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序章
不幸は突然訪れる。
ある日突然、からす一家に不幸が襲いかかった。
からす一家は私〈かもめ〉、夫〈からす、娘〈むく〉の三人家族。
むくが入学した私立中学へ通う為に都心に借りた賃貸マンションへ引っ越してすぐ、都会生活を満喫する間もなくからすが脳梗塞を発症し、重度の嚥下障害に陥った。そして恐らくはからすの人生最大の危機に直面した。
それに続いてむくが学校で『携帯電話事件』を起こし、それが元で不登校から鬱病へ……。
想像しがたいような恐ろしい現実が、からす一家に襲いかかった。
「事実は小説より奇なり」、その言葉どうり、或いはそれ以上に奇妙な現実を生きなければならくなったからす一家の闘病と、自宅と賃貸との二重生活の実際の話しを小説化しています。
登場人物(愛称)
夫 (からす)
娘 (むく)
私 (かもめ)
※尚実話に元にしている為、登場人物のプライバシーの必要性から、登場人物に関わる団体〈学校、会社等〉の名称、また住居等、個人を特定できるような事柄についての表記は架空、或いは曖昧な表現させていただきます。
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