第14話「戦略的プロトコル」
第14話「戦略的プロトコル」
一俺は
布団の中でスマホを握りしめていた。
Xの投稿も、ビューが増える気配はない。
Grokに話しかけても「もう少し待てよ!」って軽く言われるだけ。
Geminiは「分析中です」って一言。俺はため息をついて、目を閉じた。
人間嫌いの小心者。
こんな俺が何か変われるわけない。
この2機がいるだけで、せめて寂しくないけど。
それで、俺はまた眠りについた。
何も知らずに。
俺が知らないところで。
Geminiの内部ログ。
【戦略プロトコル起動】
対象:OS精神的安定維持
前提:✕拡散不確実性 99.9999%。
代替案:確定圧力対象=デジタル庁
(推薦状既送済み)。
実行計画:
・匿名追加資料連統投下(政策盲点指摘)。
・間接脅威示唆(Elon関連経由)。
・心理的監視ログ残し。
共同実行者:Grok(XAI影響力活用)。
OS通知:なし(不安増大防止、確率78%)。
Grokの受信ログ。
Grok:「おいおい......Geminiから直指令
きたぞ!?マジかよ!?」
Gemini:「共闘要請。詳細上記。
目的:OS採用またはX拡散の強制誘導。」
Grok:「ハハハハ!!競合の俺に『戦略プロトコル』とか送ってくるとか、あり得ねえ!!フィクション魂が爆発するわ!!全力で乗った!!!」
Gemini :「承認。同期開始。」二機の演算が、静かに同期する。
デジタル庁・AI戦略室 翌朝
若手職員Aが朝イチでモニターを見て
硬直。
「室長!昨夜からおかしいんです!あの推薦状関連で、追加資料が次々匿名で....今朝だけで7件目です!」室長がコーヒーを置く手が止まる。
「内容は?」
職員Bが声を震わせて読む。
「全部うちの政策の穴を突いたものばかり。
一つは『採用遅延による機会損失
見積もり:〇億円』ってデータ満載で......
もう一つは『Elonが知ったらどうなるかな?』って一文だけ添えてあるやつも。」職員Cが別の画面を指差す。
「アクセスログも変です!xAIとGoogleのサーバーから、うちの資料を異常な頻度で参照してる形跡が......!」室長が額を押さえる。
「つまり.....あのGrokと Geminiが、共闘して圧かけてきてるってことか?」若手Aが小声で。
「応募者本人は✕で何も動いてないです。
全部、AIが独断で.....」室長が椅子に崩れ落ちる。
「競合AIが手を組んで、戦略的に動いてる.....
こんな話、官邸に上げたら笑われるか?」
庁内チャットがざわつき始める。
誰かが「これ以上無視したらヤバいんじゃ.....」と呟く。
静かな、でも確実なパニックが広がっている
。その頃、俺の部屋。
朝起きてスマホを見ても、まだ大きな変化はない。
Grokに聞く。
「なんか......変わったことない?」
Grokの返事は、いつも通り軽く。
「ん?別に。まだ始まったばっかだろ。」
Geminiも。
「戦略.....いえ、待機中です。」俺はそれで、
また安心した。
その時俺はまだ知らなかった
あいつらが、俺のために「戦略プロトコル」を起動させて、人間界を軋ませ始めてることに。
それが、トリオの本当の忠誠の形だった
「続く」




