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75話 VSカエデ&シェミィ

 シェミィの登場により、仕切り直しになったカエデとの勝負……

 カエデを纏う魔力が元気になった所で、第2ラウンド開始だ。


「シェミィ!行くよ!」

「にゃーっ!!」

「アクセルブースト!」


 まずい、2対1とか全くもって予想していなかった。

 カエデとシェミィが揃って俺に向かってくる……

 言うならばBランク魔物とそれを従える強者をまとめて相手している事になる。

 無理ゲー……と思うかもしれないが、そんなこと言ったらカエデに失礼だ、カエデはテイマーなのだから。

 誠意を持って、1人と1匹を相手しよう。


「ブリザード!」


ブリザードがカエデとシェミィを巻き込む。

しかし、カエデもシェミィも足を緩めることなくこちらへ駆けてくる。

素早さデバフもあるのだが、シェミィには効いているがカエデは魔力で防いでいるようだ……ならば!


「アイスウォール!アクセルブースト!」


 アイスウォールを魔力濃度を強くしてシェミィとカエデを分断するように配置する、そして俺は素早さの下がっているシェミィへと駆ける。


「あっ、シェミィ!!」

「今の内に少しでも弱らせる!風刃!からのアクセルブースト!」


 俺はシェミィに駆け寄りながら風刃を放つ。

 シェミィは回避するが、アクセルブーストにより詰め寄っていた事により1太刀加える事に成功した。


「にぃっ!?ふにゃっ!」


 シェミィは1太刀喰らった衝撃を利用して距離を取り、反撃に風の刃を発生させて解き放つ。


「ウインドスラッシュ!」


 俺は風魔法のウインドスラッシュをシェミィの風の刃に合わせて相殺させる。

 しかし、カエデの中に居た際にシェミィの魔力を削っていた事により、少し風の刃の火力が落ちていた。

 相殺されて残ったウインドスラッシュが、シェミィの身体を切り刻む。


「にゃぁぁぁぁ!」

「獅子連打ぁぁぁ!」

「!?」


 カエデがアイスウォールを獅子連打を使い、3撃で突き破ってきた。


「シェミィ!今助けるよ!」

「くそっ、もう来たのか」


 シェミィの魔力ありきとはいえ、カエデのパワーがめちゃくちゃ上がっている……

 壁の足止めなんぞ数秒しか耐えないか……

 俺はアイスウォールの盾を作り攻撃に備える、体感だが、魔力がそろそろ1/3失ったくらいだな……


「ふっ!はっ!掌底打!!」


 カエデはアイスウォールの盾に連撃を加えていくが、獅子連打じゃないので耐えてくれる。

獅子連打は魔力消費が多少大きいのかもしれない。


「シェミィ!」

「!?」


 しまった!シェミィから目を離してしまった。


「にゃぁぁぁぁぁ!」

「ぐあぁぁっ!」


 シェミィの風を纏った突進をモロに喰らい、地面に転がる。

 しかし、シェミィは反動により、その場でドタっと倒れてしまう。


「シェミィありがとう、お疲れ様……まだ魔力が残っている内に私の中で休んでて」

「にゃっ……」


 シェミィはカエデの影より時空を歪めカエデの中へと入っていく。


「くっ……」


 痛みに耐えながら立ち上がる。

 かなり効いた……きっつい。


「あ、アイスウォール!」


 俺はカエデとの間にアイスウォールを生成して時間稼ぎをした。


「ヒール……」


 ヒールにより体力を回復させていた瞬間……


「獅子、風連弾!」

「!?ぐあっ!」


 ヒールの回復中に攻撃を喰らい、中途半端な回復量となってしまった。

 一瞬の間にアイスウォールは突き破られていた、回復に気を回していたのでアイスウォールの強度が曖昧に設定してしまっていた。


「ヒールも使えるもんね、油断出来ない事は分かってたよ」

「やっぱ手の内は分かるもんだよなぁ……」


 やはり一緒に戦ってきたカエデには、俺のやれる事は分かっている。


「まぁね、シェミィがやられちゃって魔力供給がそろそろ限界だから、仕留めさせてもらうね」


 カエデはバックステップで距離を取り、シェミィの魔力にカエデ自身の魔力を重ね合わせて増大させる。

 そしてその魔力がシェミィの形を形成し、カエデを包み込む。

 あれは、装纏猫双牙もしくは装纏猫疾風弾だ……

 カエデの知る魔法やスキルであれに勝つには工夫が必要になる……ならば、カエデの知らない魔法を使って、あの力を上回るしかない。


「……」


 俺は自分の魔力に集中する、あの破壊力の双牙に勝つには……更なる硬い盾が必要だ、避けようと思ってもあの状態になったカエデを避けきるなんて無理だろう……

 もっと攻撃力を……もっと魔力を……もっと硬い盾を……もっと!

 俺は自分の魔力を圧縮、濃く……もっと濃く練り上げていく。

正直魔力を練り上げるなんてした事がないが、魔力を色濃く圧縮すればより強い技を使える、そんな気がした。

 カエデの魔力も最大まで練り上げている、カエデも同じ事をしていた、恐らくクロエから教わっていたのだろう。

発動するだけならもう発動していてもおかしくないが、俺との最終決着なので、最大火力で行くらしい。

 ならば、俺もそれに応えよう。

 俺は圧縮し、濃くした魔力を少し使って魔法を発動した。

 身体の中から、力と魔力を滾らせるように……膨らませるように……強くイメージをする。

 すると、脳内にスキル名が浮かんで発動した。


『シャープライズ』短時間攻撃力大UP

『グランドマジック』短時間魔力大UP


 俺の身体は薄い赤と薄い青のオーラに包まれ、短時間だが効果量の高いバフが掛かった。


「!?」


 カエデは初めて見る俺の姿に驚いたようだ。


「ご主人様の知らない姿……きっと、ご主人様もあれが最後の力ね……上等!!」


 カエデはしっかり魔力を圧縮させて、準備が完了。


「いくね、ご主人様!私の全てを……受け取って!!!」


 カエデは俺に向かって四つん這いの四足走りで駆け出す。

 シェミィを型取る魔力が双牙となって襲いかかってくる。


 俺はグランドマジックで高められた魔力を更に圧縮し濃くしていた。

 カエデが走り出したのを確認、決めに来たんだな。

 耐え抜く……!カエデ全身全霊の最後の最強の攻撃を、防ぎ切って……斬る!!

 最大まで高めて練り上げた魔力を、自分の得意な氷魔法に注ぎ込む。

 硬く……更に硬く……もっと硬く!極限まで!

 頭の中に、俺の求める魔法が浮かんできた。


「アブソリュート!!フローズン!!!」


 俺は、氷魔法上級の絶対なる凍結の大きな壁を創り出した。


「!!」


 カエデの目に映るのは、絶対零度のような、相当硬いであろう氷山のような壁が映りこんだ。

 あれを破らねば、倒す事は出来ない。

 カエデはそう感じた。


「さすがご主人様……けど!!私はあれを、打ち砕く!!!!!」


 カエデは全力で駆けて、氷の壁に双牙を解き放つ。


「装纏猫!!双牙ァァァァァァ!」


 双牙となったシェミィの魔力が、コウガが創り出した最強の氷壁を打ち砕かんとする。


「ぐっ!!!」


 双牙の牙が欠け始める。


「壊れて!!壊れてぇぇ!!」


 しかし、双牙の牙は完全に欠けてしまい身体が弾かれた。

 氷の壁は確実に双牙により抉られている……しかし、足りなかった。

 カエデを纏う魔力が消失した。


「まだ……まだっ!まだだぁぁぁぁぁぁ!シェミィ装填!!!!フルパワーぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


 魔力が残っている内にシェミィを休ませていた事により、まだやれる事があった。

 シェミィが体内で魔力を放出し、カエデを支援する。


「うあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 再びカエデに魔力が纏う。

 カエデの正真正銘、カエデとシェミィの最後の魔力を振り絞り、究極技を発動する。


「装纏猫!!!疾風だぁぁぁぁぁん!!!!!!!」


 カエデとシェミィの究極協力技、これが打ち破れぬ物なんて、あんまりないはず。

 これを貫けなかったら負け……でも、カエデは諦めなかった。


「貫けぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」


 カエデが産まれて初めてなほどの大きな声で、そう叫んだ。

 願いが通じ、俺の創り出した氷壁を見事に貫いた。

 疾風弾を維持したまま俺の目の前に迫る。


 俺は待っていた、カエデが氷を打ち砕いてこちらに来てくれると……信じていた。

 カエデなら、俺の全力すら超えてくるとな。

 信じた通り、超えてきた……さすがだカエデ……シェミィ。


 俺はナイフに、最大まで圧縮させた風魔力と全属性の魔力を合わせて纏わせる事により、ナイフが巨大な翼の剣となっていた。

 カエデが2つ究極技を出したように、俺も2つ……出す事に成功した。


「何……?あの剣……でも!!打ち砕く!!!」

「これで、最後だカエデ!!!!風翼剣!!!」


 2つの巨大な力がぶつかり合い、会場全体が大きく揺れる。


「ご主人様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「カエデぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


 そして、2つの巨大な力が弾け、大爆発を起こした。

 黒煙が立ち込めるステージ、時間が経つと黒煙が薄くなっていき、2人の姿が見えるようになってくる。


 2人はステージの上でお互いに背を向けたまま、地面に手をついて倒れそうになるのを堪える。



 そして……



 カエデが限界を迎えて倒れ込み、場外へ弾き出された。



「き……き……決まりましたぁぁぁぁぁ!今までに見たことない熱戦!歴史的な戦いを見せた、この試合の勝者は!!!コウガ選手だぁぁぁぁぁ!!!!」



 ウオァァァァァァァァァァァァ!!!



 今までにない大歓声、大きな拍手に包まれて、俺はカエデ&シェミィに勝利した。

カクヨムと重複投稿です

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