第一話
不定期です。
朝起きるなり回りを見てただ思う感情は嘘つき……その言葉しか浮かばない。
なぜそう思うかというと原因は昨日に遡る。
私は雨が降る学校の帰り道、傘を差していると時々横なぐりの風雨が私の眼鏡のレンズに水滴を着ける。
視界が水滴に遮られて見えにくいので眼鏡を外し拭く、眼鏡拭きながらつくづく見えるようになりたいと今日は思った。
学校生活において眼鏡キャラはヒエラルキーの真ん中より下なのではと思う。
普段陰で私のことを眼鏡猿と悪口を言ってるであろう一軍とか言われる派手目なクラスメイトに今日も
「ねぇ、坂春さん悪いけどあたし忙しいから代わりに掃除やってよ。お願いね。」
と私に命令に近い言葉で掃除を押し付けられる。
何がサカハルさんだよ坂春のサとルを取って眼鏡猿って言ってるくせに、眼鏡か眼鏡が悪いのか、じゃあコンタクトにすればと思うかもしれないがよく考えて欲しい目に異物を混入させるなんて考えるだけで恐ろしいわ、だからといってレーシックもなぁ、あれもメスで薄く開いてどうのこうのするんでしょ……無理だ。
眼鏡から逃れられない運命らしいがあえて言わせてもらおう
『みえるようになりたい。』
と強く願う。
………………………………………………………………え?………………は?
瞬きをした瞬間に見知らぬ室内にいつのまにやら立ち尽くしている。
何なんだと室内を見回すとそこはどこか事務所のようで事務机と椅子書類棚などが置いてある。
事務所のなのに何処と無く違和感がある気がするのは何故だろう、私はどうやってここにたどり着いた。
そう考えながら事務机に背を向けて後ろを見ていると
「いらっしゃいませ、お客様どうぞこちらにお座りください。」
そう声を掛けられる。
いつの間に人がと声がする方を見ると…………金髪美女と美少女が私を見ている。
ねぇマジでここ何処よ。