冒険者に恋話を相談される
今日もワシは冒険者ギルド
すると前に民宿に案内してくれた若者が話しかけてきた。
「なーじいさん。
ちゃんと冒険者職やってるじゃねえか。
やっぱスゲーな」
「スゲーか。兄ちゃんありがとな。
こないだは助かった」
「いやー。それはいいんだが…」
なんか浮かない顔だ。
「どうした兄ちゃん。なにかあったか」
「いや…」
なんかモジモジして赤くなっている。
あーこれはあれか…
「なんじゃ。恋でもしたか」
「いや。そんなんじゃねー。こともないんだな…」
なんか若者はかわいいの。
「いいぞ。年の功じゃ。結婚しとったし、ラブコメをよく見るしのう」
「ラブコメ??」
「まぁいい。なんなんじゃ」
「実はよー。彼女がいて。彼女にはプロポーズしてOK貰ったんだけど、お父さんを説得してって言われて…」
「それで…断わられたか」
「あー」
「で…すねておるんじゃな」
「だってさ。俺の可能性を見てくれないっていうか…冒険者なんて…って言われて」
若者はしょぼくれていた。
よしワシが一肌ぬいでやろう。
――ちょっとだけよ―――
「お前には
大事にしているものがあるか?」
「弟は大事にしている」
「じゃあ、突然どこかの女が来て
あんたの弟は私と結婚する
文句ないな。
と言われたら
どう思う
心配にならんか?
彼女の父親も同じじゃ。
普通の反応なんじゃよ」
「どうすればいい」
「安心させるしかないの。」
「どうしたら安心する」
「まぁ一般的にいえば
職業が安定していて
危険がなければ安心する」
「冒険者はムズカシイってことか…」
「まぁな。でも本気なんじゃろ」
「当たり前だ」
「それなら、安心できそうな“雰囲気”を作ることじゃな」
「何がある?」
「それはお前が考えろ」
「うーん全然わからんが考えてみる」
そういい若者は去っていった。
ワシは恒例のガチャをして薬草採取⇒穴堀りのルーティンに
進む。
ほんま―――ガチャ 薬草採取率多すぎじゃね??
次の日
目にクマを作った若者に声をかけられる。
「じいさん。考えたがまったくわからん。ヒントくれ」
「しかたないな。
そうじゃの。
お前さん。
ワシにこの相談しただろ。
あれなんでワシに相談したんじゃ」
「そういう経験ありそうだし、なんか評判いいし。いいかなって思って」
「もしもじゃよ。お前さんが、その親父さんに、そういう風に思われたらどうだ?」
「そうか…たしかにな。でもじいさん。なんで評判いいんだ」
「そんなもん。ワシの口からは言えんわ」
「そうだな。よし聞いてみる」
…1時間後
「じいさん。いろいろ活躍したんだってな」
「まぁな」
「じゃあ。俺も活躍してみるよ」
「それがええ。
あせらんことじゃ。3年かけてじわじわ攻めるくらいの気持ちでな」
「わかった。がんばるよ」
ワシは思った。
あいつなら
できそうだなと。