第三章 終われる身 朝日の守り人
前回話していた所、こっから段々狂ってきます。
影滝さんは、何で行ってしまったのか。
理由も考えず私の身体は既に、走り始めていた。
一方、影滝の方・・・・
彼女は、多分、我を追ってくる。
多分、彼女は追いつく。
雑念を振り払おうと、首を振り、近くの森を駈けた。
後ろから、兎ではない者が、5人位追いかける。
この辺りで、流血沙汰は起こしたくなかった。
横からも1人追いかけてくる。
草叢に隠れた。
一方、朝日の方・・・・
近くの森で、見知らぬ5人と鉢合わせた。
「ここらで影滝なる者を見なかったか?」
「貴方たちこそ見なかった? 影滝を。」
「貴様、漁師の癖になんと言う言葉使い。 許すまじ!」
世間知らずの私、武士の恨みを買う・・・・
武士が刀を抜いて、切りかかった。
すると、草叢から誰かが飛び出て、刀を刀で防いだ。
「逃げろ!」
その人の言葉道理、私は、森を駈けた。
1時間後・・・・
心配になって、私は、5人に鉢合わせした場所に戻った。
そこには、影滝さんと、気絶している5人を見つけた。
影滝さんは、私を見ると、逆方向に歩き始めた。
私は、影滝さんに、駆け寄り、しがみ付いた。
「お願い、ここに居て。 一緒にいて。」
影滝さんは、首を横に振った。
「我と居たら、一生あいつらに追い掛け回される事になる。」
「でも・・・・ なら、一緒にその道を歩む! 貴方が居ないならその方が増し!」
朝日は口を閉じた。
影滝は、一瞬驚いた顔をしていたが、穏やかに笑って、
「じゃあ、仕度は整っているのかい?」
と聞いた。
朝日は、目を輝かせ、
「今からやります!」
と言った。
影滝は、素早く仕度を終わらせ返ってくる朝日を不安そうな目で見詰めていた。
次回、影滝の過去や正体が色々明らかに!