メロディーのラストスパートからの久しぶりの練習試合
…!このスキルに賭けるしか無さそうですね
「彷徨える奏者!」
すると、スキル発生と同時に青白い小さな音符が私の周りを回り始めた
これが最後になりそうですね…
「癒しの音色、傷の音階、滅びの交響曲!」
残りのMPをほとんど使いスキルを発動させ、ジッとボスを見る
HPはお互い残りわずか…一回でもくらえば致命傷になりますね…
その瞬間、止まっていたボスが地面を蹴って素早く私目掛けて突っ込んできた
「…フッ!爆音!」
ギリギリで攻撃を避けると背後へ回り込み、スキルを放つ。
命中したかと思ったが、ボスは後ろに振り返ると同時に斧を横に振り、衝撃波を相殺する。
爆音の使用回数も残り二回がいいところでしょうか…
私はMPをチラリと見る
しかしその一瞬が仇となりボスが投げた斧に気付くのが遅れてしまった
「しまっ…!」
横に転がり直撃は避けたがHPが減り、次攻撃が当たれば確実にゼロになる
ダメージを受け、体勢を立て直す
すると周りを回っていた音符がいくつかボスに向かっていき少しだがダメージを与えた
なるほど、割合ダメージのカウンターのようですね…もっと早くに欲しかったですね…
今は何を言っても仕方ないですけど…さて、次の攻撃で倒さないとバフも切れてしまいそうですね…もう一踏ん張りです!
ボスは体勢を立て直すとコチラに向いて武器を構える
こういう時、ケイトさんが読んでいるラノベではこう言うんでしたっけ
「さぁ、最後の音を奏でましょう!」
……ムズムズしますね
ボスはセリフが言い終わると同時に地面を蹴って私との距離を詰めてきた
私は意識を集中し、待ち構える
するとボスは持っていた斧を私に向かって投げてきた
これなら避けられます!
私は飛んできた斧を横に避ける
これで爆音を当てれば…あれ?
前に向き直ると、さっきまで迫って来ていたボスが視界から消えていた
い、一体どこに…!?
「くっ…!」
横からきた斧を後ろへ跳んで避ける
しかし横に避けた拍子に体勢が崩れ、背中を地面につけた状態になってしまった
ボスがこれを逃すはずもなく、すぐさま私に向かって斧を振ってくる
こ、こうなったら!一か八か!
「爆音!!」
私はボスと同時にスキルを放った
グレイン視点
「あ〜くそ、別の道に行けば良かったな…」
俺は来た道を戻っていた
まさかこんなすぐに行き止まりになるとはなぁ
他の道にでも入ってみるか?いや、また行き止まりだったらそれも面倒だしな…
その後少し歩くと元の入り口が見えてきた
ケイトの入った道にでも行ってみるか……ん?
先程の洞窟の中よりは多少明るく、周りがある程度見渡せるほどの広い場所に出ると、ニコが壁に寄りかかりながら座っているのが見えた。
「お困りですか?お嬢さん?」
俺は近づきながらそう言った
するとニコは俺に気づいたらしく、手の甲を頬に当てながら「大丈夫ですわ、わたくしの通ったお道がお行き止まりになったので帰ってきただけですわ」
俺と同じ理由かよ…まぁ、行き止まりに感謝だな
「それはそれは、まさか同じ理由とは思いませんでしたよ、これは運命でしょうな」
「「ふふっ…」」
お互い、堪えきれずに笑いが漏れてしまう
笑いを収めると俺も壁に寄りかかるためニコの隣へ移動した
「これからどうすっかな…」
「そうだねぇ…グレインが来なきゃメロディーの所にでも行こうと思ってたんだけどさ….そうだ!久しぶりに僕とバトルしない?」
「そういや、最近してなかったな」
最後にバトルしたのは宣戦布告される少し前だったか?…まぁ、勝ったこと一度も無いけどな…
「よし!やるか!」
俺はそう言うとニコから少し離れ、武器を構えた
「それじゃ、こっちから行かせてもらうぞ【覚醒】!」
覚醒を使うと同時に走り出し、ニコに向けて右手を突き出す
「よっと」
ニコはパンチを上半身を反って躱すと、その勢いで足を振り上げる
流石に当たらねぇか
俺は下からくる足を避けると同時に後ろへ下がる
「ひゃ〜グレイン、スピード上がったんじゃない?」
「まぁ、少しは上がったかもな、避けられたけど….」
「凄いでしょ〜じゃあこっちも行かせてもらうよ!【濃霧】」
ニコのスキルにより辺り一帯が霧で覆われた
「【彼岸花】!」
彼岸花の爆風で霧が吹き飛ぶと、ニコが背後に迫ってきていた
「ありゃりゃ、よっ!」
ニコは霧が消されるのを分かっていたのか、なんの戸惑いもなく俺にクナイを投げた
俺が霧を消すことも予想済みだったってことか
「【彼岸花】」
飛んでくるクナイを爆破で消す
「え〜これも駄目!?」
ニコも流石にクナイが弾かれるとは思っていなかったらしい
「どうだ?少しは成長しただろ?」
「それはどうかな〜?【濃霧】」
ニコはスキルを再び放つとニコの姿がまた消えてしまった
「何度やっても同じだ!【彼岸花】!ってマジか!?」
霧が晴れ、辺りが見えるようになったが先程いたはずのニコの姿が消えていた
どこに行った…?後ろ!?….にはいないか
辺りを見渡すがニコの姿は無かった
「【風刃】!」
声のした上を見ると、ニコが放った風の刃が俺を襲ってくる
くっ…!避けきれない!
そう判断した俺はすかさずスキルを放った
「【炎爆衝】!」
すると俺の周りを囲うようにして炎の衝撃波が広がった
「え!?何そのスキル!?」
ニコはそれを避けようとするが空中で身動きが取れず巻き込まれる
くそ〜このスキルはもっと近づいてから撃ちたかったのになぁ、あんまダメージは出てないはず…
すると崩れた壁の瓦礫からニコが出てきた
「危なかった〜全く、いつの間にそんなスキル手に入れたのさ」
「俺も成長してるってことよ」
「なら僕も新しいスキル使っちゃおうかな〜」
うへ〜対処出来るか?
「お手柔らかに…」
ニコはニヤリと笑みを浮かべた
「行くよ〜!【鬼神化】」
スキルを使うとニコの頭からツノが生え、両手に持っていたクナイは紫色の炎を纏い始めた
今回も見てくださりありがとうございました!
色々とひと段落ついたのでまた短い間隔で投稿出来ると思いますのでこれからも読んで頂けると嬉しいです!
次回はニコとグライン視点です




