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着替え終わるまで  作者: 似見 正樹
6/69

6、新人戦その後

登場人物

剣道部二年

○村瀬 翔也

本作の語り手。

○右近寺 優

真面目。


関連エピソード

2、4話


「負けた。盛大に負けた」

 転がっていた籠手をグーでポコポコ殴っている右近寺優にそう言うと、彼の手がピタリと止まった。

「うん。負けたな。坊主じゃなかったから、行けるかなと思ったんだけど」

 先日、新人戦が行われた。俺と右近寺は団体戦に出たのだが、対戦相手が坊主頭の強豪校という予想に反して、髪の毛がそれなりに伸びていて、なんとなく強くなさそうだったので、もしかしたら勝てるんじゃないかと期待していたが、大将で出た部長の石野以外は勝ち星をあげることができず負けてしまった。

「勝てそうだったのになあ。悔しい」

 詳しい戦績としては、先鋒の俺が二本負け。次鋒の後輩が一本負け。中堅の右近寺が引き分け。副将の山下が二本負け。そして、大将の石野が二本勝ちだった。

 俺は悔しがる要素もないぐらい盛大に負けたが、引き分けた右近寺は心底悔しいようだ。

「また次の大会頑張ろう」

 自分自身と右近寺を慰めるように言った。

「そうだな。まあ、次の試合は結構先だからな。その前に、修学旅行も文化祭も体育祭もテストもあるし、目白押しだよ」

 学生には大量のイベントが待ち構えている。すぐに切り替えていかなければならないのだ。

「だな。はあ、頑張ろうっと」

「おう」

 その日はあまり会話が弾まなかった。試合に負けたダメージがまだ癒えていないのだった。

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