僕の幼なじみ
僕は世間でいう、デブでコミュ障だった。それだけで周りからは揶揄われていた。
でも、あの日から確実にいじめに変わったんだ。
『おい、鹿島あっ、てめえ、カレーパンとイチゴミルクな。』
『う、うんわかったよ。』
パシリに使われていた。
買ってきてもー
『か、買ってきたよ。』
『うわっ、なんかお前の手汗で濡れてんだけど。キモッ!』
カレーパンを投げられる。
イチゴミルクを頭からかけられる。
『くっせー!お前風呂入ってんのかよ!』
僕はされるがままだった。
『やめなよ。』
僕の前に立つ、幼なじみ。
『んだ、てめえっ!』
『お、おいやめとけよ。』
『あーー、まあ、そうだな。』
引き下がるいじめっ子達。
『あ、ありがとう。ナルちゃん。』
『全く。鹿島が何したんだっていうんだよ。』
『あはは。いやさ、僕がデブでコミュ障だからさ。僕がいけないんだよ。。』
『・・・んなことないよ。』
『え?』
『そんなことないよ。鹿島は、、私は知ってるの。鹿島の素敵な顔、知ってるからっ!』
ナルちゃんは力を込めて言う。
『な、ナルちゃん、、』
辺りを見渡す。良かった。誰もいない。
『だ、誰かに聞かれていたらまずいよ。そのさ・・・・。』
ナルちゃんは目を丸くしたかと思うと、真っ直ぐ僕を見る。
『鹿島のそういうところ、ボクは好きだよ。自分より他人を思いやれるところ。』
顔がかーっと熱くなる。
『な、ナルちゃん。』
『とにかく次あったらすぐ教えて。』
『うん。』
ナルちゃんは優しいのだ。
あの日以来、真島も話しかけてもシカトしてくるし僕は本当にナルちゃんがいてくれるから学校に来る事が出来ている。
『ねえ、鹿島。』
『何?』
『久々にさ、アレしようか?今度の土曜日。』
『えー、アレすんの?ナルちゃんの体力についていけないからなあ。』
『いいからいいから。じゃあ、ボクの家に来なよ。朝からがいいかな!』
じゃ!と言って、ナルちゃんは去っていった。
土曜日は嬉し苦しい、アレをやるのかあ。
アレかあ・・・・。