男も女もいける僕は停学処分になりました。
僕は、なんでか知らないけど10日の停学処分が下された。だからナルちゃんとは、当然会えない。
有島さんに告白したあの日からちょうど10日だ。
何をするでもなく、家にいた。
『真島も有島さんへの告白、応援してくれていたのになあ。』
それにもかかわらず、真島には蹴り飛ばされた。
『はあ。』
僕はベッドの下の物を引き出す。
『漢愛〜体育会の汗臭い男たちのウホウホパラダイス』
そう書かれている同人誌だ。
タイトル通りのBLというのか、そんな部類のものだ。
『はあ、たまらないなあ。』
一通り読み終える。
『うーん、まだ1時間かあ。』
もう一冊。
『ニャンニャンメイドと恥ずかしい思い出。』
そんなタイトルの同人誌。こっちは、同性愛ものでなく異性のラブコメだ。
『うむー、たまらないなあ。』
読み終える。
補足しよう。僕は気にいった相手なら男でも女でもイケるのだ。だから、こういった嗜好品も同性愛ものも嗜む。
『まだ1時間かあ。』
停学は暇である。
ふと携帯を見てみる。
クラスのチャットルームに入ってみる。
『あれれ?入れない。』
というかこの事象は・・・・。
ネットで調べてみる。
『ブロックされてる・・・・。』
なんでだろうか。
有島さんに告白したことが、何か彼女を傷つけてハブられるきっかけになりうるのだろうか。
ピロン!
メッセージが届いた。
『死ねよ、腐れ外道。』
真島からだ。そんなに僕はひどいことをしたのだろうか。確かに見た目はデブだけど、ここまでするこったあないだろう。
真島からのメッセージをブロックすることにした。もう親友でもなんでもないから。
ピロン!
またメッセージだ。
ナルちゃんからだ。
『鹿島、ボクはキミを信じたい。何もしてないんだよな?』
何をしたというのか。
最低限ナルちゃんには弁明しておかないと。
『いや、有島さんに告白したんだよ。ただそれだけだよ。それだけ。』
ピロン!
『そうか。うむ、なんか有島さんも混乱していて、話にならないんだよ。』
ああめんどくさい。
クラスのチャットルーム見れれば、なんかわかりそうだけど、ナルちゃんと俺では、チャットルームは見れない。
とりあえず10日の停学期間は、自宅待機だから積み同人誌を消化することにしよう。それからでないと何もできないからね。