プロローグ
心を一つ消せるとしたならば、あなたはどの感情を消す?
好き‥‥‥嫌い‥‥‥悲しい‥‥‥寂しい‥‥‥。
‥‥‥これは絶望を消された少年と、希望を消された少女の物語である。
2050年8月15日。神奈川県海老名市にて起きた出来事といえば誰もが思い浮かべるのは一つである。
1人の男と女が起こした、狂気じみた大量殺人である‥‥‥と。
その日は特に何の変わりもない晴れの日で、人々はいつも通り朝起き、会社や学校へと登校していた。
‥‥‥そんな日常が崩れたのはほんの一瞬の事だった。
○○線の電車が、海老名市を出ようとしたところ、見えない壁に阻まれて電車は半壊。乗客は殆どが死亡‥‥‥あるいは重症になるという大事故だった。
そして、その直後、空から響いているようにも地から響いてくるようにも聞こえる笑い声が町の中に響き渡り、私たち人間に問いかけてきた。
「ははは‥‥‥ねえねえ、皆消したい心‥‥‥あるでしょ。消してあげるからさ‥‥‥教えてくれない?」
勿論そんな言葉にその場で応える人などいる訳もなく、ただただパニックに支配されるだけだった。
「むう‥‥‥答えてくれないのか‥‥‥。面倒臭い‥‥‥、それじゃ、勝手に消させてもらうとするよ」
そこからは酷い光景だった。
ある人は『理性』を消され暴走し、その暴走の被害を受けた『痛み』を消した女性は困惑しながらも絶望し、その女性の近くにいた夫と思われる男性は『思考』を放棄させられ、ただただぼうっとその光景を眺めているだけの置き物となった。
『好き』を消した人は誰に近づかれる事も良しとせず、近づくとヒステリーに暴れ回り、『嫌い』を消した人はこの異様な雰囲気の中全ての人を愛そうとし、拒絶され、気が狂っていった。
この様にしてこの町は変わっていった。
人は動物や怪物、異形の化け物へと成り代っていき、常識や理性などが欠如していった。
「‥‥‥そして、その光景を俺は『私は』普段通り、軽い気持ちで眺めていた『絶望しながら部屋で閉じ篭っていた』」
何も考えずに書き始めてしまいました‥‥‥w
書くのは始めてですが、時間見つけて書いてこうかと思うのでよろしくです^ ^