表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/25

第8話

 ぐるぐるの階段丸い部屋。ぐるぐるの階段丸い部屋。ぐるぐるの階段丸い部屋。ぐるぐるの階段丸い部屋。ぐるぐるの階段丸い部屋。



 緑と便の色が混じり合った生き物のお肉が尽きました。

 飲み物もありません。

 それでも――


「うえに、いかない……と……」



 頭がぼーっとしてきました。お腹もペコペコで、喉もカラカラ。足も動かない。頭の中には奇妙な囁き声。この声は何でしょうか? 邪魔……。



 もう、何個目かわからない丸い部屋の真ん中で、私は倒れてしまいました。



 どうやら、私はお肉になるようです。もし、誰かがここへ訪れたら、私からお肉をいただき、上へ連れて行ってくれるでしょう。



 眠気とは違う、何もない底へ誘われるような感覚。

 白く固い地面に当てた顔がひんやりしていて、少しだけ気持ちいい。


 私は、私を失いそうになりました。


 そこに、奇妙な音が聞こえます。

 白い固い地面に当てた耳にナニカが聞こえる?


 それはコツリコツリと同じ間隔です。

(これって……足音?)


 私はうっすらと瞳を開けます。

 すると、階段の上の方から誰かが降りてきました。


 そう、上からなんです。


(上から? ダレ?)


 私はそのダレカを確認しようと、瞼へ力を送ります。

 ダレカは横になった私の前に立ち、こう語りかけてきました。


「おいおいおいおい、マジかよ。登る者がここまで来るなんて。しかも、こんなに幼い子が……なんでだ?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ