嫌がらせを望む
あらすじにも書きましたが、閲覧注意です。自己責任でお願いいたします<(_ _)>
次から次へと積み重なる重圧に、いっそ狂ってしまえたらどんなに楽だろうと思う。
過去は返らない。後にするから後悔。まだ大丈夫、一つずつ問題を片付けよう。
笑わせるな。そんなこと言われずとも十二分に、骨の髄まで、理解している。ああ、わかっていることを他人に諭されるほど無駄なことがあるだろうか? 彼らはわかっているのだろうか? 「うん、ありがとう」と笑顔で言わなければならないこちらの気持ちを。
時がほしい。与えられないというならいっそ壊せ。炎でも不慮の事故でも災害でもいい。自死以外ならなんでもいいんだ。自分で死んだのではないのなら、きっと誰もが諦める。傷ついても、過去になる。
わかっているさ、悪いのが自分だなんてこと。それでも神様、この仕打ちはないだろう……?
結果がでなければいくら頑張ったところで意味がない。全くその通りだよ、拍手したいくらいだ。いくら学んで知識を吸収して学ぶことに快感を覚えたって、その知識で何かをなさなければなんの意味もない。なんにも認められない。綺麗事なんかうんざりだ、学ぶことが楽しい、それは美徳にはなっても決して得にはならない。
本当に学びたいことは学べなくて。
学びたいことはいくらでもあるのに結果を出せとせっつかれて。
たったひとつ苦手があっただけで自分がやりたかったことはすべてこの手からすり抜けた。
でも頑張っただろう?
頑張ろうと、しただろう?
……ああ、それでもそうなんだよな。「結果がでなければなんの意味もない」んだ。
なあ、神様。この数年、本当に何度も嫌がらせをして来たじゃないか。
今、最っ高の嫌がらせをしてくれたじゃないか。
だから、なぁ。一度くらい、自分の望む嫌がらせをしてくれたっていいんじゃないか?
――なあ。
俺を、殺してくれよ。