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(水)魔法使いなんですけど  作者: ふーさん
2章 進化する水魔法
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アルモニカ地下水路

入りたくないです、はい・・・

書いててモチベーション上がらなかったよマジで

「リフ、携帯食料はあるか?」

「干し肉とドライフルーツがあるけど…」

「…全部出せ」


 冒険者ギルドを出発し、程なく歩いた所でグレンが食料を持っているかと聞いてきた。

リフィンは朝に購入した干し肉とドライフルーツをバッグから取り出すとグレンはひょいと干し肉を摘んで食べ始めた。


「えっと…」

「無理してでも全部食え、下水道に持って行って汚い手で臭くなったもん食べたいのか?」

「なるほど」

「俺が食った分の金は返す」


 これから臭い地下水路に向かうのだ、そんなところで食事はしたくないリフィンはドライフルーツを食べ始め、タキルとポコにも分け与えた。


「いつ仕事が終わるか見てみないと分からないからな、今のうちに昼飯の分まで腹を満たせておけ」

「わかった」


『だなー、オレも臭いとこでご飯食べたくないわ』

『便所メシよりやばそう』

『した事ないからわかんねぇ…』


 保存食を食べ終わる頃になると、街の住民達がちらほら現れて開店準備をする店や仕事場に向かう職人等がゾロゾロと増えてきて、1日の始まりを物語っていた。

 グレンとリフィンはそんな朝から賑わう通りから外れ、人気(ひとけ)の無い薄暗くて細い裏路地に向かう。 しばらく歩いて行くと行き止まりになっており、入り口らしい入り口は見当たらなかった。


「ここだ」

「…行き止まりなんだけど」


 もう一度辺りを見回しても何も無い、見えるのは壁、壁、壁

空は黒い雲が少し見えており、一雨降りそうな感じだった。

グレンは足下を指差してリフィンに説明する。 グレンが指を指した先には厚い鉄で出来た大きなマンホールがあった。


「このマンホールの下だ、開けるから先に入れ」

「私が先?」

「マンホールを元に戻す作業がある、俺が先に入ってクマさんパンツ丸見えになってもいいなら俺が先に入るが?」

「…パンツは見えないから大丈夫、マンホールを閉める作業もやりたい」

「…なら、開ける作業から頼む」

「わかった」


 リフィンはマンホールにある取っ手を掴んで引っ張り出す。

かなり重たかったが、なんとか開ける事に成功した。


『んじゃ、オレ先行して安全を確認するからポコはリフに捕まってくると良い』

『はーい』

『お願い』


 タキルがそう言って地下水路に向かって垂直に落下していく、それを見たグレンは驚きリフィンに大丈夫なのかと聞いてきたが、リフィンは先行してもらって安全を確認しに行ってくれたのと答えた。 リフィン達は念話で会話している事をグレンは知らないから当然のことである。

 地下水路からタキルが大丈夫だと念話を飛ばしてきて、グレンに伝えるとグレンはポコを頭に乗せて先に入って行った。

 リフィンもそれに続き少し中に入ってマンホールのフタを元に戻すと下に降りて行く、既に腐臭が少し地下水路内を曼延していたが、まだこれくらいなら我慢出来る程度だったので気にせずにゆっくりとハシゴを降りる。


「結構広いんだね…」


 リフィンが下まで到着して辺りを見回すと想像より広い地下水路が広がっていた。

入り口の真下には自然発光する魔石が燭台に置かれていてそこだけ明るかったが、奥に続く通路は真っ暗で何も見えなかい、天井がかなり高く、通路と水路で道が分かれていて壁の方に通路があり、真ん中に水路がある構造になっていた。


「これを持っておけ、1つしかないから落とすなよ?」


 火魔法で松明に火を灯して渡してきたのでリフィンは受け取ると、グレンは歩き出したのでそれに付いて行く。

 目の前にあった鉄格子の扉の鍵を開け奥へと進む。 タキルはリフィンの肩に乗り、ポコは『うげぇ…』と汚い地面を歩いた。


「グレン、どこにゴミが詰まっているのかわかるの?」

「まずは汚泥処理施設の方角へ進む、水が流れている方に進めばたどり着く筈だ…」

「わかった」


『グレンって火魔法使いだったんだね!』

『見た目も名前も赤いからそうだとは思ってたけどな…』

『魔法使いっていうよりは…魔法も使える剣士なんだけどね』

『まぁ背中にデカい大剣持ってるしな』

『あんなので斬られたらウチ真っ二つになる自身ある』

『オレもだ…』

『…うぎゃ! 今なんか足下がネチョってした!』

『どんまい』

『タキルだけずるいよーリフちゃんの肩に乗ってさー』

『オレは軽いからな…』

『リフちゃん、ウチも肩に乗っけて欲しい』

『ポコはもう、足汚いからちょっと…』

『…ですよねー』


 念話では会話が途切れない程雑談をしていたが、リフィンは周辺への注意を怠らないようにグレンの後ろを歩いて行く。




● ● ● ● ●




 かなり歩いたと思うけどまだまだ先が見えないので警戒を怠らずに歩く、聞こえるのは足音と水が流れる音のみ、会話するネタも尽きたのか念話の方も聞こえなくなっていて、タキルとポコも周辺を眺めるようになっていた。


「………なぁリフ」

「…ん?」


 前を進んでいたグレンは足を止め、リフィンの方に振り向いて聞いてきた。

グレンの顔は真剣な顔をしており、何か重要な事を聞き出そうとしていた。


「…どうして魔法科学研究員を辞めたんだ?」


 先程も冒険者ギルドで聞いてきた内容だった。

 リフィンが魔法科学研究員を辞めて冒険者になったのは、多くの水魔法使いや姉を救いたい為に世界規模で水魔法の出力が低下している原因を探る為だった。

 魔法科学研究員では、魔力をエネルギーとした道具の発明や魔石へ魔力を送る充填装置の開発ばかりで、水魔法の出力の低下の原因を探ろうとする人は1人もいなかったのである。 研究員の中に水魔法使いは居なかったから当然とも言えたのだ。


 つい昨日の話で、冒険者になって水魔法の出力低下の原因を運良く知る機会があったのだが、どうやってグレンに説明したものかと悩む。


「………まだ教えない」

「まだ、か…そのうち教えてくれるって事でいいか?」

「しつこい」

「お前を心配して聞いた俺が馬鹿だったよ」

「ごめん…そのうち話すから」

「そうかい」


『え? そのうち話すの?』

『…えーっと』

『オレもてっきり教えないままでいるのかと』

『そのうちっていうのは…今後も使える言葉だからね』

『なるほど』

『納得ー』


 また黙って歩みを進めるグレンとリフィン、それとは逆に一度念話したらネタが復活したのかまた念話が飛び交い始めた。


『結構奥まで続いてんなー』

『だねー、これ作った人まじ凄過ぎ…』

『そういやリフ、この水路とか考えた人って誰なんだ?』

『黒の大賢者様だよ、インフラを整備したのは大賢者様って古文書にも書いてあるし…ちなみにここの下水処理施設は3つ目のインフラで、各国の主要都市の地下もほとんどは黒の大賢者様が作ってる』

『はー…なるほどな、変態賢者がどれだけ苦労したのかなんとなく理解できたわ』

『天才じゃん…重機使っても何百年もかかるよこの作業』

『…タキル達日本人って一体何者なの? 神様が呼んでくる程凄いって事よね?』

『うーん、オレは普通の人間だったぞ? それなりに技術が発達してるってだけで、のほほんと生きてた訳だしな』

『当然ウチはこんなの作れないよ?』

『オレも無理だ』

『…神様が選んだ12人が特別凄かったって事?』

『じゃないか? こういうのは職人とかじゃないと無理だ』

『普通の人はこんな事出来ないからねー』


 念話による雑談はエスカレートしていく、特に注意する事と言えば足下が滑らないように歩く事と、前を歩くグレンに離れないように着いて行く事だったのだが、周りを警戒する事を怠っていた事に気がつかなかった。

 歩いているとまた先を歩くグレンが止まりこちらを向く。


「リフ、どうした? そんな暢気(のんき)な顔をして」

「え、いや…なんでもない」


 前を歩くグレンに気づかれる程リフィンは注意を怠っていたのだ。 叱られていないとはいえ己の不注意さを恥じた。

 そんなリフィンを気にもせず、グレンは水路に流れる水を見て目的地が近い事を告げた。


「水路を見ろ…水の流れがほぼ止まりつつある、先程よりも水位が増しているから目的地が近いかも知れないな」

「何が詰まっているんだろう…」

「さぁな、ここ最近定期的にゴミが詰まっているからな・・・前回は石材が水路に埋もれていてゴミが詰まっていたがな」

「定期的に…その前は?」

「同じく石材が水路に埋もれていた、どこから流れてきたのかは分かっていないんだが、何故か数カ所にわたり石材が密集して詰まってしまうようだ。」


 地下水路内の複数の水路で石材が密集してゴミが詰まる、その石材はどこから流れてきたのかは不明とのこと、流石にこれだけの情報で原因を掴む事は出来ない。


 考えても分からないのであれば、とりあえずゴミが詰まっている場所を探そうと歩き出す、リフィンは前を歩く背の高いグレンを見ると、その視界の上、高い天井の方から黒い物体が落ちてくるのを目撃した。


「グレンっ危ない!」

「っ!?」


ドッボシャァァッァァアアアアアッッッッ!!!


 上から石のようなものが水路に落ちて水しぶきが舞う。

汚水が飛び散りリフィンもグレンもポコも少し服が濡れてしまう、タキルは無事だった。


『ぎゃぁあああ! 汚いのがかかったぁ!?』

『あとで洗ってもらえ…』


「リフ! 上を照らせ!」

「うん」


 グレンに言われると同時に松明を上にかざして天井を見るも、天井が高くてはっきりと見えなかった。


「見えないか…ここではあまり使いたくないのだが仕方無い…ファイアボール!」


 グレンが天井に向かって火の玉を飛ばす、飛んで行った火の玉は天井を照らすと、天井にはおびただしい程の黒い影がカサカサと(うごめ)いていて、火の玉にぶつかって焼け死んだと思われる黒い影がパラパラと数匹落ちてきた。

地面に落ちた黒い影の正体をリフィン達は確認すると、体長20cmくらいの蜘蛛だった。


「く、く…蜘蛛っ!?」

「あれ全部蜘蛛か…」


『あっウチ、生理的に無理』

『オレもだ…蜘蛛って言えば鳥類のエサなんだが、オレより大きくね?』

『1匹2匹ならいいけど、あの数は嫌!』


「ファイアボール!」


 グレンが再度、ファイアボールを天井目掛けて放つ。

 照らされる天井には蜘蛛がびっしりと張り付いていて、焼かれた蜘蛛がまた数匹落ちてくる。


「蜘蛛が天井の石を落として、剥き出しになった土の中に巣を作ってるのか?」


 グレンが確認したのは、蜘蛛がなぜ天井の石を落とすのかという事だった。 石が剥がされたところは土が剥き出しになっており、小さな穴が遠目ではあるが確認出来た。 おそらく土の中に巣を作っているのであろうと考えられる。


「グレン、この天井の上は街だよね…」

「あぁ、放っておいたら街が陥没するかもな」

「早く伝えないと!」

「まぁ待て、俺達の仕事は詰まった水路を元に戻す事だ。 報告はそれからでも遅くはないだろう」

「…わかった、上に注意しながら進むよ」


 リフィン達は天井に蠢く蜘蛛に注意しながら地下水路のさらに奥を目指すのであった。

評価、感想をお願いします!

モチベーションあがってません・・・


ブクマしてくれた方、評価してくれた方有り難うございます!

感想はまだありません・・・


作者も虫嫌いです・・・たまに動画で見たりするけど


カクヨムにも記載しましたが、やりかた分かんないのでそのうち消すかも

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