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4話

 背中を汗が濡らし、気だるさがゆっくり抜けて上体を起こす気に成った所でインベントリを開く。


 強敵の報酬が気に成ったのだ。


 レベル1、2クラスのネズミや蜂は銅貨数枚だったから、犬?はどうだったのか知りたかった。


 これが銀貨数枚なら時折戦うのもやぶさかでは無いが、これで銅貨数枚なら費用対効果が悪過ぎると感じるからだ。


 見てみると銅貨20枚程増えて居た。


 微妙なラインだ。わざわざ戦いたい相手では無い。


 と、ここで新しいアイテムがインベントリに入っていた。


「ウルフファングダガー?」


 どうやら犬?は狼だったらしい。


 確かに強さが跳ね上がっていたのだから、納得してしまう。


 初期ドロップ装備とは言え、普通のダガーよりはましだろう。


 俺は武器を入れ替える事にした。


「ん? ダガーって左手にも持てないかな?」


 盾が無いならせめて刃で防げば多少は楽に成るかも知れない。


 性能実験もしたいし、ステータスを確認してみよう。



 守宮龍人

 人族

 LV4

 HP110/130

 MP90/110

 筋力21

 体力21

 俊敏16

 知力11

 幸運11



 一気にレベルが2つ上がったらしい。


 序盤にしても上がるのが早い気がする。


 しかし、平均数値が分からない今は判断が出来ない。


 ステータスの筋力体力は最初の倍に迄上がった事に成る。


 実際には単純に倍とは成らないだろうが、新しい武器と合わせたらかなり良いはずだ。


 ドロップアイテムを考えると蜂を大量に退治していくのが無理がない展開と感じる。


 蜂の毒針にどれだけの金銭的価値があるか、街に戻って確認しよう。


 深呼吸を繰り返して、集中力を維持出来る迄に気分を高めていく。


 立ち上がると土を払って林の中に脚を踏み入れる。


 耳に意識を集中させて羽音や物音に聞き耳を立てる。


 数をこなす為にはスムーズに、最短時間で戦闘を終らせる必要が有る。


 両手にはそれぞれ短い刃を携えて、わざと音を立てて林の中を進む。

 


 羽音が微かに聞こえる。


 数メートル先でホバリングする蜂を発見。


 可能ならば気付かれる前に一撃を入れたいが、視野の広い昆虫では望み薄だろう。


 なら行動力を絞れる羽を先ず狙うとしよう。


 速度が落ちればくびれ部分を斬り着けられる。


 先程の狼にも言えるが首筋や重要器官を傷付ければ、必ずしもHPを0にする必要は無いらしい。


 この新しいダガーの切れ味、試させて貰うとしよう。


 しかし、不思議だ、狼の牙って言う割に意外と大きい。


 狼の牙が材料と言うより、モンスターが武器に成った感じだろうか?


 まあ、何でも構わない。


 俺の目にはただの白い板にしか見えて居ないから。


 新しい武器も鋭さや打撃力でしか判断出来ないのは残念だ。


 だから俺はこう言うしかない。


「でも、ドット絵!!」

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