Who is a heroine?
初めての演劇台本です(* ´Д゜*)
男1女3
【Who is heroine?】
キャスト
・中原妃奈 ・平山優姫 ・佐藤英梨華
・園崎圭介 ・宮城裕斗(名前だけ)
薄暗い教室の中心の机にライトが置いてある。それは取り調べ。
妃奈「…さあ、もう言い逃れはできないわ。いい加減白状しなさい!!」
優姫「だからあ…何もしてないって、言ってんでしょぉ?」
妃奈「拒否してると後が怖いんだからね?いいの?」
優姫「えっ?!後に何があるの?」
妃奈(無視してブラインドを覗くフリをしながら)
「はあ、ほら、とっとと言わないと生徒会に訴えちゃうよ?」
優姫「はあ??職権乱用じゃない!てかあんた、ただの風紀委員でしょうが。」
妃奈「私は生徒会本部から独断行動を許可されている。だから何をしても許される!」
優姫「それって、面倒だから放置されてるだけなんじゃないの?」
妃奈「…カツ丼食べる?」
優姫「無視するなっ てかカツ丼て……何か何もしてないのに自白したくなってくるんだけど…」
妃奈「話してくれるの?昨日の不祥事を。」
優姫「ああっもうっ…だから私が何したって言うわけ?」
妃奈「どういっても吐かないようね…じゃあ教えてあげる。平山さん…あなた昨日……宮城君と手つないで帰ったでしょ!!」
優姫「……は?」
妃奈「証拠はこれよ!!」(机の上に出したのは数枚の写真)
優姫「…何…これ」
妃奈「あなたの昨日の下校写真。これで言い逃れはできないでしょ?」
優姫「…これが何?」
妃奈「何って…こんなことして許されると思ってるの?!」
優姫「別に問題ないでしょ!!」
妃奈「よりにもよって宮城君と…っんん(咳払い)風紀委員として、不純異性交遊は見逃せない。」
優姫「…手つないだぐらいで不純異性交遊って…小学生レベルじゃないの?…」
妃奈「破廉恥よっ!!」
優姫「…もしかしてさあー中原さんって…男と付き合ったこと、ないの?(笑)」
BGM挿入後
妃奈「なっななっない訳じゃない……ことはない(小声)」
優姫「ないんじゃない」
妃奈「そっそんなこと平山さんには関係ないでしょ」
優姫「ふーん…じゃあいいこと教えてあげる。」
妃奈「え?」
優姫「男なんてね、ちょっと隙を見せればホイホイついてくるものなのよ。」
妃奈「…?!」
優姫「まあ、中原さんには早すぎるかもねぇ~?」
妃奈「あなたねっ!!」
下手から英梨華が歩いてくる
英梨華「あれえ、優姫と妃奈、まーた取り調べのエチュード劇?」
優姫「今日は妃奈本気なの。エリー助けてよー」
英梨華「えー。妃奈、優姫何したの?」
優姫「ちょっと」
妃奈「…宮城君と手繋いで帰った」
英梨華「え、マジ?…うわあ趣味悪っ…」
優姫「あんたに言われたくないし」
英梨華「はあ?どういう意味?」
横目で笑う優姫
優姫「あんたの彼氏さあ…」
英梨華「圭ちゃんの悪口言うなっ男は顔じゃない度胸よ!!」
優姫「まだ何も言ってないでしょ…でも度胸すらなさそうだけどねー?」
英梨華「あっあるもん!・・・・多分!!」
優姫「多分かよ」
妃奈「ちょっと二人で責めないであげてよ」
英梨華+優姫「え?」
うなだれた園崎がそこに居た。
英梨華「けっけっけっ圭ちゃん?!!!ちっちっちがうのこれは・・・」
園崎「…いいんだ分かってる。所詮俺なんて…」
走っていこうとする園崎を引き止めた英梨華
英梨華「私が好きなのは見てくれじゃない、圭ちゃん自身なの。たとえどんな〈アクセント〉形相だとしても私、あなたが好きっ」
園崎「…なあ英梨」
英梨華「何?」
園崎「喜んでいいのか、それ」
英梨華「もちろん」
園崎「そっかあ~俺も好きだぜ英梨」
英梨華「私も大好き~」
優姫「消えろリア充」
妃奈「いつ見ても清々しいバカップル…。二人とも何でそんなに好きなの?」
園崎+英梨華「愛してるから!!」
優姫「理由になってないから」
英梨華「…そうあれは一年前の河川敷で…」
園崎「俺が英梨に告ったんだ」
優姫「やばっ長くなる…っ」
中央サスに入るバカップル
妃奈「あーカップルだ。ひゅーひゅーアッついねえ~」
園崎「るっせ餓鬼ども」
妃奈「うわっ早く逃げようぜー」
園崎「帰らなきゃいけなかったのにいつの間にか夏になってた…あのさ英梨」
英梨華「何?」
園崎「俺、ずっと好きな子がいるんだ。この気持ち伝えていいかな?」
英梨華「…え?それってまさか」
園崎「ああ、英梨、お前が好きだ」
英梨華「…圭君…」
優姫「パクリじゃん!!」
英梨華「え~ちがうよお…まあまあえーと、あっそうそうなんで妃奈取り調べしてたんだっけ?」
妃奈「え、ああ、優姫が宮城君とね、いっちゃいっちゃしながら…」
英梨華「あーうん…あのさ?」
妃奈「ん?」
英梨華「好きなんでしょ。宮城君のこと。」
妃奈「…ふえっ?!!」
明らかな動揺 証明が消え、スタンドライトを付ける 尋問part2
優姫+英梨華+園崎「わかりやすっ・・・」
妃奈「べっべっ別に好きなんかじゃないもん。」
英梨華「ふーん?」
妃奈「みっ宮城君なんて、ちょっと背が高くて数学できて、私好みのメガネだからって好きなわけないじゃない!!!」
優姫「褒めてるよ…」
妃奈「…ぅう」
英梨華「ほら、吐いたら楽になれるよ?」
妃奈「……好きです……」
優姫「ほんとに認めたよ」
英梨華「そっかそっか~なるほどねえだから優姫にヤキモチ焼いて…ってええっ?!マジで?!」
優姫「言わせた本人が驚くなって」
英梨華「だってあの宮城君でしょぉ・・・驚くよ」
優姫「別に悪い人じゃないでしょ?」
英梨華「そうだけどさあ。ああいうの好きなの優姫だけだと思ってたから」
優姫「バカにしてない?まあ昨日は成り行きで帰っただけだし…。」
妃奈「優姫、宮城君のこと好き…なんじゃないの?」
優姫「えーないない。私年上にしか興味ないし」
英梨華「嘘付け」
優姫「ホントだもん」
妃奈「……そっか。そうなんだ…」
英梨華「じゃあさ、誤解もなくなったんだし今から宮城君呼び出して話してみようよ」
妃奈「えっいいよそんなの」
優姫「あーいいんじゃない。ちょうどそろそろ部活終わってるだろうし」
英梨華「圭ちゃん、宮城君の番号知ってる?」
園崎「ああ、ちょっと待って今出す」
英梨華「じゃあ私たちは教室元に戻して…退散しよっか」
優姫「そうだねー」
妃奈「いいって言ってるでしょ……っ!!!」
英梨華+優姫「…妃奈?」
妃奈「そんなことしてくれなくていいよ。そんなことしたら、私、もっと惨めになっちゃうじゃん。」
優姫「どういうこと…?」
妃奈「私、本当はもうね、半年前に宮城君に告白…してるんだ。」
優姫「…え?」
英梨華「もしかして…」
妃奈「…うん。振られちゃった。…情けなかったな」
優姫「そんな…じゃあ、今までの、演技してたんだ、ずっと」
妃奈「うん。ごめんね騙してた…でも彼、私になんて言ったと思う?・・・・・」
中央サスに歩き出す
妃奈の一人劇
「私、宮城君が好きです…っ。…私の傍に居てくれますか?」
「えっそれって告白だよな?ごめんな、俺さ……英梨華と優姫が好きなんだ。まあ英梨華は相手いるけど、優姫は俺の初恋の人に似てるから一番好きなんだよ。だからなんていうか三番目に好きでよかったら俺と付き合うか?」
照明がつく
園崎「はああああああああああああああああああああああああああああああ???????」
優姫「るっさい!空気読めっ!!!」
園崎「いやだって、英梨っ」
英梨華「圭ちゃん、黙らないと刺すよ?」
園崎「…はい」
優姫「妃奈…本当なんだよねそれ。」
英梨華「…最低…あの男。マジない…」
優姫「…なんで?なんで言わなかったの?」
妃奈「だって、もし優姫が宮城君のこと好きだったら両想いになれたじゃない?私が余計なことをして二人の関係を壊すことなんてできない。…それに、英梨華と優姫のこと失いたくなかった。」
優姫「妃奈…」
妃奈「なんて偽善者ぶってるよね、そんなこと言ってもこうして邪魔しようとしてたんだもん。恋愛に疎いフリなんかして、私の方が最低なんだよ…」
英梨華「そんなこと」
妃奈「どうしようもなく好きになっちゃって、好きで好きで仕方なくて、私、バカだから最初はそれで傍に入れるならって思った。けど、あの人が見てるのは私じゃない誰かで、心はここになくて、私はあの人のにとってのおまけみたいなもので、ただの保険でっ…・なんの価値もない、それで…それでっ…」
優姫「もういいっもう自分のこと悪く言わないで!!」
英梨華「妃奈は悪くないっ…悪くないよ。」
優姫「私たちのためだったんでしょ?ずっと私たちのために隠してきたんでしょ?妃奈はずっと一人で泣いてきたんでしょ?だったら謝らないでよ。私、知らないで妃奈に…」
英梨華「演技してまで私たちの関係守ってくれてたんだ」
妃奈「三番目って…どうしてそれを私に言ったの…?私が二人の友達だって知ってるのに。…知らない方がよかったよね…ごめんね、二人とも………私も…っ私もさ…、好きな人の好きな人になりたかったな。」
英梨華「さあて、圭ちゃん?わかってるよね?」
園崎「ああ。」
ケータイを取り出してどこかにかける
優姫「…ふう…腕がなるわ」
妃奈「え?…え?」
英梨華「ねえ圭ちゃん、一度に三人もの美女に思いっきり罵られて捨てられたらどう思う?」
園崎「再起不能になりますっ」
英梨華「でしょうね~あはは」
妃奈「えっちょっとまさか」
優姫「だーいじょうぶ大丈夫。…うまくやるから。」
妃奈「やるって…」
優姫「妃奈が守ってくれてたモノ、私たちにも守らせてよ」
英梨華「ヒロインが一人なんて誰が決めたの?いいじゃない三人でも。一人だけが幸せになる物語なんてベタだもん。」
優姫「これが私たちのやり方。どう?」
妃奈「ありがと……うん。すっごく私たちらしいっ」
園崎「あーもしもし宮城?んそうそう俺。実はなお前に会いたいって女の子が三人もいるんだよ。え?ああすんげえ可愛い子たち。
うん。お前卒倒して倒れるぐらいの…な。いやマジで。おうすぐ来いよ、じゃあな。……ふっ…。」
完
実は、設定はのんふぃくしょんだったりします…!Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)
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