あと、何年、一緒に......?
投稿のペースが遅くなってすみません。
まだまだ続きますので応援をお願いします。
朝起きると最近、どうも身体に違和感がある。
最初に、人間の姿になった時くらいの違和感がある。
身体は重し、あまり動かなくなってきた。
猫として生きるのならば10年程は生きられる。
あまり気にしていなかったけれど、人間の姿になる度にどうやら寿命を削っていたらしい。
「ミルク、フォレストー起きてる?」
「ニャー」
「....起きてます」
言えない。もしかしたら、『そんなに長く生きられないかもしれない』なんて。
少し前のいつもの日常に戻りたい。
特に何も考えず、ただ好きな人と一緒に過ごせるあの時の時間。
「どうしたのフォレスト?最近、元気ないけど?」
「いえ、大丈夫ですよ」
笑顔がぎこちないと自分でも分かる。
1年は一緒にいるからなのか、ちょっとした事でも心配される。
心配させたらダメ。
分かっていた事だ。
私が『普通じゃない』ということは。
幽霊、UMA、テレビでよく観る。
私は何なのだろう?
化け物?
私はただ、楽しく生きたいだけなのに。
「フォレスト、久々に外に行こ!」
「はい」
行先は分からないけど、なんだか嬉しい。
「ミルク、お留守番よろしく!」
「ニャー」
ミルクを後にし、私は心愛様と外に出た。
昼間の太陽が、痛い程眩しい。
私はずっと暗闇にいたのだろうか?
「早く戻っておいで」
「えっ?」
突然の言葉に驚いた。戻るって、何を?何に?
するとすっと心愛様の手が伸びてきて、私の頭にそっとふれる。
「人間じゃないとか、猫だとか、変に考えてない?」
「それは......」
「人が人を愛するってのが当たり前なのかもしれない。でも、違う形があっても良いんじゃないかな?」
「違う形、ですか?」
「1人が好きって人もいる。犬や猫が好き、2次元のアニメキャラがすきで結婚しないって人もいる。だから違う形もあると思うんだ」
涙が溢れてくる。
「.....私、は.....猫ですか?人間ですか!?」
私は走った。無我夢中で。
「フォレストー!!」
心愛様の声が遠くなっていく。
私は、何?
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