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異世界のこと、これからのこと

1-2話です

 三人からイーグの話を聞くとその世界の人達は魔法が使え、やっぱり魔獣、魔物がいるらしい。ライハナは王女、カティナはライハナの護衛、ロニハミもライハナの護衛で三人は幼馴染みだということも聞いた。言語や文字はこの世界と同じらしい。

 異世界から来たなら、どうやって?

「どうやって、ここに来たんだ?」

「分からん。戦っている最中、急に強い光に辺りが覆われて気付いたらあそこにいた」

「あそこ」というのは、学校の裏庭のことだろう。

「王女でも戦うんだな」

「王家は戦えないと追放されるので」

 そうなんだ。

 それにしても、強い光…魔法の一種か?魔法のこと知らないけど。カティナも「あんな魔法見たこともない。」と言っている。他の二人も頷いている。その内の一人、無口なロニハミが喋った。

「…もしかして、転移魔法…」

その言葉にカティナとライハナが厳しい顔をしている。

「その考えは、有ったんだが転移魔法は、禁止されている」

「使える者も少なく昔、一人の男性が転移魔法を使い、仲間と異世界を滅ぼしたという伝説があります」

 もしかして…

「その滅ぼした異世界というのは魔法が無い世界だったらしいです。」

 もしかして…

「滅ぼされた世界がこの世界…」

梨緒がそうつぶやいた。

「可能性は高いですね」

ライハナがそう言う。

 実際にこの世界は一回何者かによって文明を滅ぼしたという説がある。それは、この世界の人ではない者、核、はたまた、異世界の者。その説が本当だとしたら。

「まあ、今じゃ何にも分からないですけどね」

と、苦笑いをしながらライハナが言う。

 確かにそうだ。この世界じゃ異世界なんてほとんど信じられていない。帰る方法なんて見つかるわけがない。三人共、ショックな顔をしている。そりゃあそうだ。帰る場所が無いなんて…

「じゃあ、ここで一緒に暮らそうぜ。ここが帰る場所になればいい。」

梨緒もさっきとは違い、何度も笑顔で頷いている。

「「「いいの!?」」」

三人同時にそう言った。何処か寂しげだが嬉しそうだ。

「母上と父上は?」

「あー。昨日から何処かに旅行中。いつ帰って来るかもまだ、分からないってさ」

自分達の子供なのに、旅行に行く場所を言わないで、「電話とか連絡しても返信できないから、するなよ」ってどういうことだよ。「お金、士狼の口座に入れといたから」って言ってたけど、どれくらいだ?暮らせる分にはあるだろうけど。

「でも、一緒に暮らすには服とか買ってあげないとね。」

梨緒が提案する。

「そうだな。服が一枚だけだと、困るだろうし。明日な、土曜日だから」

「本当に暮らしてもいいんですか?」

「おう。異世界に帰れるときまでここは、お前らの家だ」

      ■□■□■□

 この世界はどういう世界かなどを話をしていると、もう夜になっていた。俺と梨緒、どちらも家事は出来るので料理は俺がオムライスを作った。

「異世界の人の舌に合うか分からんが」

「「「いただきます」」」

 パクッパクパクパク皆、スプーンで一気に食べていく。

「美味しいか?」

「「「うん!!」」」

「こんなの食べたことないよ」

「お兄ちゃんの料理は世界一だからね」

 そう言われると嬉しい。異世界は質素な物ばかりだったのだろう。

 三人共、一気に食べて、喉に詰まったのか咳をしている。そして、水を一気に飲み干した。

「味噌汁も飲めば?」

「何だ?これか?」

と、カティナがお椀を持ち、他の二人も同じく持った。

「そう。それ」

あちちと言いながら飲んでいる。

「これ、どうやってとるんですか?」

ライハナが聞いてくる。具材がとれないんだろう。箸は異世界で無かっただろうし。

「私が教えてあげる」

「いいのか?」

「お兄ちゃんは教えるのが下手なので」

 下手というのは酷いが、俺は人に教えるのが得意ではない。梨緒に勉強を教えるときに上手く教えることができなかった。

「ありがとうございます」

梨緒は俺とは逆に教えるのが得意のようですぐに三人共、箸を持てるようになった。

「使いやすいですね。王宮にもこのようなものはありませんでした。」

 異世界か…行ってみたいな

      ■□■□■□

 ご飯も食べ終わり、お風呂に入った。女性陣の四人で一緒に。この時、初めてロニハミが女だったと知った。ロニハミの一人称は僕だし、ただかわいい男の子だと思っていた。三人の服は一枚しかなく、洗濯に出してしまったので俺と梨緒の使っていない服を寝間着、明日の服にした。俺の服はカティナのサイズと同じ位だ。

      ■□■□■□

 寝るときは全員、俺の部屋に寝た。三人で客用の部屋に寝させる予定だったが、三人共まだこの世界に不安や少し恐怖などがあるようで俺の部屋で全員寝ることになった。

 何で俺の部屋なんだ?梨緒の部屋はだめっていうし、客室は狭いし、両親の寝室はだめだろうし俺も嫌だ!!でも、梨緒には借りがあるし…

ずっと寝るまでそんなつまらないことを考えていた。

      ■□■□■□

 次の日、出掛けたのは全国的に有名なアオンモールだ。ここはどちらかというと田舎の方だから東京にあるような店がない。そして、今日の目的は三人の服なのに何故?

「俺、必要?」

「うん。男の人にも意見聞きたいからね。あ、でも下着買いに行くときは別の店見てて」

「し、下着!?」

下着を買いに行くとは聞いていない。

「三人とも下着は着けてたけど異世界の物だからか可愛くないし、丈夫そうじゃなかったから」

三人を見ると顔を赤らめている。そりゃあ恥ずかしいよな。

「梨緒、いくら兄だからって男にそういうことを言うな。梨緒だって下着のこと話されたらいやだろ」

「確かに。お兄ちゃんに見られたことあるけど」

梨緒も想像したのか顔が赤い。最後の方は聞こえなかったが。

      ■□■□■□

 無事に服も下着も買え、家に帰ってきた。

「俺達が学校の時どうする?」

「文字も同じなら転校生でいいんじゃない?」

「勉強出来るか?」

「問題出して見る?」

それに頷き、三人に問題を出した。1+1のような簡単な問題から難しい問題までいろいろな。


 結果は漢字以外は出来る。逆に漢字だけ出来ない。何となくは出来るがあやふやだと言う。どうすればいいんだろうか。










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