表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/179

16話

遅くなりました。

良かったら楽しんで下さい。

 翌朝、俺は熱さで起きた。


 腕の中の自分のとは別の熱に気がついて。


 どうやら抱き締めて寝ていたらしい。


「おはようございます、グッスリとお休みでしたね」


 エミリーの明るい声が肩口から聞こえる。


「起きてたのか、すまない寝れなかっただろう?」


 抱き合って眠ると言うのは地味に寝苦しい。


 寝返りがしずらく、ぶっちゃけ暑い。


 仕事とは言え、いささか申し訳ない。


「いえ、私もグッスリ眠らせて頂きました。窓開けますね」



 腕の中から離れたエミリーは木窓を開け放つと部屋が明るくなる。


 視界にはまたドットの世界が広がる。


 不便極まりないが、同時に俺の目の問題でしかない、と思い至る。


 ドット絵に見えているだけで、実際は皆ゲームのキャラでは無い。


「キャラならあんなに……」


 昨夜の情事で気が付くと言う、恥ずかしさを感じて独り言を誤魔化す。


「さて、着替えるか……」


 ようやく実感を伴ってこの環境に向き合える気がした。


 新しい衣類をインベントリから出して着替える。


 取り合えず防具を買って狩りでお金を稼がなくては成らない。


 片手半剣も手に入れ、戦闘力は確実に上がってる。


 先ず、防具、次いでハンターの溜まり場で次のモンスターの情報を当たる。


 昨日のペースでもレベルと装備の更新で安全マージンは確保出来る。


 後は戦いながらスキルツリーの検討か。


「じゃ、俺出るから。ありがとう……」


 単純な礼の言葉を口にしただけなのに、妙に気恥ずかしい。


「気に入って頂けて幸いです。よろしければまたお越し下さいませ」


 エミリーに見送られて娼館を出た。


 防具屋で革鎧とバックラー買い装備して街を出る。



 途中の屋台で肉焼きを3つ程買ってインベントリに入れておく。


 街を出る直前にハンターの溜まり場で情報を仕入れる。


 ゴブリンの次はコボルトらしい。


 生息地はゴブリンの生息地の奥。


 コボルトは基本的に二匹以上で行動するらしい。


 ゴブリンで装備の調子を確認してから進む事にしよう。


 街から二時間弱、ゴブリン生息地に到着。


 少し休憩してから頭を戦闘モードに切り替える。


 片手半剣を素振りして感触を確かめてから行動開始する。

 暫く辺りを歩くと二匹のゴブリンを発見した。

 一気に駆け寄り右上から左下に向けて一気に降り下ろす。

 剣はゴブリンの胸の辺りまで切り裂いて止まる。

 背骨を断った段階で勢いが止まったらしい。

 急いで引き抜くともう一匹を振り向きざまに横凪ぎに剣を振る。

 刃はゴブリンの胸板を切り裂き内臓を破壊する。


 処理速度は余り変わらないが、踏み込みに無理がないのはやはりメリットだろう。


 肉や骨、命を断つのはまだ複雑だが、自分の見え方の問題でしか無いと思うと必死に戦える気がした。


「でも、ドット絵!!」

いつの時代も女は偉大で、男は現金ですね(笑)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ