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300字SS

雨上がり

作者: こどー

 雨上がり、家人の帰りがあまりに遅いので扉を鼻先で押して外をのぞいた。湿気で重くなった扉を体当たりで押してすり抜ける。

 ぬかるんだ土を前足でつつき、敷石までの距離をぴょいっと飛んだ。長雨の間に飛び方を忘れてしまったのか、草陰から出てきた蝶がよたよたと頭上をよぎっていく。

 蝶を見逃し、敷石を渡って蔦が這う石柱の門を抜け、水たまりを避けながら家の周りを一周しかけた時、チリリン、と小さな鈴の音が聞こえる。

「あれっ、今からお散歩? ごめんねー、雨宿りしてたら遅くなっちゃって」

 家人の声に甘い声で応え、先導して家へと戻る。

 チリリン、と鳴る鈴にじゃれつき、家人の足に体をすりつけてから、いつもの寝床へと引き上げた。

第5回 毎月300字小説企画、お題は「待つ」でした。

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