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【魔物島】~コミュ障な俺はモンスターが生息する島で一人淡々とレベルを上げ続ける~  作者: シオヤマ琴
第五章 希望

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第94話 意外な展開

「さあ、どうするんだ? レベルをおれにくれるのか。くれないのか」

レベルドレインとやらを振りかざしながら筒井が俺に向かって問うてくる。


「そんな、い、いきなり言われても……」

「おれはどっちでもいいぞ。柴木に任せるからな」

「……っ」

メタムンと北原すみれの視線を背中に感じる。

ここで俺がノーと言ったら完全に俺は悪者だ。


「レベル2000もあるんだろ。おれによこしてもまた上げなおせばいいじゃないか。それとも他人の命より自分のレベルの方が大事か?」

「それはお前だろうがっ」と言ってやりたいところをぐっとこらえる。


……筒井は俺のレベルが2000くらいだと思っているようだが実際の俺のレベルは4421。

もうこの際だ、2000くらいならこいつにくれてやるか。

そう思ったまさにその時だった。

「あ、あのっ……お、お願いしますっ……わ、私の姉を助けてくださいっ」

北原すみれが大声を上げながら筒井の前に立った。


「レ、レベルなら、わ、私のを全部あげますからっ……だ、だからどうか、私の姉を、生き返らせてくださいっ、お、お願いしますっ……!」

あまりの声の大きさに俺は息をのむ。

北原すみれの思いの強さの表れだった。


するとそれを受けて、

「私? それにその声……? ……もしかしてお前、女か?」

筒井が北原すみれの顔を下から覗き込む。

そして、

「なっ、お前、すごい美人じゃないかっ!」

北原すみれに負けず劣らずの大声を発した。


……こんな時に何を言ってるんだこいつは。そう思ったが、

「前髪のせいで顔が見えなかったからてっきり男だと思ってたけど、お前、女じゃないかっ。それもめちゃくちゃ可愛いっ!」

筒井は止まらない。

北原すみれの手を取り、

「レ、レベルなんかもうどうでもいいっ。北原すみれっていったか、お前がおれと付き合ってくれるならただで全員生き返してやるっ!」

真剣な眼差しでみつめる。


「て、手を、は、放して、くださいっ……」

「頼むっ、おれと付き合ってくれっ。なんでもするから、なっ、いいだろっ?」

「い、い、嫌ですっ……は、放してっ……」


そんな様子を、

『ねえ、善。これってどういうことなのっ?』

「さ、さあ?」

メタムンと俺は一歩引いて眺め続けるのだった。

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