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初仕事は薬草採取クエスト

薬草採取の仕事を請け負ったはいいが…

これどこで取るんだろう。

受付嬢は

「そうですね。山とか河原とか街中とかにもありますよ。しらんけど」


と言っていた。

最後の『しらんけど』が気になる。

なに受付嬢…大阪出身なんか?


とりあえずワシは村の中を見て回る。

武器防具屋

パン屋

干し肉屋

道具屋…

あー道具屋があるな。

とりあえず道具屋に行こう。


「邪魔するよ」

とワシ


「邪魔するならでていけ!」

と店主


「はいはい」

と素直にでるワシ


―――やりなおそう


「買い物に来たから、ちょっと見せてね」

これでいいじゃろ。


「あいよ。じっくり見ていってな。なにか探してるモノでもあるのか?」


「薬草採取の仕事を請け負ったんじゃが……

なんか使えそうなものないかなと思ってな」


「薬草採取な。じゃあ。この本はどうだい。薬草ハンドブック的な0.3Gだ」


「おおいいな。それもらおうか。あとワシは採取は初めてで…ほれこの見ての通り、ほとんど道具も持ってない。なんか採取に必要なものはあるか。ここらへん不慣れでよくわからん」


「そうか…それで…薬草採取なら。ちょっと大変だな。じゃあ一応選ぶから必要なのを選んでくれ」


「おー助かる」


・火起こし0.2G

・ナタ0.5G

・水筒0.2G

・革袋0.5G

・ロープ5m 0.2G

・地図 0.2G


「うちでオススメできるのは、これくらいかな…。

あとは水筒に水を入れて、パン屋でパンを買って、干し肉屋で干し肉を買って、

それを食事にするくらいかな」


「おうそうか…それは助かる。全部頂こう。2.1Gでいいか?」


「おう。計算早いな。ありがとな。またなにかあったら寄ってくれ」


「ありがとう」


ワシは村の井戸で水を入れ、パン屋と干し肉屋に行って、装備を整えた。


とりあえず村の外にでて、地図を見る。

なにこれ大雑把すぎないか?


まぁいい。


なるほど…。これがこの辺りの地形か…。


森が北側にあって、南は荒野と砂漠か。

荒野のほうには、緑はなさそうだし…

北側に向かうのが賢いか。


ワシは薬草ハンドブックを見る。

えーめっちゃあるやんか。

なにこれ。

名前は違うけど

日本の野草とかと結構似ているな。


それで必要な薬草は…

あーこれか。

神経痛に効く

高さは50㎝

7月にピンク色の花を咲かせる。

そういえば今何月なんじゃ。

形はわかったけど…

生息場所は?山…

アバウトすぎじゃね。


まーいいか。行こう。

ワシは山に向かうことにする。


しかしここらへんは

荒れているな。

木が生えてない。


そういえば

昨日民宿で酔った男が

「ここらへんももう10年もたねー。砂漠にのみこまれる」

とか言っておったが、本当にヤバそうだな。


木がほとんどない。


山を見ると

土肌に

スーッと縦に線が入ってる。

あれ…

もしかして

水をホールドしてねーんじゃねえか?


ほんと10年もたないかもしれないな。


薬草採取は手間がかかった。

これで0.5Gだから、シルバー人材センターより割りが悪い。

なれたら良さそうだが…

ちょっとムズカシイ仕事かもしれない。


手間がかかるというより、植物自体が少ないからというのが大きいのだろう。

これ栽培したら、割と利益が出そうじゃが。

薬草を育てるのは、意外と手間がかかる。

育成に適した場所じゃないと、すぐに枯れるからな。


ワシは冒険者ギルドで薬草を換金し、次の日もまた、仕事のガチャを回した。


なんと…

次の日も薬草採取

次の日も薬草採取

次の日も薬草採取

そして…まる1か月薬草採取しか出なかった。


その間…あの道具屋でペンを買い、薬草ハンドブックと、地図に書き込みをしていく。

かなり地形も覚えたし、この1か月はムダじゃなかったなと思う。



こうしている中

村長さんと知り合った。

「しばらく滞在するなら、空き家を使ってみないか?」

と声をかけられた。


どうもラーチというスライム使いが10年前に失踪して、その人の家だそう。

スライム使いという職業があるんだというと

彼が最後のスライム使いだと言っていた。


村長は

「ラーチがいた時は、村もここまで砂漠化が進んでなかった。

時代のせいもあるじゃろうが…

ラーチが守っていたのかもしれんな」

と言っていた。


そしてワシはラーチの家に住まわせてもらうことになった。

彼の家も、昔の我が家のように、最低限のものしかなかった。


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