34話
へにゃどひょー
俺は一転士 杉太。医者だ。
東大医学部を卒業して、医者になった。
しかし、リーベルのせいで殺人未遂により指名手配犯になってからは、一転士 杉太の名前で医者の仕事はしていない。できないし。
なので、たまたまリーベルにマークされる直前に殺した医者になりすまして、医者の仕事をしている。
銀行も自分の通帳は使えないから、殺した医者の通帳を使っている。
小型カメラで殺した医者が生きてるときにそいつの銀行のキャッシュカードの暗証番号は確認していた。
俺は医療ミスで人を殺したことはない。
まあ俺は天才だし、人を殺したことも天才だからバレたことないからな。
殺そうとしたことはリーベルのせいでバレたが。
わざと医療ミスしたこともない。
俺の評価が下がるようなことはしないさ。
「殺刺 霊太医師、手術の時間です。」
「分かった」
殺刺 霊太は俺の知ってる医者の中では、俺の次に優秀な医者だった。
まあ、なんとなく殺してやったんだが。
俺は天才だから殺刺になりすましてもバレないのである。
リーベルは気付いてるみたいだが、まあチクられていなさそうだし、無視だ無視。
仕事が終わり、今住んでるとこに帰る。
あいつが住んでたとこに。一人暮らしだし、殺してなりすますのにちょうどいいんだわ、あいつは。殺したタイミングたまたまちょうどよかったよ。
「やあやあやあ、君は天才で有名な一転士 杉太だな!ふふふ、なぜ名前がバレたんだって思っただろ!」
「お前降臨ボス序列298位のアンザーエニーだろ?」
「ええ?!なぜ分かったんだ!?」
「やっぱり。俺のことはどうせリーベルから聞いたんだろ?お前の降臨ボスの能力は確か……」
「やめろ!言うな!言うんじゃない!」
「そう、確か、足し算と引き算。1桁か2桁の整数しかでてこない足し算と引き算の答えが一瞬で分かるっていう。性能の低い電卓だな。」
「ぐわぁああー!!畜生!!天才と言われてる杉太を上回ってるような感じになりたかったのに!?こいつなぜ俺のことを知ってるんだー!ってなってるあんたが見たかったのにー!!逆になんで私のこと知ってるんだー!」
「あれだろ、アンザーエニーさんは、へにゃどひょ化せず死んでいないのは、どうせへにゃどひょっとがあんたの降臨ボスの能力を見て馬鹿にして馬鹿みたいだから見逃してもらえたんだろ?」
「全部言われた!全部言われた!クソがー!!あんたのこと知っているんだぜ!頭脳で上回ってるんだぜ!って感じにしたかったのに!クソがー!そうだよ!私は馬鹿だよ!いや、自分で言っちゃダメだな馬鹿って。私は天才だー!」
へにゃどひょ。




