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バッドエンドを回避せよ!

初投稿なので、誤字脱字、表現の仕方、言葉の言い回しなど不快に思われる方がいるかもしれませんが、どうぞご了承ください!


1話目から文章を少しずつですが、直していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします!


 社会人になって三年目。朝から晩までみっちり働いてようやく仕事が楽しいと思えるようになった今日この頃……



 日々の癒しはスマホゲーム。



 “ 七色の髪を持つ君に…… ”



 七色の髪を持つ王女アリシア・エメラドーナが、自由を求めて奮闘するゲームである。通称『七髪』。

 


 グッドエンドは光の森で妖精や動物たちと幸せに暮らす。バッドエンドは裏ヒロインを虐めた悪役令嬢とされ処刑、暗殺、病死、溺死……とにかく死へのオンパレード。


 

 ストーリーはともかく攻略対象のビジュアルがもう堪らない!

 もちろんアリシアもお兄ちゃん達も超絶美形。

 推しは……ん~決められない!!それぞれの良さがある!

 


 なかなかグッドエンドにたどり着けない激ムズゲーム。


 何回トライしてもバッドエンドへ進んでしまうのだ。


 自由になれない可哀想なアリシアちゃん……

 アリシアを守ろうとするお兄ちゃん達もバッドエンド一択……。超絶美形イケメンお兄様たちが命を落とすなんて許せない!!なんとしてもグッドエンドに行って完クリしてみたい!



 「昨日はなにが悪かったんだろう~?選択まちがえちゃったんだよね……きっと……」



 仕事が終わり、会社を出て少し行ったところで信号待ちをしていた。

 昨日のゲームの続きが気になってついつい開いたしまったスマホ。攻略を考えることに夢中になりすぎちゃったのがいけなかった……

 だから全然気が付かなかったの……


 

 『キャーー!!!』


 『危ない!!避けろ!』



 女性の叫び声と危険を教える男性の声が聞こえてきた。

 


 《えっ!!何?なんなの……!危ない??》



 その声に驚き、辺りを見渡す。

 信号待ちをしていた私達の方に、もうスピードで一台のトラックがスローモーションのようにこちらに向かってくるではないか。

 逃げ惑う人達と悲鳴の大合唱。



 《逃げなきゃ死んじゃう!》



 その場から逃げようと体勢を整えたとき……

 私の前にいる男の子が恐怖のあまり動けず固まって泣いていたのだ。手に持っていたサッカーボールがコロコロとトラックの方へ転がっていく。



 サッカーボールがトラックに無惨に押し潰されて『パーン!』と弾ける音が鳴り響いた。


 

 《まずい!あの子もサッカーボールみたいに……轢かれてしまう……》



 咄嗟に男の子の腕を自分の方へ引っ張り、助けようとしたのだが勢い余って自分の体が前に飛び出てしまったのである。

 一方、男の子は引っ張った衝撃で後ろにふっ飛んでいった。

 ちょうどその場にいた男性が男の子の体を受け止め、急いで抱えて安全な場所に連れていってくれたのだ。



 『『キキー!!!ドーン!ドサッ………』』



 ブレーキ音と自分の体がぶつかって投げ出される音。そして、地面に叩きつけられる鈍い音が脳内に響く。

 私は全身に痛みを感じ、ぶつかった衝撃で宙を舞う……目の前の景色が歪んでみえた。

 ドサッと自分の体が地面に叩き付けられ、真っ赤な血が大量に流れている。

 しかし、もう……痛みは感じられない。微かに動くのは瞳だけ……



 《あーあ。こりゃ死んだな……七髪のグッドエンドにたどり着きたかったのにな……残念……やりたいこといっぱいあったのに……叶えられないな……》



 なんてことを思いながら、自分の一生が終わり、命の灯火が消えそうなんだと感じた。

 意識が段々薄らいでいく。



 『お姉ーちゃん!!!ごめんなさい……ごめんなさい……ぼくのせいで……ぼくがうごけなかったから……死なないで!!お姉ちゃん!!』



 泣きながら謝り、手を握ってくれる男の子の姿が見えた。怪我は無さそうでよかったね。

 血だらけになっちゃうから……離れなさい……

 本当に無事で……なにより………



 「良か………っ………………………た……」



 私が死んでも哀しむ人はいない。

 両親も小さいときに亡くなっているし、兄弟も親戚も仲のいい友達だっていない。……彼氏も居たことがないし……

 楽しみは乙女ゲームのイケメン探し。推しルートを見つけて完クリを目指すだけの毎日だし……

 未来ある男の子の方が助かってよかったよ。少年よ私の分まで長生きしろよー!人生は短い!だから楽しく生きろよ……少年よ……イケメンになれ!……。そして……生まれ変わったら推しにしてあげるよ……イケメンに幸あれ……イケメン最高……



 残念ながら、わたし……ご臨終のようです……



 ““ ちーーーん! ””




 《ん?あれ?あれれ??あたし死んだんだよね……心も体もふわふわして心地がいい。あっ!指が動く……白くて細い美しく伸びる手が……ある……えっ?私生きてるの?》



 私の体を覆うように、キラキラと辺り一面まばゆい光に包まれた。七色の粒が私の体に吸収されていく……



 《うわっ!!めっちゃ眩し!……何の光なの!!神様?仏様??イケメンさまー!!?ヘルプミー!》



 《やっぱり……死んじゃったか……人助けしたから私は天国行きになったんだなー。天国は太陽に近い所なんだよ……きっと……七色の虹の橋を渡って天使さまが迎えに来てくれるはず。幸せな場所だといいな……

 あー眠い………眠い……めちゃくちゃ眠い。そう言えば、ここ何日もゲームをクリアするために睡眠取れていなかったな……どうせ死んだんだし考えるのはやめよう。久しぶりに深く眠ろう。おやすみ私。さようなら私。

 来世では、友達も彼氏も……そして愛する人と結婚して可愛い子供たちに囲まれてあたたかい家庭が築ければいいね。来世では幸せになれるといいな……》





 《……ふわぁ~よく寝た~あれ?生きてる?三途の川……いや三途の虹?渡ったはずなのに……あたし生き返った!?助かったの?ラッキー!!やったね!万歳!!これでまた七髪クリアに全身全霊を注ぐことができるじゃん♪イエーイ!》





 《ん?んん??でも……えっ?どこなのここは?うちの天井じゃない!……病院?VIP様御用達の病室……?いやいやこんなに豪華な天井の病院なんてないでしょ。あたしお金全然ないし……ヨーロッパ調だし……キラキラのシャンデリアや女の子の憧れ!天蓋付きのプリンセスベッド!ふわふわの袖がついたお洋服に……見事なふわふわの金色の髪の毛……可愛らしい小さな手のひら……は??……小さな手?小さな体……なんなの一体……どういうこと……誰の手なの??えっ……私の手……うそでしょ。なんじゃこりゃーーー!!!……どこなのよ、ここ!!日本じゃなーい!!》


初投稿!初連載!

ゆっくりペースでの更新となります。

気に入って下さると嬉しいです。

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