1話 学校登校
神坂聖奈は、また 日常の中に呑まれていた。学校は、別に嫌いではなかったが いつも暇で一緒にいて話すような友達はいなかった。
むしろそんな友達を作っても面倒としか考えてなかった。そのおかげで聖奈はクラスでも浮いていた。ただ、静かな子と言う印象だけがクラスの人間に多少根ずいていた。
聖奈自身は、学校で1人で過ごしていても特に思う事なく淡々と生活している。学校は、「勉強する所 」ただそれだけが聖奈の中にはある。だから、友達=仲間など最初から彼女自身必要としていなかった。
そんな、聖奈はいつものごとく7時40分だいのスクールバスに乗り込んだ。今朝は、いつもよりも少し寝坊してしまったせいで長い髪の毛が少々ボサボサになってしまっていた。
このように身だしなみなどが最悪の場合は、狙ってるかのようにあの男に会う。
名前は、闇夜利晃 中学時代から今の高校まで同じ学校だ。ちなみに、この男の性格は完璧主義者のむかつく性格をしている。特に私には、その腹ただしい性格を表に出してくる。だから、この男には弱みも だらしない所も絶対に見せたくはなかった。
なのに、よくこういった最悪なタイミングで出会ってしまう。普通であれば髪型も何もかもが完璧なのに何故このタイミングで会うのかと不思議でならない。
「よお、今日も身だしなみちゃんとしてねぇーんだな」
利晃は、聖奈を馬鹿にするようにして唐突に話しかけた。
「うるさいわね、貴女の方こそ寝癖だらけじゃない」
「これは、ファッションの1つだ」
と、くだらない会話をしながら聖奈は空いていた椅子に腰を下ろした。
「おい聖奈、今回の定期試験はぜってぇー お前に負けないからな」
「貴方に負けるほど私は落ちぶれてはいないわ」
聖奈は、中学時代から学年上位に入る程の学力を持っていた。それは、彼 利晃も同じであった。だが、毎度の定期試験で利晃は聖奈にあと1歩という所で勝てないでいた。今もなお その状態が変わらないでいる。
「次は、すんげー自信あるから絶対に負けない」
「そう、まぁ お互い頑張れば結果は自ずと出てくるよ」
「テストでお前に勝つのは俺の夢の一つでもあっかんな!」
利晃笑いながらそう呟いた。
私は、心の中でどうでもいいと思っていた。どうしてこれほど何にも関心が無いのかは、自分でもよくわからなかった。昔はこうではなかったはずなのに… と、たまに思う事がある。
「変な夢だね。それに、おかしな人」
「おかしいのはお前もだろ⁈ いつも何にも関心が無いような顔しやがって」
「別に何にも関心が無いってわけじゃないよ。ただ、気乗りしないだけ」
「本当にそうか?俺には、全てつまらなくてどうしよーって感じに見えるけどな」
馬鹿にされているのは、いつもの事だ。
普通の人間にそこまで、言われれば言い返しているが この男に至っては普通じゃない非常識人間であるため無視を決め込むのが一番の敵策だ。
あれこれ言い合っている間にスクールバスは、着々と学校に向かいつつあった。約10分ほどバスに揺られていると聖奈の通う光邦学園が見えてきた。バスの中の生徒達も降りる準備をし始めている。
「あ〜 また、暇な学校か」
と、バスを降りる時に落胆の声をもらしいると次は 同じクラスで隣の席の安藤愛梨が降りるタイミングを見計らって「おはよう!」と朝定番の挨拶をしてきた。聖奈も当然ながら「おはよう」と返す。
「もぉ〜 聖奈ちゃん同じバスに乗ってるのにぜんぜん私のこと気が付かないんだから!」
頬を膨らませていることから すねていることがわかる。
「ごめんごめん、いつも私ぼやっとしてるからさ 気が付かなかったよ」
そう歩きながら説明しているといきなり校門前を指さして突然 愛梨が、
「見て見てあの子!うちの学校と違う制服着てるのに校内に入って行くよ!しかも、見たことない制服だし!地元の子じゃないよね!?あ〜 もしかして…転校生とか!!?良くあるじゃん!そういう感じの子が転校生っていうのが」
「違う制服着て校内に入るからって転校生って決まったわけじゃないよ、もしかしたら何かうちの学校に用があるのかもしれないし」
私は、愛梨を落ち着かせるようにそう言った。はしゃぎ過ぎているおかげで周りからの視線もきつい。今は、たくさんの生徒が登校している時間帯だ。そんな中ではしゃいだりしたら目立つに決まっている。
そして、愛梨も落ち着いた様子で
「そ、そうだよね… ごめん落ち着くね!やっぱり転校生だったらって思うとつい嬉しくなっちゃって」
「うん、もしかしたら教室に行けばなにか分かるかもしれないから行ってみよう」
そう言って聖奈と愛梨は、その場を後にして教室へと向かった。
どうもです!今回は、新しいキャラが2人出てきましたね!幼馴染みなのかそうじゃないのかわからない利晃とか、隣の席の愛梨などこれからもたくさんのキャラクターを出して行きたいと思いますのでよろしくお願いします!まだ、異世界には行かないのですが待っていてください!そろそろ異世界にポンしたいと思いますので。では!