人間の姿になりたい
心愛様はまた仕事。
私は人間になって愛されたいという感情が日に日に強くなっている。
心愛様が仕事に行ってしまう時間。午前7:00。
「フォレスト、行ってきます」
そう言って仕事へ行ってしまう。
でも、この時間は、人間の姿に変身する練習時間にもなる。
私は早速変身しようと試みました。ですが一向に変身する気配がありません。
「ニャー」(何で変身出来ないのでしょう...。)
私は何が足りないのかを考えました。
(心愛様を好きということに変わりはない!心愛様の為に頑張ります。)
私は強くご主人様、心愛様の事を想いながら身体の力を抜き、「すぅー」っと息を吸い込みました。
すると、なんだか身体に力が湧き上がってきました。
けれど、それと同時に凄く身体が重くなりました。
やがて、私自身では支えきれないほど身体が重くなり、私は意識を失ってしまいました。
一時間くらい経ったでしょうか。
恐る恐る、ゆっくり目を開ける。
鏡に映った自分を見て驚きました。
白髪で、猫耳がチャームポイントの頭、体型はスラットしていて、瞳の色はやはりオッドアイ。
右目はゴールド、左目は透き通ったブルーのかわいい系女子。
「やった。変身できた」
人間の言葉も話すことが出来る。
私は嬉しくてたまりませんでした。
けれど、今まで猫としてしか生活していなかったため、人間の姿になった自分の体重を支える事ができません。私はまだ2kg程の体重で、人間の姿の私自身を支える事ができません。
なんとか這いつくばって、体重計の所に着きました。
体重計に乗った私は驚きました。
「私の体重.....39kg...」
身長も測ってみると・・・・・・・・・
「148cm.....。 これが...私.....」
人間でいうと15歳くらい。
私は一気に力が抜けました。
とてもじゃないけど、私にはこの身体はまだ支えきれない。
「ふぅー」っと息を吐くと、今度は身体の力が抜け、少しすると猫の姿に戻っていました。
心愛様には人間の姿も見てもらいたいけど、しばらくは練習が必要そうです。
でも、練習して人間の姿になったとしても、心愛様がそれを受け入れてくださるか分かりません。
無意味な努力になるかもしれない。
そんな想いが私を苦しめる。
「ニャー」(私はただ、好きな人と一緒に話したい。)
お昼頃になると、とてつもない疲れが私を襲ってきました。
これは恐らく、人間の姿になった際に起きる副作用でしょう。
そのまま私は寝ていました。
午後18:00。
「ただいま〜」
(あ、心愛様が帰って来た。)
私は玄関に走って行きたかったのですが、全く動けず、歩いて近寄るので精一杯でした。
すると、心愛様は慌てた様子で言いました。
「フォレスト!大丈夫か?」
そう言って私を抱きかかえ、すぐに近所の動物病院に連れて行ってくれました。
「鴨頭先生、フォレストは大丈夫ですか?」
この前来た時は知らなかったけど、動物病院の先生は鴨頭という名前らしい。
鴨頭先生が答えた。
「極度の疲労が見られます。かなり疲れているのでしょう」
「えっ?なんで?」
「理由は分かりませんが、この品種は、一人の人間に親しみを抱く。なので貴方が仕事に行っている間、物凄く寂しかったのではないでしょうか?」
私は、心愛様に迷惑をかけてしまった.....。
迷惑になるのは分かっていても、人間の姿になる練習をしたいと考えていました。
大好きな心愛様とお話するために..........。
人間の姿になれたけと、迷惑をかけてしまう。好きな人に嫌われるかもしれないというストーリーでした。
次話は、好きな人のそばにいられるなら猫でも良いかと迷う様子を描きます。
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