第26話・「なんでそうなるの?」
“ガチャ”
ヘルが気を失ったミカヅキをおぶったまま、豪華過ぎるドアを開けて入った大広間は、とんでもない大騒ぎになっていた。
そこらじゅうを兵士たちが走り回り、怒号が飛び交っていた。
「どうしたの?」
ヘルが話し掛けようとしても、誰1人として彼女に構う様子もない。
それほど、お城の中は緊迫した空気に包まれていた。
そしてもう1人、緊迫の空気に息を潜める者がいた。
それはミカヅキだった。
最終奥義を3発放って気を失っていた彼女が意識を取り戻した時、目の前に信じれない光景広がっていた。
なんとヘルにおんぶされていたのだ。
まるで、殺してくださいと言わんばかりに無防備なヘルのうなじに突き立てるべく、彼女は隠し持っていた細長い針を“そっ”と掴んだ。
「あっ!!ヘル様っ」
そこに、一人の女性が駆け寄ってきた。
「メイド長、何かあったの?」
そう、彼女は悪魔国でヘルの身の回りの世話をしていたメイド長だった。
彼女だけではない。
そこにはデスブリッジでヘルを泣きながら見送ったメイド達の姿もあった。
彼女達はダンテの薦めもあって、100人以上もの子供の面倒を見ることになったヘルを助けるためフェアデリアに来たのだった。
その姿を見た瞬間、ミカヅキは暗器を袖口に隠し寝たフリをしていた。
だがヘルは、そんなことが自分の背中で起きていることも露知らず、物々しい雰囲気に周りを“キョロキョロ”見渡していた。
「何かあったの。ではありません。あの大爆発を御覧になっていないのですか?」
メイド長は逆に驚いた様子でそう聞き返していた。
「大爆発?」
「飛竜族の国にある、ヤツらか霊峰と崇める山が、何の前触れも無しに突然大爆発したんです」
彼女はそう言うと、山があった方角を見ていた。
「霊峰って、日本でいう富士山みたいな山ってこと?」
「しかも、山を跡形もなく吹き飛ばした雷炎がフェアデリアから放たれたという噂があって、もしそれが事実なら大変なことに・・・」
彼女がそう言いながら視線を戻した先に、ヘルはいなかった。
「えっ!?ヘル様?」
辺りを見渡す彼女らを置き去りにして、ヘルはミカヅキを背負ったまま、脱兎のごとく大広間から駆け出して行った。
「ヘル様っ」
するとメイド長は、今までヘルが立っていた場所に、折り畳まれた紙切れが落ちているのに気付いた。
「なにかしら?」
彼女はそれを拾うと、広げて見ていた。
「・・・ヤバい。どうしよう?」
その頃ヘルは、ミカヅキを背負ったまま一人廊下を歩いていた。
そして、自分たち以外誰もいないことを確認したミカヅキは、ヘルを暗殺すべく再び細長い針を手にし、彼女のうなじに狙いを定めた。
「ヘル様~っ」
その刹那、彼女の名を呼びながら廊下を駆けてくる声に、ミカヅキは再び寝たフリをしていた。
賞金を得るためには、ヘルの首を持っていかなければならない。
周りに居るのが人族だけならそれも容易いが、悪魔族が普通にメイドとして働いているなら話は別だ。
もしヘルを殺せても、首を斬り落とす前に悪魔族が押し寄せ、こちらが殺されたら元も子もなくなってしまう。
「ヘル様」
「あ、ミルフィー」
だが、そこにあらわれたのはミルフィーだった。
彼女はヘルが人を背負っているのに気付くと、
「ヘル様、また連れて来たのですか?」
と、半ば呆れたように言っていた。
「ち、違うの」
ヘルは罰が悪そうにそう返していた。
彼女達がガルダンシアで奴隷として扱われていた100人以上の子供を保護したという話が、あっという間に大陸中に広がり、今では世界中から子供達が保護を求めて押し寄せるようになっていたのだ。
だが、そうなれば当然奴隷商人が黙っていすはずもなく、私兵を率いて連れ戻しにくる者もいた。
が、それらを退けたのがダンテだった。
フェアデリアの国境付近で奴隷商人が行方不明になる事件が立て続けに起こり、子供達は無事に保護されるようになったが、それを機に子供達の数は爆発的に増え続けていた。
「違うって言われても・・・。じゃあお知り合いの方ですか?」
そう訊ねられたヘルは、
「そ、そう、お友達なの」
と、渡りに船で返したが、
「お友達ですか。お名前は?」
と聞かれ、
「えっ!?名前?」
と、言葉に詰まっていた。
「はい」
「え~っと・・・異世界ボクっ娘ちゃん・・・だったかな?」
そう言いながら彼女は自分の部屋にたどり着き、ドアを“ガチャ”と開けて中へ入っていた。
「お、お待ちくださいヘル様、御自分の部屋に泊めるつもりなのですか?」
一国の第一王女が、見知らぬ赤の他人を自分の部屋に泊めるという、その絶対に有り得ないにシュチエーションに、彼女は思わずそう忠告したが、
「だって、もうお城に空き部屋なんてないし」
そう会話しながら中に入る彼女の後を追うように、ミルフィーは自然にヘルの部屋に入っていた。
そして、後ろ手でこっそり鍵を掛けると、髪をお団子に結ぶ紐に手を掛けていた。
紐は、首を絞めて切り落とす為に表面がノコギリ状になったワイヤーだったのだ。
が、ヘルはそれに気付く様子もなく、ミカヅキをベッドに寝かせていた。
そしてベッドに寝かせた彼女のブーツの踵が布団に沈んだ瞬間、その爪先からナイフのようなものが飛び出していた。
「!?」
ヘルは寸前のところでそれを避けていた。
その結果、後ろから首を絞めようとしていたミルフィーのワイヤーをかわしていた。
「びっくりしたぁ!!なに、これ?」
ツカサがそう言って、興味津々の様子で刃先に指を伸ばし“ちょん”と触った瞬間、
「痛っ!!」
「ヘル様、大丈夫ですか?」
「んん~~っ」
だが、そう声を掛ける前に、彼女は指を咥え痛そうに舐めていた。
それは暗殺用にブーツに仕込まれた暗器だった。
そして、こういう刃には毒が塗られているのが定番だ。
しかも、実際に毒が塗られていた。
(よっしゃぁ~~~~~~~っ)×2。
謀らずも毒殺するという形で暗殺が叶い、2人は心の中でガッツポーズしていた。
「あ~痛かったぁ~」
が、ヘルはいつまで経っても体調が悪くなる素振りさえなかった。
「あ、あの、ヘル様」
その様子に、痺れを切らしたようにミルフィーが話し掛けた。
「なに?」
「そ、その、お身体の具合はどうですか?」
「えっ!?大丈夫よ。こんな傷たいしたことないから。ありがとう」
そう言って“にこっ”と微笑に返すヘルに、
「そうですか?変ですね?こういう刃には大抵毒が・・・」
ミルフィーはそう言いながら刃の表面を指先でなぞり、そのまま“ぺろっ”と舐めていた。
「!!!???」
その瞬間、彼女は首を押さえ床をのたうち回っていた。
「えっ!?えっ!?どうしたの!?」
だがミルフィーは、心配そうに呼び掛けるヘルを置き去りにして、苦しそうな表情のままベッドに寝るミカヅキのマントやブーツやベルトや服を目茶苦茶な勢いで脱がせ始めた。
「えっ!?ちょっと、何してるの?」
暗殺の機会を伺い寝ているフリをしているミカヅキ自身はどうすることもできず、ツカサも慌てて止めようとするが、ミルフィーはなりふり構わず下着も脱がし、それらを裏返してようやく見つけた小瓶の中の液体を一気に飲み干していた。
「・・・ふぅ、ふぅ」
するとミルフィーの顔色がみるみるよくなり、彼女はようやく息をしていた。
「だ、大丈夫?どうしたの?」
そう心配そうに顔を覗き込むヘルに、
「ど、毒です」
ミルフィーは息も絶えだえにそう答えていた。
「えっ!?毒?」
「はい、あの刃には猛毒が塗られていました」
だが、そう言うミルフィーに対して、
「でも、私なんともないわよ」
ヘルは戸惑いを隠せない。
その煮え切らない態度に、
「この女に聞けばハッキリします」
そう言ってミカヅキを起こそうとした。
「だ、ダメよ、起こしちゃ」
そんな彼女を、ヘルは止めていた。
「何故ですか?私もヘル様も殺されそうになったんですよ」
「私達が刃に勝手に触ったんだから不可抗力よ」
ツカサはそう言って、頑として譲らなかった。
「ふぅ、分かりました」
根負けしたようにそう言うミルフィーに、
「ありがとう」
笑顔でそう返したツカサの目に、ミカヅキ腕時計がとまった。
「えっ!!腕時計?異世界に来て初めて見た」
彼女がそれを近くで見ようと、ミカヅキの手首を掴んで持ち上げ時計に触れた瞬間、そこから針が打ち出され、ミルフィーの胸元のブローチに突き刺さっていた。
「わっ!!!!ヘル様、何をしてるんですか?」
「いや、まさか本当に針が飛び出るとは思ってなくて・・・はっ!?もしかしてあの博士もこっちに転生してる???」
そう驚いた様子の彼女を、
「この娘の服には数えきれない程の暗器が仕込まれています。素人が触るのは止めてください」
ミルフィーはそう叱りつけていた。
「ご、ごめんなさい」
「わ、分かればいいんです」
王族に素直に謝られ戸惑いを隠せないミルフィーだったが、ヘルの次の行動に彼女は絶句していた。
彼女が突然服を脱ぎ始めたのだ。
「へ、ヘル様、どうされたのですか?」
すると彼女は照れくさそうに、
「だって、そんな服あぶなっかしくて着せてあげられないし、でも目が覚めたら1人だけ裸だったなんて可哀想でしょ?」
と言っていた。
(だったら新品の寝間着を持って来て、着せてあげたらいいんじゃないの?・・・)
と、ミルフィーは思ったが、それを口にするより早くヘルは裸になると、ミカヅキの隣に寝そべり、掛け布団を自分と彼女に掛けていた。
(えっ!?なに、この状況?)
ミルフィーは1人取り残されてしまっていた。
「ミルフィー、いろいろ迷惑かけてごめんね。この娘には私が謝っておくから仕事に戻って」
ヘルに笑顔でそう促されたが、やっと巡ってきた彼女を暗殺する絶好の機会をみすみす逃すワケにはいかない。
そう思った彼女は咄嗟に服を脱ぎ始めていた。
「ミルフィー、なんであなたまで脱いでるの?」
「彼女を裸にしたのは私ですから、私が謝るのが筋です。そうですよね?」
彼女はあっという間に裸になり、ヘルの横に潜り込んでいた。
「えっ!?いいの?」
「はい」
「そお?あなたがそう言うならいいけど・・・」
などと戸惑いを見せていたツカサだったが、ベッドに入った彼女はあっという間に寝落ちしていた。
「ヘル様、ヘル様」
“すぅ、すぅ”と、可愛らしい寝息をたてる彼女の耳元でそう語り掛け、ヘルが完全に寝たことを確認した刹那、ミルフィーは髪をほどくようにワイヤーを抜き、それを使ってヘルを絞殺すべく、彼女に覆い被さった。
その瞬間、ミカヅキも髪をポニーテールに束ねる鋼のワイヤーをほどき、ヘルを殺すべく彼女に覆い被さっていた。
その結果、2人はヘルの顔の上で鉢合わせし、その勢いのままキスしていた。
「んっ!?」
「んんっ!?」
“ガチャ”
しかもその瞬間、ドアの鍵が開けられ、
「ヘル様っ」
「大変ですヘル様っ」
ドアを蹴破らんばかりの勢いでミセリとアイリが部屋に飛び込んできた。
ミセリの手には、ミカヅキの服のポケットからこぼれ落ちた、賞金首になったヘルの手配書がしっかりと握られていた。
「ヘル様、大変です。これを見て・・・えっ!?」
「・・・!?」
ミセリとアイリは絶句していた。
何故なら、ミルフィーと見知らぬ美少女が全裸のままベッドの上で、やはり全裸のヘルに左右から覆い被さっていた。
しかも2人は、上向きになっても全く形の崩れない、豊潤に実る果実のような2つの膨らみを、それぞれで分担するように、乳腺に沿って宛がった指で、緩急と強弱を織り混ぜて揉みしだきながら、その頂点で“つん”と自己主張する可愛らしい蕾を、キスするように唇に含んで“ちゅうちゅう”吸いながら、舌で転がすように舐め回していた。
「えっ!?」
その、あまりに突然で有り得ない光景に、2人の時間が一瞬止まった。が、
「き、き、貴様ら、自分が何をしているのか分かっているのか~~~~~っ」
すぐに我に返ったミセリは、怒りに思わず刀を抜き、
「お、お姉ちゃん!!」
と、後ろからアイリに羽交い締めにされていた。
その怒声と、胸の膨らみを刺激するあまりに気持ちいい感触に、ツカサは夢見心地に目を覚ました。
「!?」
そして、目の前で繰り広げられる信じられない光景を、彼女は呆然と見つめていた。
が、ミセリやアイリとはまた違う指使いや舌使いで要所を攻められ、
「ぁあん、だめぇ」
ヘルは甘い声を漏らしていた。
「ふ、2人共どうしたの?んくぅん」
困惑に頬を赤らめながら、そう訊ねるヘルに、
「ヘル。ボク、君に一目惚れしちゃったみたい」
と、ミカヅキが、そしてミルフィーも、
「ヘル様、私もずっとお慕い申しておりました」
と、甘い声で囁いていた。
「ちょ、ちょっと、ミルフィーまで何言ってるの?」
ツカサが戸惑うのも無理なかったが、2人も必死だった。
手配書が見つかってしまった今、賞金稼ぎの疑いを掛けられ身体検査でもされたら、暗器を隠し持っていたことがバレてしまう。
そうなれば死刑は免れない。
しかも全裸で、髪に仕込んだ暗器以外に武器の持ち合わせがない以上、逃げることも儘ならない。
そう悟った2人は、3人共裸なのを逆手に取り、ヘルの事が好きで、我慢できずに襲い掛かったフリをするしかなかったのだ。
今はただ生き延びるために、ミルフィーとミカヅキはヘルの2つの膨らみを指と唇と舌と歯で攻め続けながら、もう片方の手を“つるつる”で“ぷにぷに”の肉丘へと滑り込ませていた。
「ゃん、そこは、んんっ」
「ヘルのここ、皮の上からでもハッキリ分かるぐらい固く膨れてるよ」
「ぁん、“くりくり”しちゃダメぇ」
「こっちも熱い蜜が溢れて“ぬるぬる”になってます。ヘル様、すっごい敏感なんですね」
「そ、そんなこと、んくぅん」
「ふふっ、ヘル様可愛い・・・」
だがその瞬間、2人はミセリとアイリに後頭部を〝ぱっこ~~~ん″とはたかれていた。
「いったぁ~~~~~っ。な、何をするんですか?」
不満そうにそう言うミルフィーに、
「それはこっちのセリフだ~~~っ」
ミセリはそう怒りを爆発させていた。
「貴様ら、私達のヘル様にこんなことをして只で済むと思っているのか~~~っ」
そう怒鳴りつけるが、
「あら、ヘル様はいつからあなた達のモノになったのですか?」
対するミルフィーは冷静だった。
「わ、私達姉妹は、お妃様から、ヘル様の床勉強をお相手を務めるよう申し付けられている。御墨付きをいただいているのだ」
ミセリがそう反論しても、
「相手を選ぶ権利はヘル様御自身にあるのではないのですか?」
そう、自信満々に言い返していた。
そしてミセリは、その挑発を受けて立つように、
「そ、それなら、ヘル様御自身に選んでもらおうではないか?」
そう言って服を脱いでいた。
「ちょ、ちょっとミセリ、何してるの?アイリお願い、ミセリを止めて」
それを見たツカサは慌ててそう言ったが、その視線の先で、アイリはドアの鍵を掛け、服を脱ぎ全裸になっていた。
「アイリまで何してるの?」
「安心して下さいヘル様」
「えっ!?何を?」
「こんな人達に、ヘル様を絶対に渡したりしませんから」
「いや、あの、私、優勝商品じゃないんだけど・・・」
だが、ツカサの言葉はそこで止まっていた。
4人がヘルを囲むようにベッドに膝を着き、そのまま彼女に覆い被さろうとしてきたのだ。
「ちょ、ちょっと何してるの?」
「ですから、どちらが相手に相応しいかをヘル様御自身に選んでいただきたくて・・・」
頬を真っ赤に染めながら、恥ずかしそうに嬉しそうにそう言うミセリに、
「えっ!?えぇっ???ちょっと待って!!」
彼女は、ヤル気満々な4人を慌てて制止していた。
「如何なされましたか?」
だがミセリ達は、何故止められたのかが分からず、戸惑いを隠せないでいた。
「い、一度に4人なんて。・・・わ、私、まだ心の準備が、」
ヘルは顔を耳まで真っ赤に染めて、恥ずかしそうにうつ向いてしまっていた。
「た、確かに、ヘル様の承諾もなしに4人掛かりというのは失礼過ぎる」
そんな彼女の反応に、ミセリは自分のことは棚に上げて皆にそう注意していた。
「でも、それじゃあどうするの?」
確かに、このままではいつまでたっても話が前に進まない。
「ヘルはどうしてほしいワケ?」
ミカヅキにそう訊ねられても、
「わ、私は分からないから、みんなで決めて」
彼女は恥ずかしそうにうつ向いたまま、小さな声でそう返すので精一杯だった。
「そうと決まれば、実力勝負しかないよね?」
そう言うミカヅキに、
「そうだな」
ミセリもそう返していた。
「えっ!?どうするのですか?」
「お姉ちゃん、どういうこと?」
2人の会話の意味が分からず、そう訊ねるミルフィーとアイリに、
「だから、2対2の真剣勝負よ」
「ルールは簡単。先にイカせた方が勝ち」
と言うや否や、ミセリとミカヅキは、互いの胸の膨らみを艶かしく揉みしだきながら、その頂点で“つん”と上向く桜色の蕾を指で摘まんで“こりこり”したり、指の腹で圧し潰しながら“くりくり”捏ね回し合っていた。
「んんっ、き、貴様、なかなかやるな。ぁん」
「お、お前こそ、んぁあん、そ、そこダメぇ、ゃん」
「み、ミセリ、あなた何してるの?」
あまりに突然の出来事に、何が起きたのかが理解できず、ツカサは驚きを隠せない。
だが、その向こうでも、
「んんっ、アイリのここ、皮の上からでもハッキリ分かるぐらい固く膨らんでる。ぁん。どう、こうやって“くりくり”捏ね回されるの気持ちいい?ふぁあん、そこ、そこ、くふぅん」
「はぁん、み、ミルフィーだって、熱い蜜の涎を垂らして、もう“ぬるぬる”じゃない。んぁん、ね?下のお口の中を“くちゅくちゅ”捏ね回されてるの分かる?くふぅん」
ミルフィーとアイリは互いのそこを、“ぬちゅぬちゅ”の“ぐちゅぐちゅ”に掻き混ぜ合っていた。
その、部屋に響き渡る4人の艶かしい声と淫靡な音に、ツカサはどうしていいか分からず、恥ずかしさのあまり手で顔を覆い隠していた。
けれど彼女は、指の間からこっそりと覗き見して、4人の恥態をしっかりと目に焼き付けていた。
そしてミセリとアイリも、まだ誰にも見せたことのない、絶対に見られたくない恥ずかしい姿を、好きな人の前で全部晒しているという、穴があったら入りたいぐらいの恥ずかしさと罪悪感を感じていた。
が、その相手がヘルだからこそ彼女にもっと見られたい、自分の全てを見て欲しいという背徳感に加えて、そんな自分達を指の間から見つめるヘルの2つの膨らみの先端のちっちゃな蕾が、痛いぐらい〝つん″と尖っていて、更には〝つるつる″で〝ぷにぷに″の肉丘の真ん中を艶めかしく縦に走るスリットの切れ込みに潜む小さな新芽も、それを包む種皮の上からでもハッキリと分かるぐらい〝ぷくっ″と膨らみ、そのすぐ下でスリットから〝ちょこん″と顔を覗かせる2枚の花びらも〝ぬるぬる″に濡れてかっているのを見て、彼女が自分の恥ずかしい姿に感じていると察したミセリとアイリは、その禁断の高揚感にあっという間に限界に達し、そして、そんな2人の舌技と指戯に、ミカヅキとミルフィーも、あっけなくその時を迎えていた。
「ゃあ、ダメぇ。こ、こんな恥ずかしい姿を見られたら、ひぅ、ヘル様に嫌われちゃう。ぁあん。わ、私、もう、くふぅ」
「ふぁあん、や、やめて、これ以上されたら、ぼ、ボク、ボク、もうダメぇ」
「ゃん、ミルフィー。そこ、そんなことしちゃだめぇ。こ、こんなの気持ち良すぎて。んぁあんっ、わ、私、こんなの知らない。もうイク、イっちゃうからぁ」
「んくぅ、あ、アイリの指、すごい。んぁ、わ、私の中に絡み付いてきて。ゃん、こ、こんなの初めて。はぁあん、も、もう、イっちゃう」
「はぁん」
「イクぅ」
「きゃうっ」
「んくぅん」
そして4人は、淫靡な声の四重奏を奏でて絶頂を迎えていた。
「はぁ、はぁ、ねぇミセリ」
肩で大きく息を弾ませるたび、汗まみれの2つの膨らみを艶かしく上下させながら、ミカヅキがミセリの耳元に囁きかけた。
「なに?」
「ボクを雇わない?」
「えっ!?」
「ボクは今まで多くの国を旅して、いろんな国に伝わる床勉強の秘術を学んでるんだ。と言っても全部盗み見たんだけど」
「えっ!?」
「まだ実戦経験は無いけど、誰にも負けないたくさんの知識があるから、ミセリに全部教えて差し上げる。それを使えばヘルもイチコロだよ」
「そ、それは本当か?」
「うん」
一方ミルフィーも、
「アイリ様、私は今まで色んな国の王家や貴族に仕えてきましたが、その都度、男女を問わず身も心も虜にする性の秘技を数え切れないほど教えて頂いております」
と、囁きかけていた。
「えっ!?ホント?」
「はい。実際に使ったことはまだありませんが、その全てが知識として頭に入っております。私を傍に置いて頂ければ、それらを手取り足取りお教えいたします。きっとヘル様にもご満足して頂けると思いますよ」
そう言われ、
「うん。お願い」
アイリも逆にそうお願いしていた。
そしてミセリは、
「へ、ヘル様。お願いがございます」
そう言って彼女に頭を下げていた。
「な、なに?」
「この者を私の見習いとして近衛に入隊させることをお許しください」
「えっ!?」
するとアイリも、ここぞとばかりに、
「私からもお願いがあります。ここにいるミルフィーを、ヘル様専属のメイド見習いとすることを許可してください」
そう言って頭を下げていた。
「えぇっ!?で、でも・・・」
先程身に起きた出来事のあまりの衝撃に戸惑いを隠せないツカサは、顔を耳まで真っ赤に染めたまま、うつむいて口ごもってしまっていた。
そんな彼女を、
「大丈夫です。この者がヘル様に粗相をせぬよう、私が責任をもって躾ます」
そう説得するミセリに、
「ボクは子犬か?」
ミカヅキがそう返すと、アイリも間髪入れずに、
「ミルフィーも、ヘル様に失礼のないよう私が責任をもって再教育いたします」
そう誓いの言葉を伝えていた。
するとミルフィーも彼女に続き、
「ヘル様にご満足していただけるよう、アイリさまと二人三脚で、昼も夜も誠心誠意お仕えいたします」
と、頭をさげていた。
それを聞いたツカサは、
「そ、そお?ならいいけど。って、違うから!!てか、なんでそうなるの?」
思わずそう突っ込んでいた。
〈つづく〉




