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【魔物島】~コミュ障な俺はモンスターが生息する島で一人淡々とレベルを上げ続ける~  作者: シオヤマ琴
第五章 希望

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第96話 テンプラー

ミステリアスボックスから遺体を運び出す。

まずは北原の遺体をそっと草むらの上に置いた。


「ね、姉さん……」

「じゃあ、筒井やってくれ」

「わかったぞ」

そう言った筒井は北原の遺体の前で両手を掲げ「テンプラー!」と唱えた。

消費MP100の蘇生呪文だ。


すると北原の体をまばゆい光が包み込む。

俺たちは思わず目を閉じた。


数秒経った頃だろうか、

「……ん? あれ、わたしなんでこんなところで寝てるのっ?」

北原の声が聞こえてきた。

それを受け、目を開けた俺たちの視界に飛び込んできたのは、不思議そうにこっちを見ている北原の姿だった。


「ね、姉さんっ!!」

「うわっと、何よ、すみれじゃないっ。どうしたのっ? なんで泣いてるのよっ?」

「うわぁぁ~ん、姉さん、よかったぁ~っ!」


北原に抱きつく北原すみれを見て、俺もメタムンも目を見合わせにこっと微笑むのだった。



☆ ☆ ☆



「なるほどね、そんなことがあったのね」

状況を理解した北原がつぶやく。


「そういえばわたし、柴木くんを助けようとして米村先輩にやられちゃったんだっけ」

「ああ、あの時はありがとうな。助かったよ」

「別にいいわよ、体が勝手に動いてただけだし。それにこうやってすみれと一緒にわたしを生き返らせてくれたわけだしねっ」

さっきまで死んでいたとは思えないほど北原は元気だった。

そんな北原のそばを離れようとしない北原すみれ。

北原の腕をずっと掴んでいる。


「筒井、大丈夫かー?」

「いや、もうMPが空っぽだ。魔力草をくれっ」

「はいよっ」


俺はみんなに蘇生呪文をかけ続けている筒井のもとに足を運ぶ。

そして俺が持っている魔力草をスマホから出して筒井に渡した。


「もうひと踏ん張りだ、頼むぞ」

「任しとけっ」


筒井に心変わりの種を使ってしまったことに関しては罪悪感があるが、そのおかげで百二十五人もの人間が生き返るのだからどうか許してほしい。


「悪いな筒井」

「いいってことよっ」


このあと筒井の活躍によって百二十五人全員が無事生き返ることが出来た。

そして生き返ったみんなはそれぞれ筒井に感謝の弁を述べていったのだった。

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