商人娘ちゃん、王都の王城へ行く
行商は、限られた大きさのものを、遠く離れた場所へ運び、仕入れ値より高く売る。
売り物は、単価が高いもの、日持ちするもの、頑丈なもの。
工芸品や日持ちする特産品など。場所が変われば珍しいようなもの。
商材の選択は、難しい。
それらの仕入れ値と売値の差額で大きく儲けを出すのだ。
荷馬車の維持費。護衛代。食費。宿泊費。その他諸々。
野盗や魔物に襲われるデメリット。
考えなければいけないことが多すぎる。
お母さんは、凄い。
ワタシはしっかりお手伝いする。
「よーし、王都でも、お仕事頑張ろう!まずはどこで売ろうか?」
「王城よ」
「…え?」
「王城。ミミックの卵を仕入れてきたでしょう?
王様へ献上するわ。
王家からの覚えがよくなれば、商売もしやすくなるしね」
えええええ?
ワタシ、そんなものをもらっちゃったの?
孵化させちゃったの?
おもわず服の上からポーチを押さえる。
「大丈夫よ、それはアナタのものだから。取り上げたりしないわ」
お母さんは苦笑していた。
うへー。
ワガママ言ってごめんなさい。
王城では、詰所みたいな所で卵を受け渡すだけで、お金を支払ってもらって終わり。
ああびっくりした。王様に会うのかと思っていたわ。
そうよね。王様だってそんなことにいちいち時間を使えるほど、暇じゃないわよね。




