この意味がわかるか?佐藤」
つまり、僕が黒幕だという説がまだ濃厚だ。ってことか。
困った。どうしたら信じてもらえるだろうか。
「生徒会長!シュガーを………シュガーを信じてください!
私は7年間シュガーと友達として一緒にいました。シュガーの目を見ればわかります。
シュガーは真剣です。嘘をついてはいません!
どうか……信じてください…」
「では、そこまで言うなら一応信じてみよう。
ただし、もし嘘であった場合、八乙女。覚悟しておけよ。」
会長はそう言って保健室を後にした。
「千花…ありがとう」
「私は、シュガーの事を信じるからね。」
その夜、治癒の能力で怪我を治し、みんなの会議に参加した。
飛行型との戦闘は厳しく。人数は12人まで減ってしまったようだ。
エイリアンが現れてから2日が経過した。
まゆちゃんの報告によると、ここら一帯に人を視ることはできなかったようだ。
そこでまゆちゃんは、この12人の中に黒幕が潜んでいる。そう断言したところで会議が終了。
今日も軽く食事を済ませ明日に備えて早く寝ることになった。
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5月6日
残り生存者…12人