長編における世界観の厚み作り、こんな方法もアリかも~3つご紹介&解説~
こんにちは、ふとんねこです。
久しぶりに連載がないという状況になっており、ふわふわと落ち着かない心地。
取り敢えずエッセイを書くのです。
本日は、長編における世界観の厚み作りについて。
有り難くも世界観について褒めていただけることの多いふとんが、ふとん流の世界観の厚みを作り出す方法を書きます。
こんな方法もアリかもなぁという緩さでお付き合いください。
さて。
皆様は、長編を書く際にどんな思い付きから、どんなふうに構想を立てますか?
「こんなシーンが書きたいなぁ」
「こんなキャラクターが書きたいなぁ」
「こんなお話を書きたいなぁ」
等々、構想に関わる様々な思い付きがあると思います。
ここから、どんな設定・どんな世界観で描いていくか、プロットを立てていくことかと存じます。
ふとんは基本的に「こんなキャラクターでこんなシーンが書きたい」がきっかけでして、そのシーンのためだけに何万文字も書くこともしばしば。
そんなネタがふとんのメモ帳には山のように眠っています。
しかし。
これだけだとどうしても世界観が薄くなってしまいます。
勿論書くにあたって必要なだけ練りますがやはり足りないんです。
それから物語としてのボリュームも物足りなく感じます。
そんなときにふとん流の世界観厚み作りが行われます。それは3つあり、ふとんは作品に合わせて使い分けをしています。
【①2つ以上のネタを合体】
これが一番効く。
ネタ帳の中から、世界観の似ているものを2つ以上選び、合体するんです。
それから、どのネタをメインとして優位に立たせるか考え、他はサブのエピソードとして描くことにする。
各々世界観を持つものが重なるので、自動的に世界観の厚みが出ます。
ちょこちょこした調節は必要ですけど。
言葉だけだと分かりにくいので、ふとんの完結済作品をもとに更に解説。
ハイファンタジー『銀星と黒翼』はですね、3つの物語だったものが合体して1つの物語を構築しております。
メインとして優位に立っているのが『銀星と黒翼』本体。一章から始まるウルとシヴァの主人公組の冒険譚ですね。
そして残りの2つがサブのエピソードとなったのが二章、エルフの国編です。
まず1つ目はジジとマオのコンビ。
この二人は、実は『混沌系変人エルフと苦労性使い魔』という独立した作品の主人公組になる予定でした。
そして2つ目はリンとレイの兄弟。
この二人も、タイトル未定のハイファンタジー作品の主人公組になる予定でした。
主人公格のキャラクターをいくつも呑み込んで『銀星と黒翼』は今の形に出来上がったのです。
葛藤は大きいです。
呑み込まれた作品たちも、ふとんにとっては愛しいネタ。きちんと描いてあげたい物語たちですから。
けれど、物語のボリューム、世界観の厚みを作り出すためには必要なことであるといつも諦めています。
それに、いつまでもネタ帳で眠り続けるくらいなら、大きな物語の一部として描く方が良いのではないかとも思います。
これが1つ目です。
【②年表を作る=歴史を作る】
歴史は世界の厚みです。
数多の出来事が重なり合って、現代に続くこの世界を形作っています。
ですので、物語でも歴史があると世界観に厚みができます。
過去にこんなことがあった、という出来事をチラつかせるだけで世界観の奥深さを感じさせることができるんですね。
それには年表があると便利なので、それを作成しましょう。
年表作りについては以前『ファンタジー設定厨が自分の世界観設定の過程を真面目に語る~創作のお悩み解決に役立つ……かもしれない~』というエッセイで書きましたので割愛。
魔法技術が進歩している様子とか、気候や土地の変化とか、日常の会話等に紛れ込ませて語れると「おっ、なんか世界観深みでは??」と感じるチョロふとん。
皆様はいかがでしょう?
これが2つ目です。
【③全てを語らない】
これはとても大事。
勿論しっかり練った世界観があることが前提ですが、それを全て語らないで想像に任せる部分を多く取ることで世界観を遠大に感じさせます。
基礎にはちゃんと練った世界観があるので「実はそこまで考えてない」という部分があっても「きっと何かある」と想像していただけるという……
ふとんの作品では『夜を統べる黒鴉』がこれにあたります。黒鴉は設定してある世界観の半分も作中に出していません。
どうしても設定って語りたくなるんですよねぇ。だって「超エモいよこれ」と思って設定し、書いているんですもの。読者さんにも知って欲しいのかまたり。しかし話したがりのお口はミッフィーちゃんに。
語りすぎれば、世界観は貴方が語ってしまった範囲を限界にしてしまいます。
そうすると自分自身「思ったより狭い世界だな」と感じてしまったり。読者さんもきっと同じでしょう。
それは勿体ないですよね。自分で自分の世界を狭いものとしてしまうなんて。
箱庭も、見せ方次第では大きく広い世界になりますよ。
これは短編でも使えるやつですね。短編は世界観を説明している暇がありませんから、この方法が活きるのでは。
厚み作り、というより見せかけ厚み作りですが、これが最後の3つ目でした。
以上ですね。いかがでしたでしょうか。
お役立ちかは分かりませんが、悩まれている方は参考までに。
皆様がどんな方法をやっていらっしゃるのか気になります。
最近のエッセイジャンルは、過去の作品がポイポイ上がってきて、新作は勢いがないというか少ないというか、という印象。
少し前までは活発だったのになぁと感じます。読む数が減っております。ちょっと刺激が足りないかも。すぱいしぃ求む。
本作もすぱいしぃなわけではないというね……まあ、平和が一番ですけれど。
それでは今回はこの辺りで。
ふとんは『ふとんの本棚』という連載読書感想文エッセイの用意をいたします。
とても楽しそうなのでやることにしました。ふとんの中の需要が燃えています。
またどこかでお会いしましょう!!
ここまで読んでくださってありがとうございました!!
感想や評価、大歓迎です|*・ω・)ノ