第99話 目前
ピピー、ピピー、ピピー!
ギガントマンモスを倒したことでスマホが鳴り出した。
それを手に取り画面を確認しようとするも、
『グオオオォォォーッ!!』
立て続けに新たなモンスターが現れたので俺は顔を上げる。
「いいよ、かかってこいっ!」
『グオオオォォォーッ!!』
俺は目の前の巨大な熊型のモンスターである、ハイイログリズリーを迎え撃つのだった。
☆ ☆ ☆
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NAME:シバキ・ゼン
Lv:8998
HP:9403 MP:9217
ATK:9373 DEF:8910
AGI:8865 LUK:5991
SPELL:キュア
:チャージ
:リリース
:アスドム
:ダークホール
:ハイランド
:ウォーク
:ノストラ
:ウェイン
:ホロミート
:ファイア
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「MPの値がかなり上がってきたな。これならアスドムが使えるようになるのも時間の問題だぞ」
アスドムは消費MP10000で訪れたことのある場所に瞬間移動出来る呪文だ。
MP10000なんて途方もないと思っていたが、そろそろ終わりが見えてきている。
ちなみにホロミートは消費MP45で水と空気から人工肉を生成する呪文で、ファイアは消費MP10で小さな火の玉を手から発射することの出来る呪文だった。
『そうなるとおいらたちもお別れか~』
しみじみと言うメタムン。
この時が来るのは覚悟していたようで、メタムンは特に取り乱したりはしない。
かく言う俺もメタムンと離れ離れになるのはつらいが、一生この島にいるわけにもいかないからな。こればかりは仕方がない。
「もしかしたら、今日でMPが10000超えるかもな……よし、今日も一日がんばるかっ」
『おーっ!』
朝日を背に俺とメタムンは気合いを入れた。
とそんな時、
「さすが師匠。もうすぐでこの島を出られるんですねっ」
聞き覚えのある声が後ろから届いた。
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