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ひとまずの平穏

ブックマークや評価をしてくださる方、この作品を読んでくださる方に感謝です。


しばらくは月に1回か2回の更新ペースでやっていきます。

よろしくお願いします。

 いつの間にか家の中にいるセルジュが言った。


「今日は感謝状持ってきたよ。それとはい、これ」


 感謝状と一通の手紙をセルジュが差し出し、イグニスが受け取る。


「これは?」

「センからの手紙」

「セン師匠からの――」


 スコットは嬉しそうにイグニスの手にある手紙を見て、イグニスが手紙を開けずに裏返す。


 宛名が途中まで書かれて止まっている。


「本当は郵送で済ませても良かったんだけど、届けに行けば合法的にサボれるでしょ」


 隠しておくべき本音をセルジュは喋る。


「あのじーさんは休ませる気ないから、こうやってうまいこと休まないとね」


 セルジュは椅子から立ち上がると感謝状を手に持ち読み上げるとイグニスに手渡す。


「仕事は終わりっと」

「なんの感謝状ですか?」


 再び椅子に座ったセルジュにスコットが尋ねる。


「この前、イグニスたちが悪い人を捕まえたでしょ」

「はい」

「そのことだよ。二人だけじゃなくて他にも捕まえられたからね。普通は警備団から送られるんだけど事情があって協会から」


 理由がわからず首をかしげるスコットに、セルジュは笑って説明をしてくれる。


「ただの悪いやつなら警備団でいいけど、イグニスたちが捕まえたのは黒龍って言ってね、すごーい悪い奴らだから協会からの表彰なんだ」

「なるほど」


 スコットが理解したようなので、セルジュはイグニスに話を振る。


「それで、イグニス。黒龍が二分してることがわかったんだ」

「なっ……」


 イグニスが絶望に近い顔をする。


「イグニスがあったのは古参の考えを持つ方で警備団が全員捕まえたから安心して。もう一つの方は新参者ばかりみたいで恨みとかはなさそうだよ」

「そう、か」


 ホッと胸をなで下ろすイグニス。

 この前は偶然だったから助かったが、準備されて挑まれていればさすがにどうなるか分からない。


「まあ、でも気をつけて。イグニスは守るのに特化してるわけじゃないし、センほど周りが見えてるわけでもないからさ」

「それは分かってる」

「うん。それならいいや」


 出されたお茶を飲み干すとスコットの頭を撫でたセルジュは、珍しく自発的に帰っていく。


 イグニスはスコットを一度チラッとみて、守りながら戦えるように練習しようと思うのだった。





ありがとうございました。

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