88話 VS騎士団PT③
コウガ達の武闘会が、遂に終わりました
そして、コウガ達の旅は1つの節目となる展開へと動いていきます
コウガPTと騎士団PT、共に残り2人ずつになった。
メイランが放ったエクスプロージョンノヴァのお陰で、騎士団1と言われたオルガーを仕留める事が出来た。
しかし、メイランはその魔法により魔力を大半消費してしまい、ゴリスターによって場外へ。
「……メイランのおかげで1人減らせたな」
「っすね、ゴリスターもかなりのダメージ入ってるっす、メイランのおかげで勝ち筋が見えそうっす」
俺とソルトは共に頷き……
「アクセルブースト!」
「瞬歩!」
2人同時に加速スキルを発動、行き先はゴリスターだ。
身体を見るにゴリスターは既にボロボロだ、今の内に速攻をかけて仕留める!
「……っ!まずい!フレイムアクセル!」
ノシュタールも、コウガ達の向かう先がゴリスターなのに気付き、剣を地面から抜いて急いで援護に向かう。
しかし、ノシュタールは脚が早い訳ではなく攻防に優れたステータスなので、加速スキルを持ってしても狼のコウガ達には追い付けない。
「シェミィ装纏!」
コウガは四足歩行へ切り替え、シェミィ装纏させる。
「はぁぁぁぁぁ!」
コウガより先に瞬歩でゴリスターに辿り着いたソルトは、側蹴でゴリスターの腹部を狙う。
「ぐぬっ!?」
ゴリスターも腕をクロスにしてガードするが、瞬歩の加速が乗った側蹴により身体をよろめかせてしまう、エクスプロージョンノヴァによる身体的ダメージが大きく、耐え切れなかったようだ。
「てぃ!せいやっ!はぁぁぁぁ!!」
「ぐぼぁっ!!」
よろけたゴリスターに3連撃を加えて、身体がくの字になる。
そこへ最後に両手を地面につけ、両脚をゴリスターの腹部に蹴り上げ、ゴリスターを上空へ打ち上げる。
「ご主人!」
「ナイスソルト!」
シェミィ装纏させてしっかり魔力を圧縮していき、身体に纏わせた魔力を身体にフィットさせる。
これは、カエデの使うシェミィとの協力奥義……2人共、俺に力を貸してくれ!!
「装纏猫、疾風弾!!!」
「ぬおぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
カエデの奥義を、上空に浮いたゴリスターに喰らわせる。
ゴリスターはダメージ上限により、場外へと弾き出された。
「はぁぁぁぁ!」
「……っす!」
背後から迫っていたノシュタールにソルトが気付き、篭手で剣を受け止める。
「騎士団は定期的にこの武闘会に出ているけど、最後の一人になった事なんて……今までなかったね」
「そうっすか、自分達が初めてなんて光栄っすね」
「……少し、本気を出そうか」
「!?」
ノシュタールの雰囲気が変わっていき、剣に炎が宿っていく。
「ソルト!下がれ!」
「っす!」
ソルトはバックステップで俺の所まで下がる。
「ゴリスターもオルガーも完全な本気では無かった、でも倒されたのは事実……ここからは全てを解禁しようか!覇道、滅炎斬!!」
炎を宿した剣……それが振られると身長より高い炎の塊がこちらに伸びてくる。
「避けろソルト!」
「うわぁ!」
お互いに左右へ回避……しかし、ソルト側の方にもう1度技が放たれていた。
「うわぁぁぁぁぁ!」
「ソルト!!」
ソルトに攻撃が命中、ダメージ上限によりステージ外へ弾き出される。
「くっ……何としても近付かないと……!」
アクセルブーストを使ったままこれを避け続けるのは難しい、なので素の速度でノシュタールに迫る、その間にも炎の塊は放たれているが避け続ける。
走っている間にナイフに風魔力を纏わせていく、もう魔力も少なくなってきているので気を付けないといけない。
「風刃!!」
放たれた炎の塊が通り過ぎた瞬間を狙い、風刃を放つ。
「!」
ノシュタールは剣を振りかざしかけていたが中断してガードをする。
「今だ!アクセルブースト!」
その隙を狙いアクセルブーストで間を詰める。
「はぁぁぁ!」
「はっ!!」
ナイフと剣が合わさると、互いに攻防しながらも刃を打ち付けあう。
「くっ……」
「ナイフ捌きがまだまだ甘いね」
攻防してはいるが、やはりノシュタールには剣術で敵わない。
「ここだ!」
「ぐっ!?」
防ぎ切れない攻撃が俺の身体を装纏ごと傷付けていく、炎を使われている以上アイスウォールなぞ役にも立たない。
斬られた所が焼けるように熱い、ステータスを見る余裕はないが……恐らく状態異常のやけどが付いているかもしれない。
こういう敵と戦う為に、今度ティナがやっていた土の盾的な物のやり方を聞いておいた方がいいかもしれないな……
俺はなるべくナイフに魔力を溜めて、剣が当たる瞬間に弾けさせる。
ノシュタール相手にはあまり聞かないが、一瞬離れる隙が生まれればそれでいい。
「ウォーターボール!」
離れた瞬間、ノシュタールの剣に向けてウォーターボールを繰り出す。
ウォーターボールが炎を纏わせる剣に当たる……が。
ジュッ
炎を消すところか水が蒸発してしまい、炎は消えずに水蒸気が少し発生するだけに終わってしまう。
ノシュタールは剣を地面に突き刺した。
「その程度の水では消せはしないよ、この通り地面ですら消せないのさ!フレイムアクセル!」
ノシュタールは瞬間に開けた間を一瞬で詰めてくる。
「くそっ!」
俺はアクセルブーストで間を詰められないように移動していく。
「ちょこまかと!」
速度ではこちらが上だが、剣を避ける為に確認して避けながら動いているので、間が一向に開かない。
「……!そろそろ終わりにしよう!」
「!?」
ノシュタールの剣が赤く光り出す、すると移動先の地面が急に赤く光出して魔法陣が浮かび出す。
そこは、先程ノシュタールが地面に剣を突き刺した所だった。
「炎陣!!」
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
魔法陣より火柱が立ち上がる、俺はそれに飲み込まれ……身体中が燃えていく。
あれは、恐らく設置型……相手が踏み入れた瞬間に発動させるタイプだろう……
気付いた時にはステージの外へ弾き出されて倒れていた、要するに……負けてしまったのだ。
「……」
天を見上げながらぼーっとしてしまう、俺達の武闘会は終わったのだと……
サンビークで勧められた力試し……
結果は、個人戦準決勝敗退の3位と、団体戦は準々決勝のベスト8となった。
ステージ外には救護班が既に居たが、ミツキも既に近くにまで来ていた。
「お疲れ様です、コウガさん」
「ミツキか……すまんな、負けてしまった」
「いえ、騎士団相手にここまでやれたコウガ達は凄いですよ」
「……そうだといいけどな」
「取り敢えず魔力ポーションです、飲んでください」
「ありがとう」
魔力ポーションをがぶ飲みする、正直そろそろ変身解けそうだったんだよ。
飲んでいると、ノシュタールがこちらへやってくる。
「お見事だったよ、コウガ君」
「……いや、まだまだですよ……本気出した瞬間敵わなくなりましたから……」
「逆だよコウガ君、私に本気を出させたと評価するべきだよ」
「……」
と、言うことは……そもそもは相手にならないと言われているような物だ、本気を出させたとはいえ……中々に複雑である。
「……嫌味ですね」
「事実なのだから、それは仕方ないのではないのかい?」
「……ごもっともで」
「ふふ、では後で集まる場所を話しましょうか、ではまた後で」
ノシュタールが入場口より退場していく。
「では、俺達も戻りましょうか、みんな医務室に居ますよ」
「……だな、肩貸してくれるか?」
「お易い御用です」
ミツキの肩を借りて、医務室へと歩いた。
カクヨムと重複投稿です




