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2話

 夢に突っ込んでも仕方がないのだが、なんとも言えない気分に成る。


 インベントリを見ると多分銅貨は80枚、1枚の価値が判らないがまだ不安な枚数に感じる。


 銅貨1枚が1円なのか10円なのかで労力が数倍以上も変わってくる。


 もう少し続けるのが吉だろう、多分。


 夢の中でもお金に追われるのか~、そんな気分にも成るが、まあ面白いと言えば面白いか。


 そんなテンションで次々モンスター退治をしてると林に到着した。


 ふむ、林に入ると確実にモンスターも変わる。


 変わらなければ、ストーリーとして三流だ。


 いや、俺の夢だから俺が三流って事に成るのか。


「いや、変わるはず、多分」


 と気を取り直して林に入って行く。


 早速BGMが戦闘用に変わる。


「うん、これ不意討ちはされないね、安心設計だわ」


 とニヤリとすると、前方から虫が飛んで来る。


 デカイ、多分蜂、しかも蜂の5倍は有る、なかなかの迫力だ。


 詳細は判らないが、5倍のサイズの雀蜂を想像してみよう。


 怖いよ、泣きそうだ。


 蜜蜂なら針に返しが有るし、雀蜂なら猛毒だ。


 碌な目に遭わないのは自明だ。


 ノンダメージで切り抜けたい物だ。

 蜂が飛んで来る軌道にダガーを走らせて切り裂く。

 刃を通して、固い何かを切り裂く感触が手に残る。

 が、羽音が止まない。

「一撃じゃ駄目?」

 慌てて向き直ると針を突き出す様に飛来する多分、蜂。

 必死に交わして後ろから斬り着ける。

 羽音が止み、地面に多分、蜂が落ちるとまた貨幣らしき物と曲がった針が転がる。

 うん、針の形状からやはり雀蜂と断定。


「このサイズの雀蜂って一発ショック死するわ」


 知らなかった、夢の中でも冷や汗とか脂汗の感覚は感じるんだ。


 夢の中なのに動悸が早い、リアルな夢だなとつくづく思う。


 そんな事を考えているとまた次のモンスターが現れる。


 また蜂が飛んで来る。


 このギリギリ感、緊迫感、良し狩場を変えよう。


 え? 心折れた? むしろ率先して折るよ?


 と言う訳で目の前の蜂を退治したら林から逃げる様に撤退。


 2匹目の蜂で所持金は多分銀貨にインベントリの中で自動換金された。


 銅貨? 100枚で銀貨? 1枚らしい。


 さて、銀貨? 5枚迄貯める事にしよう。


 林の外周を回ってあまり怖くないモンスターを探す。


 BGM変化で不意討ちをされないとは言え、此方からファーストアタックを懸けれたら当然有利かつスムーズに狩りが出来る。


 周囲を見回してモンスターを探す。


 それは直ぐに見付かった。


 鴨より一回り大きい鳥を発見した。


 飛び立たれる前に一撃を入れないと逃げられる可能性が高い。


 背後から忍び寄り、ダガーのリーチギリギリに着地出来れば上出来と間合いを測る。

 ふくらはぎに力を溜めて一気に飛び掛かる。

 驚いて飛び立たとうとした翼の付け根に刃を突き入れる。

 逃がさない様に慌てて鴨? の首を掴んでからダガーを引き抜く。

 鴨?は思いきり翼をバタ付かせて暴れる。

 顔に翼が当たり痛みに顔をしかめながら鴨?の首を掻き切る。


 血の臭いにむせそうに成りながら一息つく。


「あ~、痛かった」


 顔をバシバシと叩かれれば腫れはしなくとも痛いは痛い。


「ん? 痛い?」


 夢の中なのに痛みを感じる?


 軽くパニックに成りながら俺はファンファーレを聞いた気がする。


 手の中のモンスターは貨幣に変わる。


 痛みを実感しつつ貨幣の鈍い輝きを見つめる。


 うん、叫ばせてくれないか?


「でも、ドット絵!」

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