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腐女子OL、悪魔姫に転生す  作者: 木天蓼亘介
15/40

第15話・「じゃあ、お願いしちゃおうかな」

 


「はぁ~、生き返るぅ」

 肩までお湯に浸かりながら、ツカサは“ほっ”と一息ついていた。

 彼女は、温泉に入っていた。

 ()()はやはりアニメや漫画でしか見たことのないような広すぎる大浴場で、そんな中に彼女は1人で入っていた。

 何故こうなったのか?

 ミセリと抱き合ったまま馬車に揺られてお城に帰った彼女は、近衛たちと熊避けの実の花たちを厩舎に誘導し、城内に入った。

 が、おみやげのリンゴ飴を見て、彼女がミセリたちとお祭りに行ったことを知ったサクラとメアリが「ど~してもヘルとお祭りに行きたい」と駄々をこねた為、アイリも加えた4人で明日お祭りに行く約束をした後、アイリに案内されて入ったのがこのお風呂だった。

「それにしても広い、広すぎる。学校のプールより広いよね?」

 などと自問自答しながら彼女は()()あることを思い付いていた。

「こんなに広いのに1人で入るなんてもったいない。近衛やメイドのみんなも一緒に入ればいいんじゃない?うん。我ながらナイスアイデア」

 すると、彼女の脳裏にあることが閃いていた。

「そうと決まれば・・・泳げるのは今日しかない。泳ごう」

 そう。それは温泉に行き大浴場もしくは露天風呂に入ったら、何故か自分たち以外誰も人がおらず、気兼ねなく泳いでしまうというアニメあるあるだった。

「今まで何回も温泉に行ったけど、そんなこと一度もなかったわ。まさか転生先で夢が叶うなんて、異世界恐るべし」

 ツカサは平泳ぎで広すぎる湯船の向こう岸まで泳ぐと、今度は背泳ぎで戻って来た。

「あ~、気持ちいい。こんな風に泳ぐのなんて何年振りだろ?」

 湯けむりに霞む高すぎる天井とお湯を漕ぐ自分の腕を見ながら、そんな事を考えてるうちに、彼女の指が湯船の縁に当たっていた。

 それで対岸まで泳ぎきったことに気付いたツカサは、見上げる視線の先に、湯船の縁に立って逆方向から自分を見おろす人影に気付いた。

 当然と言えば当然なのだが、お風呂の中なのだから裸のその人物を、ツカサは足下から逆さ向きに見上げていた。

 すらりと伸びる脚に沿って視線を上げると、その付け根には“つるつる”で“ぷに”の双丘の真ん中を艶かしく縦に走るスリットが見え、引き締まった下腹部とちっちな()()()、腹筋、そして、重力に逆らうように若々しい張りと弾力を見せる2つの膨らみ越しに自分を見つめるアイリの顔があった。

「あ、アイリ!?」

 ツカサは慌てて起き上がり振り替えると、彼女は恥ずかしそうに頬を赤らめながら、ヘルと視線を合わせるべく膝を着いていた。

 それだけで、姉のミセリには負けるがそれでも十分大きな2つの膨らみが“ぷるん、ぷるん”と弾み、その先端で自己主張するかのように“つん”と尖る桜色の蕾が“ぷるぷる”揺れる。

(で、でかい!!)

 彼女の幼さが残る顔からは不釣り合いな膨らみが弾み揺れるのを見ながら、ツカサは一瞬後ずさりかけた。

 が、ヘルに転生し、ミセリにも勝るとも劣らない膨らみの持ち主となったツカサはその場に何とか踏みとどまっていた。

「どうしたの?」

「あ、あの、ヘル様。お背中をお流しします」

「へ!?」

「で、ですから、ヘル様のお背中を私に流させてください」

 そう言うアイリの顔がみるみる赤く染まっていく。

「な、なんで!?」

「そ、その、感謝の気持ちです」

「感謝って、今日のこと?あ、あれは私のせいなんだからアイリが気にしなくていいのよ」

 ヘルがそう話し掛けるが、

「いえ、私だけでなく拐われた妹も、それに姉の命も助けていただきましたから・・・」

 アイリはそう言って、頬を赤らめたままヘルをまっすぐ見つめ続けていた。

「姉って、私、ミセリは助けてないわよ」

「いえ、獣人に操られたサラマンダーとの戦いは必ず犠牲者が出るほど凄惨で、幾つもの勇者様のパーティが全滅して、街の人達も大勢犠牲になってて」

「えっ!?そうなの?」

 彼女の言葉に、ツカサは驚きを隠せない。

「特に近衛は、王族だけでなく街の人達の盾にもならなければならなくて、今までに何人も命を落としているんです」

「知らなかった。ミセリたちがそんな危険な仕事をしてるなんて・・・」

「ですから、ヘル様は私達三姉妹の命の恩人なんです」

「そ、そんなこと・・・」

「そんなことはあります」

「アイリ」

「それにヘル様はお姫様なのですから、向こうにいた時はメイド達に身体を洗ってもらっていたのではないのですか?」

「えっ!?そ、そんなことないわよ」

 アイリにそう聞かれ、ツカサは慌てて否定していた。

「わ、私は16人姉弟の15番目で、お風呂とかも1人で入ってたから・・・」

 もしかしたらヘルもメイドに身体を洗ってもらっていたのかもしれない。

 だが、ヘルとしての記憶が無い以上、ツカサはそう言うしかなかった。

「そ、そうなのですか?」

 けれど、そうさみしそうに呟いた彼女を見て、

「わかったわ」

 ツカサはウインクしながらそう返していた。

「ほ、本当ですか?」

 アイリの顔が、ひまわりが咲くかのような笑顔になっていた。

「でも、身体を洗ってもらうのは今日だけね」

「えっ!?」

「明日からはお友達として一緒に入ろう。あ!!そうだ、身体の洗いっこもしよう。いい?」

「えぇっ!?」

 その、思いもよらないヘルからの提案に、アイリは声を裏がえらせ、飛び上がらんばかりに驚いていた。

「だめ?」

「い、いえ、あ、あの、へ、ヘル様さえよろしければ、その、わ、私は大丈夫です」

「じゃあ決まりね」

 “ドキっ”

 そう微笑むヘルの笑顔の破壊力に、アイリは胸の鼓動を押さえるのに必死だった。

「そ、それではヘル様、お、お背中を流しますので、こ、こちらにおいでください」

「うん」

 ツカサは言われるままに湯船から上がり、アイリが指差す方を見ると、()()にはマットが敷いてあった。

 彼女はその端で、足の爪先を立てるようにして膝を着いていた。

()()に寝そべってください」

(あ~なるほど)

 それを見たツカサは思わず手を“ぽん”と叩いていた。

 アイリの話を聞いた彼女は、当然座椅子に座って背中を流してもらえるものと思っていた。

 が、確かにこちらの方が自分もへたに緊張しなくていいし、アイリも洗いやすいかもしれない。

 ツカサは言われるままにうつ伏せに寝転がると、リラックスした様子で重ねた手の上に顎を乗せていた。

 するとアイリが、

「あの、ヘル様、脚を開いていただけますか?」

 と、言っていた。

「えっ!?」

 いくらうつ伏せとはいえ、全裸で脚を開くのは、さすがに抵抗感がある。

「なんで?」

「ヘル様のお背中を洗おうと思うと、太股を(また)がないといけませんので・・・」

「なぁんだ、そういうことか?いいのよアイリ。跨いじゃって」

「そんな失礼なことは出来ません」

 そう強く否定されツカサは、

「そ、そお?」

 そう言いながら、困惑気味に脚を開いていた。

「こ、これでいい?」

 だが、対するアイリはそれどころではなかった。

 ヘルの、今はお湯に濡れて肌にまとわりつく美しい後ろ髪とうなじ、細い首、綺麗な背中、(くび)れたウエスト、そして丸みを帯びる“ぷりぷり”のお尻から“すらり”と伸びる美しい脚までもが、彼女の前に寝そべっていた。

 その美しさもさることながら、彼女が脚を開いたことで(あらわ)になった“つるつる”で“ぷにぷに”の肉丘が、腰が揺れる度に、その真ん中を縦に走るスリットを中心に艶かしく捩れる様子や、お尻の付け根から伸びる逆ハート型の尻尾の先が、視界を遮るように〝ゆらゆら″揺れ動く様子までもが、アイリの眼前に惜しげもなく晒されていた。

“ごくっ”

 アイリは小さく唾を飲み込みながら、ヘルが開いた脚の間に膝を着くと、彼女の背中を見た。

 うつ伏せになったことで、自重で圧し潰され、“ぷるぷる”揺れ弾む2つの膨らみに、彼女の目は釘付けになっていた。

「それじゃあアイリ、お願い」

 ヘルにそう言われ“はっ”と我に返ったアイリは、

「は、はい。あの、ヘル様」

 突然かしこまったかのように、ヘルに声を掛けていた。

「なに?」

 そんな彼女に、ヘルも振り返り気味にアイリを見た。

「ヘル様、そ、その、お背中を流す前にエステはいかがですか?」

「えっ!?」

 突然のその提案に、ツカサは驚きを隠せないでいた。

「実は私、エステの資格を持ってるんです。いつも疲れて帰ってくるお姉ちゃんの力になりたくて。お風呂の中とか、お風呂あがりにマッサージしてあげるとスゴく喜んでくれるんです」

「アイリは本当にいい子ね」

 それを聞き、ツカサは心の底からそう思った。

「えっ!?そ、そんな、私なんて・・・」

「そんなことない。私が男だったらアイリをお嫁さんにしたいぐらいよ。じゃあ、お願いしちゃおうかな」

 その、思いもよらず掛けられた言葉に、

「そ、そんな。や、やめてくださいヘル様、こんなところで・・・」

 アイリは顔を耳まで真っ赤に染め声を上擦(うわず)らせながら、照れを隠すように慌ててローションのボトルを手に取った。

 そして、()()から滴らせた液体を擦り合わせるよう捏ね重ねた手をヘルの“すべすべ”の背中に当て、そのまま“ぬるぬる”と滑らせるように、彼女の背中をマッサージし始めた。

「ぅうん」

 細い指と手のひらが、生温かい粘液を引き伸ばしながら背中を滑るように這い回る。

 その度に“ぞくぞく”するような、くすぐったいような()()()がそこから火花のように弾けていく。

 それだけでも気持ちいいのに、アイリの指はヘルの背骨に沿って彼女の背中を“つっ~~っ”となぞっていた。

「ひゃん」

 その、背骨を伝って脳天へと突き抜けるような、“ぞくぞくっ”とする悪寒に、ヘルの身体が“びくん”と跳ねる。

「んんっ」

 そんな彼女の反応を楽しむかのように、アイリは“ぬるぬる”に(ぬめ)る指を這わせるように、彼女の背中を()()()()()()マッサージしていく。

「んくぅん」

 その指使いに、ツカサは思わず甘い声を漏らしてしまう。

 アイリは膝立ちで後ろに下がりながら、彼女の背中からウエスト、更にお尻へと指を這わせ、その張りのある膨らみに手を添えて揉みほぐしていた。

「ぁん、あ、アイリ!?」

 まさかお尻を揉みほぐされると思っていなかったツカサが戸惑いの声を上げる。

「ヘル様のお尻、“きゅっ”としてて、とてもお綺麗です」

「えっ!?そ、そお?あ、ありがとう」

 お尻を褒められるとは思っていなかったツカサの戸惑いを他所(よそ)に、お尻へのマッサージを続けるアイリは、目の前で揺れ動く尻尾の先に扇型に並ぶ無数の傷痕を見つけていた。

「ヘル様、尻尾の先が傷まるけですよ。すごい痛そう。大丈夫ですか?」

 その痛々しい傷痕に、彼女は心配そうに声を掛けたが、

「あ、それ」

 ヘルは、嬉しそうにアンに尻尾の先を噛まれた顛末を聞かせていた。

「もう、ホントにちっちゃな獣耳が可愛くて可愛くて・・・」

 けれど、そんな彼女とは対照的に、

「でも、すごい痛そうで、かわいそう」

 アイリはそう言いながら、目の前で揺れる尻尾の先に〝ちゅっ″とキスしていた。

「!!?」

 その瞬間、舐めあげられた()()から〝ゾクっ″とする()()()が背骨を伝って脳天へと突き抜けていた。

「あ、アイリ、なにしてるの?」

 その衝撃に、ツカサは慌てて振り返ろうとした。

 だがアイリは、

「ヘル様、人の唾液には殺菌効果があるって死んだおばあちゃんが言ってました。私にヘル様の尻尾を舐めさせてください」

アイリは、ヘルのお尻をマッサージし続けながらそう言って尻尾の先を口に含むと、まるで口の中で氷を転がして溶かすかのように舐め回し始めた。

「ぁん、そ、()()、私も何かのアニメで見たような・・・んくぅん」

 尻尾の先を優しく包むように含みながら、唾液にまみれた舌で表も裏も()()()()()()愛おしそうに、そして丹念に舐め回していく。

 その度に、()()から悪寒とは明らかに違う〝ゾクゾクっ″する()()()が火花のように弾け、腰の力が抜けて膝が〝ガクガク″震える。

 更にアイリは、それと同時にヘルの太股の付け根を掴むように手を当てると、彼女の脚の付け根に親指を滑り込ませて“くりくり”とマッサージし始めた。

「くふぅ、ぁあん、アイリ、だめぇ」

 尻尾の先を舐められることがこんなに気持ちいいと知らなかった彼女にとって、その快感に耐えるだけでも大変なのに、更に、脚の付け根に当てた親指が、緩急と強弱を織り混ぜながら動く度に、その指先が“つるつる”で“ぷにぷに”の肉丘に触れるのが分かる。

 しかも、()()を同時にされる気持ちよさに、ツカサは思わず身体を起こしてしまいそうになる。

 けれど、今日1日だけでも何度も死にそうな目にあったアイリが、こんなに一生懸命マッサージしてくれているのを止めることなんてできず、彼女はその波状攻撃にただ耐えることしか出来ないでいた。

 一方のアイリは、マッサージしながら尻尾の先を舐め回す度に、ヘルの身体が()()を起点に“びくっ、びくっ”と跳ねる度、彼女の“つるつる”で“ぷにぷに”の肉丘が、その真ん中を縦に走るスリットを中心に艶かしく(よじ)れる様子に目を奪われていた。

「あ、アイリ、まだ?」

 いつまで経っても終わらない()()への集中攻撃に、身を捩じらせて耐えていたヘルだったが、もう限界だった。

 そんな彼女の懇願するような声に、アイリは“はっ”と我に返った。

「つ、次は太股をマッサージしていきますから」

 慌てて()()から口と指を離すと、今度は太股をマッサージしながら膝からふくらはぎへと指を下げていき、足首や(くるぶし)を経て、足の裏を指圧しながら、ローションまみれの“ぬるぬる”の5本の指をヘルの足の指の間に通して“ぬちゅぬちゅ”擦れ合わせていた。

「ぁん。あ、アイリ、なにしてるの!?」

 足の裏を指圧される心地いい痛みに加えて、まるで素足で田んぼに入り、泥遊びをした時のような、足の指の間を手の指で“ぬちゅぬちゅ”にされる感触に、ツカサは思わず身を捩らせていた。

「こうすると足の指が刺激されて血行がよくなるんですよ。・・・ヘル様って足の指まで綺麗なんですね」

 そう言いながらアイリの視線は、足の指を“ぬちゅぬちゅ”され悶絶するヘルが脚を小刻みに跳ねさせる度に、その付け根で艶かしく捩れるスリットの切れ込みに釘付けだった。

「そ、そんなこと、んくぅん」

 そして、アイリの指がローションの糸を引きなからヘルの足の指から離れた。

「じゃあヘル様、今度は仰向けなって脚を開いてください」

「えっ!?」

「早く」

「う、うん」

 言われるまま仰向けきなり脚を開くと、アイリはその脚の間に膝を着き、ヘルに覆い被さるようにして、彼女の豊潤に実る果実のような2つの膨らみに手を添えていた。

「あ、アイリっ!?」

 その、あまりに突然の彼女の行動に、ツカサは思わず声を裏返らせていた。

「ヘル様、胸のお手入れはしてらっしゃいますか?」

「へっ!?」

「ヘル様のお胸大きいですから、ちゃんとお手入れしないと肩が凝るし、・・・そ、それに、重力に負けてしまいますよ」

「えぇっ!?」

 それを聞いてツカサは思わず飛び起きていた。

「お、お姉ちゃんも大きいのに()()()()に無頓着で、だから将来落ちないように私が毎晩マッサージしてあげてるんです」

「そ、そうなの???」

「は、はい」

 転生前は、ちょろゴンと暮らす社畜OLに共感するぐらいのサイズしかなかった彼女にとって、それはまさに青天の霹靂(へきれき)だった。

 た、確かに。こんな大きな胸が重力に負けたら昔のコントになってしまう。

「あ、アイリは、その、バストアップさせるマッサージが出来るってこと?」

「は、はい。出来ます」

「じゃ、じゃあ、お願いしちゃおうかな」

「は、はい」

 アイリは、ヘルの豊潤に実る果実のような2つの膨らみを下から持ち上げるようにあてがった指で、乳腺を刺激するように揉みしだき始めた。

「んぁあんっ」

 ローションまみれの“ぬるぬる”の指に、緩急と強弱を織り混ぜながら揉みしだかれる度、快感のパルスが火花のように弾け、背骨を伝って脳天へと突き抜ける。

 その指使いのあまりの気持ちよさに、彼女が思わず声を漏らした瞬間、

 “ばたんっ”

 と大浴場のドアが勢いよく開き、しかも()()には、パジャマ姿で熊のぬいぐるみを持ったメアリが立っていた。

「め、メアリ、どうしたの?」

 そう訊ねるヘルの声を掻き消すように、

「メアリ、お姉ちゃんがお仕事中なんだから入ってきちゃだめでしょ?」

 妹をアイリが叱っていた。

 だがそこでツカサは、そう言いながらもアイリの指が自分の2つの膨らみにあてがわれ揉みしだき続けているのに気付き、

「んんっ、め、メアリ。違うの。こ、()()は、ぁん、その、あ、アイリにマッサージをしてもらってただけで・・・んぁ」

 そこまで言い訳したところで、彼女はメアリが泣いていることに気付いた。

「どうしたの?」

 ヘルが慌てて起き上がり彼女の元に駆け寄ると、メアリは泣きながら彼女に抱きついていた。

「ヘル、お願い、ミセリお姉ちゃんを助けて」

「ミセリ、ミセリがどうかしたの?」

「トイレに一人で行くのが怖くて、一緒についてきてもらおうと思ってミセリお姉ちゃんのお部屋の前まで行ったら、中からお姉ちゃんの苦しそうな声が聞こえてきて」

「えぇっ!?それでどうしたの?部屋の中に入った?」

「ううん。鍵が掛かってて入れなかった」

「それでミセリはどうしてるの?」

「苦しそうにヘルの名前を呼んでるの」

「えっ!?私の名前を?」

「うん。ヘルお願い、お姉ちゃんを助けて」

 それを聞いたツカサの脳裏に、口笛を吹かせるために自分の指を咥えていた彼女の顔が浮かんだ。

(まさか、私の唾液に悪魔界の風邪か何かのウイルスがついてて、()()に感染したんじゃ?)

「メアリ、ミセリの部屋番号は?」

「321」

「321ね、分かった待ってて」

 そう言うと、彼女はアイリを見た。

「アイリ、ごめん。でも、アイリのエステ、すっごく気持ちよかったわよ」

「ヘル様」

 それを聞いたアイリの顔が耳まで赤く染まっていく。

「エステは明日いっぱいして、いい?」

「は、はい。特製のローションを作ってお待ちしてます」

「お願い」

 ツカサはそう言うと文字通り脱兎のごとく駆け出し、あっと言う間にミセリの部屋の前にたどり着いていた。

「ヘル、イヤー」

 そして、ドアに聞き耳を立てた。

「ぁん、へ、ヘル様ぁ、ひぅ、ゃん、んくぅん」

 すると、確かにミセリの苦しそうな声が聞こえてくる。

「ミセリっ」

 ツカサがノックするのも忘れ、掛けられていた鍵を引き千切るようにドアを開いていた。

「ミセリっ」

「へ、ヘル様!!」

 ドアが壊され、ヘルがいきなり全裸で部屋に入ってきたことに驚きの声をあげたミセリは、ベッドの中にいた。

 彼女は掛け布団を“ぎゅっ”と掴み、そこから顔だけ出していた。

「へ、ヘル様?」

「ミセリ、大丈夫?」

 ヘルは、顔を耳まで真っ赤に染めて呆然とする彼女の枕元に駆け寄っていた。

「へ、ヘル様、なぜ裸なのですか?」

 だがヘルは、呆然と見つめる彼女が〝ぎゅっ″と握り締める掛け布団を掴み〝ばさっ″と剥ぎ取っていた。

「!?」

 ツカサが驚くのも無理なかった。

 彼女も全裸だったのだ。

「い、いや、ヘル様、見ないで」

 彼女はそう言いながら、恥ずかしそうに両手で顔を覆っていた。

「大丈夫?顔が真っ赤よ」

 そんな彼女に、ヘルが心配そうに問い掛けるが、

「あ、あの、違うのですヘル様」

 ミセリは()()()()()()になりながらそう答えていた。

「違う?何が?」

「そ、その、私が裸なのは、服を着ていられないぐらい身体が熱くて・・・」

「えっ!?」

 それを聞いたヘルがミセリに覆いかぶさるようにして、顔をどんどん近付けて来た。

「あ、あの、ヘル様」

 彼女の顔が、文字通り目と鼻の先まで近付き、ミセリはどうしたらいいのか分からず、目線を逸らそうとした。

「だめ、動かないで」

 だがヘルは、彼女の瞳をまっすぐ見つめたまま、更に顔を寄せてきた。

 2人の身体が密着していき、仰向けとうつ伏せになっても全く形の崩れない、豊潤に実る果実のような膨らみ同士が密着し、その中に埋もれながらも自己主張するかのように〝つん″と尖るちっちゃな蕾同士がローションにまみれて〝こりゅこりゅ″擦れ合う。

「ぁあん」

 そして()()は下も同じだった。

 重なり合う脚の付け根で、互いの〝つるつる″で〝ぷにぷに″の双丘同士が密着し、ローションにまみれて〝ぬちゅぬちゅ″重なり合いながら、その真ん中を艶めかしく縦に走るスリットの切れ込みからちょこんと顔を覗かせながら〝ぷくっ″と膨らむ種皮同士も〝にゅぷにゅぷ″と擦れ合っていた。

「へ、ヘル様、おやめください。こんなところで」

 だが、そんな彼女の目の前にヘルの唇が近付いてくる。

「い、いけませんヘル様、あなたは姫で私は近衛で、み、身分が・・・」

 “こつっ”

 額に何かが当たり思わず目を開けると、彼女の額が自分の額に密着していた。

「確かに、少し熱いかも・・・やっぱり薬が必要ね」

「えっ!?」

 そう、彼女はミセリの額に自らの額を当て熱を測ろうとしていただけだった。

「ヘル様~~~っ大変です」

 その時、厩務員の少女が血相を変えて部屋に掛け込んできた。

「今度はどうしたの?」

「く、熊避けの実の花たちが馬を襲っています」

「ええぇっ!?」

 そう驚きの声をあげたヘルだったが、すぐにミセリの顔を見て、彼女の頬に両手をあてると、今度は額と鼻の頭同士をくっつけて、

 「ミセリっ、お薬を持ってくるから待っててくれる?」

 そう微笑みかけていた。

「はい。ベッドのシーツを新調してお待ちしています」

 ミセリは顔を耳まで真っ赤に染めてそう答えるのを聞いたヘルは、全裸なのもお構いなしに部屋を飛び出して行った。

 そして厩務員の少女も後を追って出ていき、部屋にはミセリだけが残されていた。

「・・・ヘル様」

 彼女はさっきまでヘルの胸が密着していたローションにまみれの自分の胸の膨らみの頂点で“つん”と上向く桜色の蕾を圧し潰すように“こりゅこりゅ”していた。

「くふぅ、ヘル様」

 馬車の中での秘め事を思い出しながら、〝ぬるぬる″(ぬめ)る蕾を指先から逃さぬよう爪を立てるようにして摘まみ“くりくり”捏ね回しながら、

「ぁあん、ヘル様、だめぇ」

 彼女は指先を、胸の膨らみから鍛え抜かれた腹筋へ、そして可愛らしい()()()の形を確かめるように下がらせていき、引き締まった下腹部を経て、更にその下の、今は〝ぬるぬる″に(ぬめ)る“つるつる”で“ぷにぷに”の双丘の真ん中を艶かしく縦に走るスリットを焦らすようになぞりながら、更に奥へと潜り込ませていった。

 そう、ミセリはうなされてなどいなかった。

 彼女はヘルに()()()()()指を使って、ノクターンノベルでしか読め(書け)ないような、()()()()()()をしていたのだ。

「ぁん、近衛の隊長である私が()()()()()をするなんて、ひぅっ、ち、違うのですヘル様。こ、これは指が勝手に、んぁあん」

 そう言い訳しながら、彼女は第2ラウンドに突入していた。



「なにやっとんじゃ、お前ら~~~~~~っ」

 その頃、全裸のまま厩舎に駆けつけたヘルは、触手を使って捕まえた馬を今まさに頭から丸飲みしようとしていた熊避けの実の花に飛び蹴りを喰らわせていた。

「ヘル様」

「ヘル様」

「ヘル様~~~っ」

 それを見た厩務員の少女たちから歓声が上がる。

「おすわりっ」

 すると、花たちは一斉に“おすわり”していた。

「ちょっとあなた達、自分が何をしてるかわかってる?」

 実家で飼っていたポメラニアンを説教するかのように叱りつけるが、どれもこれも『ボク、ナニモシテマセンヨ』といった感じで、人の話を全く聞いていないのは明白だった。

「だめだこりゃ。どうしよう?」

「ヘル様、どうかされたのですか?」

 厩務員の少女にそう話し掛けられ、

「ミセリが熱があって薬を探さなきゃいけないの。熊避けの実の花たちの躾なんてしてる場合じゃないのに、困ったなぁ。前の世界なら犬の訓練センターとかあったのに・・・えっ!?訓練センター?」

 ヘルは何かが閃いたように“ポン”と手を叩いた。

「ヘル様?」

「なんで気付かなったんだろ?悪魔の国なら薬も訓練センターもあるんじゃない?」

「さ、さぁ?」

「とりあえず聞いてくるわ。ミセリのことお願い。熱があるの。頭を冷やして、汗を拭いて、着替えさせてあげて」

「わかりました、お医者様やメイドの皆さんにお伝えします」

 それを聞き、急ぎ飛び立とうとしたヘルはふと花たちをみた。

 彼らには反省している素振りさえ感じられなかった。

「いい?私が帰ってくるまで大人しくしてるのよ」

 そう釘を刺していたが、花たちは聞く耳を持っていなかった。

「ちょっとあなた達、私の話をちゃんと聞いてる?」

 その瞬間、ヘルの表情が悪魔姫の()()に変わった。

「いい、もしまた馬を、ううん、それ以外にも誰かや何かを襲って食べたら、私があなた達をサラダにして食べるからね。いい?」

 彼女がそう念を押すと、花たちはあまりの恐怖に瞬時に仰向けになり、服従の証であるお腹を見せ、“ぶるぶる”震えながら失禁していた。

「じゃあ行ってくるから」

 そう言って飛び立とうとするヘルに、

「あ、あの、ヘル様」

 と別の厩務員の少女が呼び掛けていた。

「へ、ヘル様、裸ですよ!!それに今夜は満月です。そんな格好で街の上を飛んだら皆に見られてしまいますよ」

「ヘルウィングっ」

 けれど、ミセリのことが心配なヘルの耳に彼女の言葉は届いていないらしく、彼女は翼を大きく広げて飛び立っていた。

「ヘル様」

「ヘル様」

「ヘル様~~~っ」

 それを見送る厩務員の少女達の声が夜空に響き渡る中、ヘルは月光を浴びながら裸のまま夜空に羽ばたいていた。



              


                                          〈つづく〉



 

 




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