第35話 キラージャッカルの巣
俺のにおいを嗅ぎつけたのか、一匹、また一匹とキラージャッカルが洞窟から出てきた。
それを見て俺はやはりここがキラージャッカルの巣であると確信する。
『グルルルッ』
『グルルルッ』
『グルルルッ』
・
・
・
馬鹿の一つ覚えみたいにキラージャッカルたちはまたも俺の周囲に広がって俺を取り囲んだ。
「時間がないからな。初めっから飛ばしていくぞ」
俺は「リリース!」と口にするとキラージャッカルたちの視線から外れる。
『グルルッ!?』
『グルルルッ!?』
『グルルルッ!?』
・
・
・
俺の姿を見失ったキラージャッカルたちが驚きの声を上げるが、俺は構わず正面にいたキラージャッカルにパンチを浴びせた。
その一撃でキラージャッカルは内部から爆発したかのようにバラバラになり、肉片が飛び散る。
仲間が一瞬で殺されたのを目の当たりにしたキラージャッカルたちは怯んだ様子で動きが止まった。
その隙を見逃すはずもなく俺は次々にキラージャッカルたちを粉砕していった。
そして気付けば俺の足元には大きな血だまりが出来ていて、キラージャッカル十数匹分の肉塊、肉片が転がっていた。
俺は返り血を拭いつつ洞窟の中へと入っていく。
洞窟の中は当たり前だが暗かった。
そのため俺は火打ち石を使い、適当な棒っきれに火を灯す。
長持ちはしないだろうが、数分持てばいい。
洞窟の中を進んでいくとキラージャッカルたちの姿が見えた。
だが洞窟内だったためキラージャッカルたちは俺を取り囲むことは出来ず一匹ずつ襲ってきた。
キラージャッカルは複数体での連携攻撃が得意なのであって単体ではまるでその力は発揮されない。
俺はそんなキラージャッカルたちを危なげなく返り討ちにしていく。
そしておそらく残りの一匹となったであろうキラージャッカルが、俺に恐れをなして洞窟の奥へと逃げ出した。
俺はそのあとを追いかける。
とその時、
『グガァッ……!』
先ほどのキラージャッカルのものと思われる鳴き声が洞窟内にこだました。
ん? なんだ?
俺は洞窟の奥を目を凝らして注視する。
と、奥から、
『グルルルァァァーッ!』
今までのキラージャッカルとは比べものにならないほど巨大なキラージャッカルが俺の前に姿を見せた。
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