球体からの戦闘
部屋は広く、岩壁には火のついた蝋燭が何本もあり部屋の中を明るく照らしていた。
部屋の中心に紫色の球体がある以外はなんてことないただの部屋だった。
この部屋はボス部屋なんでしょうか?一応見慣れない物はありますが……
私が確認のため球体に近づくと、球体が宙に浮き禍々しいオーラを放ち始めた
「!?」
私はすぐに背後へと飛ぶ
やはりボス部屋らしいですね
すると宙に浮いていた球体は破裂し、白の服を着た女が立っていた
ただ女と言っても、長い黒髪は顔を隠していて口角が上がった口より上は見えず、着ている白の服はズタズタに裂かれ、長く垂れた両腕の先には紅く錆びついた斧が握られ、明らかにアンデッド系モンスターだった
「ヒッ!?」
ア、アンデット……
私は恐怖のあまり、その場から動けなくなってしまう
モンスターはゆっくりと顔を上げると、私に向かってきた
は、早く逃げないと……嫌……来ないで、来ないでください!
私の願いも虚しく、モンスターは両斧を私へと振り下ろした
私のHPは大幅に削られ、身体は後ろの壁へと叩きつけられる
それでもモンスターは止まることなく、私の方へ向かってきた
今日の私、本当に不運ですね……ケイトさんとは離れるわアンデットに襲われるわ……確かに運勢12位でしたけど…………し、しかし…このアンデットを倒さないと……ケイトさんに会えないですし……そうですよ!これを倒さないとケイトさんに会えないじゃないですか!
私は両頬を叩き気合いを入れると、モンスターの攻撃を横に転がり回避して立ち上がった
ケイトさんが近くにいないので覚醒は使えませんね…
仕方ないので、今回は素の状態で戦うしかないようです
「滅びの交響曲、癒しの音色、傷の音階!」
【滅びの交響曲】
自分を中心に範囲内の敵は一定時間ステータスがダウンする
【傷の音階】
範囲内の敵に一定時間ダメージを与える
滅びの交響曲のお陰でなんとかステータスは五分でしょうか
「ッ!爆音!」
モンスターが投げつけてきた斧をスキルを使って弾き、メロディーはすぐさま後方へ下がる
傷の音階でダメージは稼ぎながら避けていくしかなさそうですね……幸い此方には回復スキルもあるので、このままいけば粘って勝てそうですが…
私が思考を巡らせながら、モンスターの攻撃をなんとか避けていると、モンスターのHPが半分をきったところでモンスターの動きが止まった。
そう簡単にはいけそうもないようですね……
モンスターは両手に持っている斧を地面に振り下ろす
すると部屋の岩壁の色が紅黒へと変化した。
「!?」
私は足元の地面から無数の白い腕が自分の足を掴んでいることに気がつく。
なんとか足を上げようとするが、なかなか外れない。
「爆音!」
スキルを使い白い腕を外すことは出来たが、目の前から来ていたモンスターに気づかず、突進をモロに受けてしまった。
「ガハッ!…い、癒しの音色」
厄介ですね……白い腕は掴むまでに少し時間はかかるようなので、走り回れば掴まれることはないでしょう…しかし、これに気を取られすぎるとあのモンスターの攻撃を受けてしまいますね…
「滅びの交響曲、傷の音階」
私は走りながら攻撃を避けつつも、効果が切れかけていた範囲攻撃を継続していく。
なんとか攻撃を避けているが、白い腕に注意を向けすぎるとモンスターの攻撃を受けてしまい、その度に癒しの音色で回復を行っていた。しかし全回復ではないうえ後のMPのことも考えて使用していたため、徐々にHPは削られている。
相手のHP残量と減少量を見ても、傷の音階以外の攻撃を与えない限り押し負けてしまいますね……
「爆音!」
私はモンスターの攻撃を避け、再度攻撃をさせる暇なくダメージを与える。
あと一つ二つ攻撃スキルを持っておくべきでした……爆音だと範囲攻撃な分、ダメージが低いんですよね
私が思考を巡らしている間もモンスターは斧や突進攻撃をし続けた。
ーーーーーー
戦いは長く続き、私のHP残量は三分の一をきり、モンスターは三分の一となっていた。
あと、あと少しの差が埋まりません…
「クッ!」
ボスが振りかぶった斧を横に転がり回避する。
「爆音!」
私の周りに衝撃波が生じるが、距離が足りず、ボスには当たらない。
【新スキルを取得しました】
「!?爆音!」
私は爆音でボスを離し瞬時にステータスを確認する。
すると先程聞こえてきたようにスキルが新たに追加されていた。
【彷徨える奏者】
一定時間自分にダメージが与えらた時、敵に攻撃を与える。
かなり遅れてしまいましたが、また更新を再開します。今回も読んで頂きありがとうございます!
また今回のように遅れてしまうこともありますが、最終話までは書くので、それまで読んで頂けると嬉しいです!
次回はグレインとニコ編です。




