神サマの迷子2
さてどうしたものか。アカツキ=ミノルは平べったい真ん丸の石に座り頭を抱えていた。
自分の創った世界で迷子だとはなんか情けない。
絶対に他の神サマには知られたくない。
…絶対に笑われる。
こんなことになったことの始まりは
約12時間がことの発端だった。
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約12時間前
なんか眠いな~
今家だし今の時間帯は来客はないだろう。
しかし、睡眠妨害されるのは気にくわないな、
一応この家の主は俺なんだが不安を最近覚え始めた。だから住み込みメイド・執事に言っておく
「しばらくは起こさないでくれ」と。
それからしばらく横になっているといつのまにか
意識が飛んでいた。
ふと、風が顔を掠め甘い匂いがした。
窓閉めてなかったかなぁ
なんてのんきなことを考えていたら
「アカツキ神サマ、アカツキ神サマ、起きてくださいませ」
無機質な声が聞こえた。同じ言葉を何度も繰り返す。揺すって起こせばいいと思うがこの神サマルールでは上位神には上位神以外が触ることを許されない。そんなルール創った覚えはないのだかもうめんどくさいからこのままでいいや。
そろそろ起きてみようか。
「ん?なんだ?」
まるで今起きたようにまばたきをしながら目を開けて
横になった体を起こしさきほどから声を掛けていた人物をみる。
え?誰この人?
すぐに疑問がでた訳は目の前にいる人が黒髪、黒目で紅蓮色の着物を着ていたためだ。人間だったなら普通の特徴なのだが、疑問の元の人物は明らかに人間じゃないからだ。中性的な顔で性別も分からない。しかし着ている着物が女性のものらしきものだからたぶん女性なんだろう。
とりあえず
ステータス透視。
この能力は相手のステータスを見ることができる。
ミラノ=サングリ
性別♀
神と森妖精のハーフ
森の女王の右腕
レベル不明
能力⇒森の癒し、植物操作、エナジードレイン(能力は生まれつき備わっているもの)
森の女王エミリー=フロリアの加護
魔法⇒ランダム召喚、飛行魔法、初期魔法
なるほど~神と妖精のハーフとは珍しい。
なら紙が黒いことが理解できる。森の妖精は突然変異以外では黒髪、黒目なのだから。
彼女は懐から一枚の紙をこちらに差し出し
それを渡すともう用は済んだとでも言うように開いていた窓から飛行魔法で帰っていった。
おつかいできたようだ。
一枚の紙は手紙で差し出し人は森の女王
内容は簡潔に
北の森の調査を行ってほしい。
森の女王が手紙を送ってくることは滅多になく
送ってくる場合は必ず何かがあった時である。
前回きた手紙は
「南の湖を調べてくれ」
手紙に従って調べてみると湖の中の火山が大噴火の真っ只中であと少し対処が遅れたら地形や湖の中の生物が全滅したであろう。
森の女王の手紙は悪いこともあればいいこともあるらしい。ここに来る手紙は大概悪いことばかりだが。
そんな前例があったので森の女王のいったことを実行しようと森の中間あたり迷子になってしまったのだ。
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