夜空星
女の子は恋をしました。
女の子の恋は実りました。
「ねぇねぇ…わたしたち、これからも一緒だよね」
「そうだね、ずっと一緒だよ」
<しあわせ>とは
こういうことなのでしょう。
彼女も、彼もずっと一緒だと信じて疑いませんでした。
しかし、彼は突然きえてしまいました。
「ねぇ、どこにいったの?どこにいるの?わたしをひとりにしないでよ。」
彼はいません。
彼女は、思いました。
「星になれば、彼を見守れる…」
彼女は、風に重さを預けました。
彼女は、自ら命を断つことに迷いはありませんでした。
むしろ、星になり
彼を見つけるのですから
きっと<しあわせ>だったのでしょう。
夜空を見上げてください。
寄り添うように瞬く星がふたつ…
あの星たちは、<しあわせ>なのでしょう。