31話 カエデちゃんったらかわいい!
町長に案内されて、とある一軒家に案内された。
ここを自由に使っていいそうだ。
少女たちとともに部屋に入る。
中央のキングサイズのベッドに向かう。
「よし。ではさっそく。……おっと」
俺がベッドに潜り込もうとしたが、途中でふらついてしまった。
「カエデ、大丈夫かの?」
「ああ。ちょっと飲みすぎただけだ。心配ない」
「そうは見えぬが……」
ユーリがそう言って顔を覗き込んでくる。
顔が近い。
「ほれ、横にならんかい」
「んっ」
彼女が強引に俺を寝かせる。
「これでよい。では、我も隣に横になろう」
ユーリがそう言う。
「私も~」
「みんなで横になるのです」
少女たちが次々にベッドに潜り込んでくる。
「皆のもの。カエデは、見ての通り酔っぱらいじゃ。ここは我らが主体となって満足させてやることにしようぞ」
「わかりましたわ!」
「任せてね!」
少女たちが一斉に服を脱ぎだす。
そして、俺に迫ってくる。
「ちょっ!? 待ってくれ!」
俺は元男として、攻められるよりも攻める方が性に合っている。
彼女たちを慌てて制止しようとするが……。
「待たぬ!」
「待ちません!」
「待つわけがないよね!」
みんな、聞く耳を持たない。
それでも、俺の最強の猫耳装備をもってすれば抵抗は可能なのだが……。
「うむ。やはり、こういう時は裸の付き合いが一番じゃ! お前たち、カエデを押さえておれ」
ユーリの指示により少女たちが俺を押さえ込む。
そして、強制的に猫耳装備を脱がされてしまう。
「や、やめろぉ!」
どうしてこうなった。
可愛い少女たちをひぃひぃ言わせて楽しむつもりだったのに。
ユーリめぇ……。
俺の裸体が少女たちの前に晒される。
「カエデさん、あんなに強いのに体はすっごく華奢なんですね!」
「魔力や闘気ってやつをうまく使いこなしてるのかな? 私はよく知らないけど」
少女たちがそう言う。
俺が貧弱な体でも無双できているのは、最強の猫耳装備を持っているからだ。
それを脱がされてしまった今、俺はただの無力な少女である。
「じゃあ、みんなでカエデちゃんに満足してもらえるよう、がんばっていこうね」
少女たちが俺の体に群がる。
「カエデちゃんったらかわいい!」
「もう我慢できないかも……」
はぁはぁという息遣いが聞こえる。
少女たちの顔が赤く染まっている。
俺はもうだめかもしれない。
「カエデの弱点はの……」
ユーリが俺の体について、少女たちにレクチャーしている。
「さすがユーリさん! よくご存知です!」
「ふふふ。まあの。カエデの体のことなら、何でも我に聞くがよい」
何でお前が得意気なんだよ。
人の体を何だと思ってやがる。
クソっ!
猫耳装備がないので、まともに抵抗もできない。
このままではマズイぞ……。