第23話・「もしかしてイヤだった?」
「あ~、疲れたぁ~」
ツカサはそう言いながらベッドに寝ていた。
そんな彼女の両横で、ミセリとアイリが可愛らしい寝息を立て爆睡していた。
あの後、シュバリエ達がお風呂を後にするまで、ツカサは2人を抱いて衝立の後ろに隠れていた。
そして、彼らがいなくなったのを確かめた後、ミセリとアイリを脱衣場まで運んでバスタオルで身体を拭き、そのまま2人をそれでくるんで両肩に抱え、部屋まで連れ戻ったのだった。
途中誰にも見つからずに部屋までたどり着けたのはヘルアイとヘルイヤーのおかげだった。
「ふぅ。悪魔の力が初めて役に立ったよ」
そう“ほっ”と胸を撫で下ろすツカサだったが、身体が疲れ果てていて、下着も着けず全裸で寝ていた。
そしてそれはミセリとアイリも同じだった。
本当は2人に下着とパジャマを着せてあげないといけないのだが、お風呂でした体験のあまりの衝撃にそれがはばかられ、しかも、
「も~、明日2人になんて言って謝ればいいの~」
頭を抱えながら言い訳を考えているうちに、頭が冴えて全く眠れなくなってしまっていた。
寝るに寝られず“もぞもぞ”動く彼女の両手の指がなにかに触れた。
「!?」
それはミセリとアイリの指だった。
その感触に戸惑いながらも、ツカサは2人の指に指を絡めて握り、ゆっくりと目の前まで持ち上げてきてそれを見た。
自分のと絡み合う2人の指と、“すぅ、すぅ”と寝息を立てる可愛らしい唇を見ているだけで、女の子の身体を知り尽くしている同姓に、しかも2人がかりで、胸を緩急と強弱を織り混ぜるように揉みしだかれ、舌で転がすように舐め回され、下も、痛いぐらい固くなった新芽を“こりゅこりゅ”捏ね回されながら、痺れるように熱く火照りながら蜜液の涎を垂らすそこを、奥の奥まで“ぬちゅぬちゅ”の“ぐちゅぐちゅ”に捏ね回され掻き混ぜられた生々しい記憶が甦り、
しかも自分の指にも、2人の、すごく熱くて痛いぐらい“ぎゅうぎゅう”締め付けてくる、“きつきつ”のそこを、“ぬちゅぬちゅ”の“ぐちゅぐちゅ”に掻き混ぜた感触がまだ生々しく残っていて、ツカサは頬や耳や胸、そしておへその下が熱くなるのを抑えることが出来ないでいた。
「んんっ」
その時、ミセリが突然こちらに寝返りを打ってきた。
ツカサが慌てて指を離すと、ミセリはそのまま彼女に覆い被さり、その胸を枕にするように谷間に顔を埋めていた。
「ちょ、ちょっとミセリ!?」
だが彼女は、ヘルの2つの膨らみの外側に手を添え、まるで枕の寝心地でも確かめるように、頬擦りしながら、“むにゅむにゅ”と膨らみを寄せたり離したりしていた。
「も、もしかして寝ぼけてる?」
そう、ミセリは完全に寝ぼけていた。
そしてそれは、アイリも同じだった。
彼女も寝返りを打ってベッドの下の方へ行ってしまった為、その邪魔にならぬようツカサは慌てて脚を上げながら開いた。
するとアイリは、その開いた脚の付け根の“つるつる”で“ぷにぷに”のそこに鼻と口を密着させ、内股を枕代わりにしていた。
「ちょ、ちょっとアイリ」
しかも、胸の膨らみの頂点で“つん”と尖るちっちゃな蕾が気になるのか、ミセリはそれを指先で圧し潰しながら“こりこり”捏ね回したり、指で摘まんで“くりくり”していた。
「んくぅん」
そしてアイリも、彼女の“つるつる”で“ぷにぷに”の肉丘の真ん中を艶かしく縦に走るスリットの切れ込みで“ぷくっ”と膨らむ種皮から“ちょこん”と顔を覗かせるちっちゃな新芽や花びらに頬を“くにゅくにゅ”擦りつけていた。
「ぁあん、アイリもだめぇ」
「んんっ」
ツカサが思わず漏らしたその声に、ミセリは目を覚ました。
すると、枕に顔を埋める彼女の指が何か“ぷにゅぷにゅ”するものに触れていた。
なんだろうか?
寝ぼけ眼の彼女はそれを摘まんで“くりくり”しながら、
(これは、色といい形といい、まるでヘル様の・・・)
「ぁん」
その瞬間、艶かしい声が聞こえ、そこで彼女の意識が出し抜けに覚醒していた。
そして、恐る恐る視線を上げたミセリが見たのは、戸惑う顔を耳まで真っ赤に染めながら自分を見つめるヘルの顔だった。
そこで彼女は、自分がヘルの胸の膨らみを枕にして寝ていたことにようやく気付いた。
「へ、ヘル様っ!?」
状況が全く把握できず、慌てて起き上がると、口元から糸を引いて垂れる涎が、ヘルの胸の谷間に溜まっているのに気付いた。
「!?」
ミセリは慌てて口元を拭いながら辺りを見渡した。
すると、妹が王女様の股間に顔を埋めたまま寝ていた。
「えっ!?えぇぇっ?」
その、絶対にあり得ない光景に、ミセリはパニくっていた。
(なんだこれは?こ、これでは完全に事後ではないか???いやいや待て、記憶がないぞ。どうゆうことだ???
ま、まさか私達姉妹がヘル様を無理矢理・・・)
ミセリの脳裏に、ヘルに対する不敬罪と恥辱罪と強姦罪でギロチンにかけられる自分とアイリの姿が浮かんでいた。
「あ、アイリ起きろっ」
ヘルの顔を直視できず、あえて背を向けたまま、妹の肩を揺する。
「んんっ。もう、お姉ちゃんどうしたの?」
すると、そう寝ぼけながら目を開けたアイリの瞳に写ったのは、“つるつる”で“ぷにぷに”の肉丘の真ん中を艶かしく縦に走るスリットを“ぬるぬる”に濡らす、自分の口元から垂れる涎だった。
「えっ!?えぇぇぇ~~~っ」
絶対にあり得ない状況をアイリがようやく理解したその時、
“こんこん”
と、ドアがノックされていた。
“ぎくぅ”
その瞬間、3人は大きな掛け布団の中に潜り込んでいた。
「ど、どちら様ですか?」
そう訊ねるヘルの声は完全に裏返っていた。
「ヘル様、お休みのところを申し訳ございません。テルマでございます」
「て、テルマさん?」
「シュバリエ王子とクリス様のメイド長の方です」
ヘルの耳元でアイリが耳打ちする。
今3人は、全裸でベッドに横たわり、掛け布団から頭だけを出していた。
そしてミセリとアイリは、コアラのように左右からヘルにしがみつき、その胸の膨らみをヘルの膨らみに“ぎゅうぎゅう”押し付け、その結果、互いに圧し潰し合いながら弾き返さんと“たわわ”に弾む膨らみに埋もれた、自己主張するかのように“つん”と尖るちっちゃな蕾同士が“こりこり”擦れ合い、下でも、ミセリとアイリがヘルの脚に自分の脚を絡ませるように密着させていたため、2人の“つるつる”で“ぷにぷに”のそこが彼女の腰骨に“こりゅこりゅ”擦れていた。
が、3人はそれどころではなかった。
もし今テルマに部屋の中に入ってこられたら、3人とも全裸なのがバレてしまう。
「ど、どのようなご用件でごさいますでしょうか?」
その焦りからか、ツカサはまたまた変な敬語になってしまう。
「このような時刻に申し訳ありません。シュバリエ様がお待ちです。私についてきていただけないでしょうか?」
「こんな時刻?」
そう言われ時計を見ると、夜中の1時を過ぎたところだった。
「分かりました。じゃあ、着替えるので待っていてください」
「ありがとうございます」
「ミセリ、アイリ、着替えるわよ」
ツカサはそう言うと、掛け布団を蹴散らすようにベッドから飛び起きていた。
「「はいっ」」
2人もそれに続き、物凄い勢いで下着を着始めた。
「あ、あの、ヘル様」
ベッドに腰掛け、ズボンの裾を足首の所で縛る彼女にアイリが話し掛けた。
「なに?」
「私達、お風呂に入っていたはずなのに、なんでお部屋のベッドで寝てるんですか?」
“ぎくぅ”
ツカサは心臓が口から飛び出そうになっていた。
「お姉ちゃん、覚えてる?」
「いや、ヘル様に背中を流していただいたところまでは覚えているのだが、そこからの記憶がない」
「えっ!?」
それを聞いてヘルがあげた驚きの声を、
「えっ!?お姉ちゃんも!!私もそうなの」
アイリの言葉が掻き消していた。
「ふ、2人とも、本当に覚えてないの?」
ヘルが恐る恐るそう訊ねると、
「「はい」」
2人はそう声を揃えて答えていた。
「よ、よかったぁ~」
「えっ!?」
「あ!!なんでもない。と言うか、ごめんなさい」
ヘルは立ち上がると、上半身裸のまま、2人に深々と頭を下げていた。
「へ、ヘル様?」
「ヘル様、どうされたのですか?」
あまりに突然の事に戸惑いながらも、2人の視線は、ヘルが頭を下げたことで”ぷるん“と弾み、彼女がうつ向いたままでも全く形の崩れないヘルの2つの膨らみと、その頂点で“つん”と尖る可愛らしい蕾に釘付けだった。
「じ、実はね、昨日飲んだあれって、ポーションじやなくて睡眠薬だったみたいなの」
「「えぇっ!?」」
それはツカサが一晩寝ないで考えたウソだった。
もちろん、2人が全てを覚えていたら素直に謝るつもりだったが、今まで見たアニメやコミックでも『記憶をなくす』は鉄板ネタだったので、そのパターンがきた時の対応もちゃんと考えていたのだ。
「そ、それで、どうされたのですか?」
「私が2人の身体をバスタオルで拭いて、そのままそのタオルでくるんで肩に担いで部屋まで運んだの。途中誰にも会わなかったから、2人の裸は誰にも見られてないから安心して」
ヘルはそう言ったが、対する2人は顔を耳まで真っ赤に染めて恥ずかそうに“もじもじ”していた。
「へ、ヘル様が私達の身体を拭いてくださったのですか?」
そう訊ねるミセリに、
「そうよ」
そう答えると、
「ど、どの辺りを拭いてくださったのですか?」
と、今度はアイリが食い付き気味に訊ねてきた。
「ど、どの辺りをって全身よ」
と、その勢いに困惑気味にツカサが返すと、
「全身をくまなく、ですか?」
そう聞かれたので、
「うん。風邪をひくといけないから、隅々まで丁寧に・・・」
そう言った瞬間、2人は卒倒していた。
「ふ、2人ともどうしたの?」
そんな彼女達をツカサは慌てて抱き起こしていた。
そして、
「もしかしてイヤだった?」
神妙な面持ちでそう聞くヘルに、
「いえ、逆です」
ミセリは頬を赤らめ、そう嬉しそうにはにかんでいた。
「逆?」
そして、そう怪訝そうに聞き返すヘルに、
「はい。こんなご褒美がいただけるなんて嬉しくて」
とミセリが返すと、アイリも顔を耳まで真っ赤に染めて、
「あ、ありがとうございますヘル様」
そう返していた。
「えっ!?」
“こんこん”
その時、再びドアがノックされた。
「ヘル様、もうよろしいでしょうか?」
「あ!!あ!!い、今着替えてますから、もう少しお待ちくださいませでございます」
そう言いながら、3人は大慌てで服を着ていた。
そして部屋を出ると、彼女の後について廊下を歩き始めた。
だが何故かテルマはランプも持たず、真っ暗な廊下を月明りだけを頼りに4人は歩いていた。
そして彼女は廊下の途中で突然停まり、床を踵で一定のリズムを刻むように蹴った。
すると、床がスライドして地下へと続く階段が姿をあらわれたのと同時に、壁の一部が回転ドアのように開いていた。
しかもそこにはクリスがいた。
「クリス様!?これは一体・・・」
「ヘル様、こちらです。早く」
「えっ!?は、はい」
導かれるままに彼女がドアをくぐり、ミセリとアイリもそれに続く。
だが、そこにテルマの姿はなかった。
それに気付いたツカサが閉じゆくドアの隙間から廊下を見ると、どこから姿をあらわしたのかヘル達と同じ衣装に身を包んだ3人がいて、
「ヘル様、昨日は本当にありがとうございました」
テルマが彼女達に小さな声でそうお礼を言っていた。
「昨日、従者の御二人からドロップの出所について伺いました。自らの命もかえりみず獣人を倒し、追い払ったサラマンダーから得たドロップを、国の為に使って欲しいと全て寄付されたと。
しかもそれを、我が国の孤児100名以上を救う為に使っていただいたこと、わが主も男妃も、そして私達メイドも心から感謝しております。
ここより先も私がご案内いたします。お急ぎください」
そう言って3人を先導し、階段を下りていくところだった。
「テルマさん?」
けれど、無情にもドアは閉められていた。
「クリス様、テルマさんはどこへ?それにあの3人は?」
「ヘル様、お急ぎください。時間がありません」
矢継ぎ早に放たれるヘルからの質問を、クリスはそう遮っていた。
そして、彼が持つ松明の灯りだけを頼りに歩き続けた狭い通路の先にあったのは、石造りの巨大な円柱型の空間で、ぐるりと囲む壁には12個のトンネルが掘られていた。
そしてそこには、10台以上の馬車が待機していた。
が、それらは旅客用の馬車ではなく荷馬車で、幌がかかるその荷台にはギルドから助け出した子供達の姿があった。
しかも計算上1台の馬車に10人以上の子供が乗っているはずなのに、それを引く馬は1頭ずつしかいなかった。
そして、その傍らにシュバリエが立っていた。
「シュバリエ王子」
「ヘル様、こんな時間に申し訳ない」
彼は深々と頭を下げていた。
「何かあったのですか?」
「ギルドに潜入させている複数の密偵から連絡があった。元老院とギルドの残党が、ヘル様と子供達を、フェアデリアに帰る途中に盗賊の襲撃に見せかけて殺そうとしているらしい」
「えっ!?盗賊?」
「盗賊と言っても、実際はプロの傭兵たちだ。連中は自分たちが行ってきた悪事が他国に知られるのを恐れているのだろう」
「それで、私達はどうすればいいのですか?」
シュバリエは12あるトンネルの1つを指差した。
「あのトンネルはフェアデリアまで通じている。この馬車で逃げてもらいたい」
そう言うシュバリエを補佐するように、
「一応偽装工作もします。どれだけ効果があるかは分かりませんが・・・」
クリスもそう言っていた。
「偽装工作?」
「明日、ヘル様達が乗るはずだった馬車に、あなた方の影武者と子供達に見せかけた親衛隊の騎士100人を乗せ、1時間後に出発させます」
「!?」
ツカサの脳裏に、さっき見た自分達にそっくりな人達と、それを案内するテルマの姿が浮かんだ。
「だが、敵もそれにすぐ気付くだろう。だから、馬にポーションを飲ませ倒れるまで走らせろ。可哀想だから休ませようとか、そういう躊躇は一切するな。今一番大切なのは、全員が生き延びることだ」
「分かりました」
そして、キャラバンはフェアデリアに向けて出発した。
「シュバリエ様~っ、クリス様~っ、ありがとうございました~~っ。また会いにまいります」
そう手を振るヘルに、
「ヘル様~~っ、子供達をよろしくお願いします」
「ヘル様もお元気で~っ」
クリスとシュバリエも手を振って応える。
そんな彼らに、
「シュバリエ様~っ、クリス~っ。行ってきま~す」
「またね~~~っ」
まだ幼い子供達が荷台の後ろから身を乗り出し、まるでピクニックにでも行くかのように手を振り、2人は涙を堪えながらそれを笑顔で見送っていた。
そして、キャラバンは完全に見えなくなり、トンネル内に反響していた蹄の音も、子供達の声も聞こえなくなった。
「よし、行こうクリス」
シュバリエはそう言いながら、愛する人の手を〝ぎゅっ″と握った。
「本当にいいの?シュバリエ」
そう心配そうに訊ねる唇を、シュバリエはキスで塞いでいた。
「偽装したキャラバンにオレ達が同行すれば、ヤツらもこちらが本物だと思うだろう。例え偽物だと分かっても、ギルドを売った裏切者のオレを殺せる絶好の機会を逃すはずがない。いい時間稼ぎになる」
「大丈夫だよ。シュバリエはボクが絶対に守るから」
2人は手を握り合ったまま再び唇を重ね、愛おしそうに舌を絡め合っていた。
〈つづく〉




