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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

がんばれサイトウ

がんばれサイトウ

作者: ぺんとまん

よー中二!そう言って俺に殴りかかるこの男は俺のクラスメイトで中二の『二年a組の武だ。』結構の確率で顔の半分にマヨネーズをつけてる。

大体俺の体のいたるところがしびれ始めたタイミングで渾身の一撃をお見舞いしようと右手を振りかぶって思いっきり殴りかかった。武にはらりとかわされて俺は尻餅をついた。空気が静まり返った。俺はうんこを漏らしていた。

びっくりしたが武はもっとびっくりしてた。それ以来こいつは俺の親友だ。そしてお腹ではなくケツが弱くなった。


俺の名前はサイトウサトシだ。なんとかモンスターのパクリで帽子を後ろ向きにかぶっている。好きなタイプは火属性だ。

どっからどう見ても中二だ。しかし俺は気にしない。正真正銘の中2だからだ。

今日は日曜日だというのに武が俺の家を訪ねてきた。

「サトシいつまでももらしてんじゃこら。きたぞこら。」

慌てて階段から降りるとどうやら爆笑している。思い出しているのかもしれない。ドアを開けた。

「俺のMDが壊れたんだ。サトシ直してくれ。お前しかいねー。」

武くんあいぽっtかエクソまじなんで思い出して笑ったんだ

「お前とおれしかMD使ってるやついねーじゃん」

そうだな。まあ入れ。俺のMDでよかったら見せてやる。

「お前ンチ何気いい匂いすんじゃん。いいじゃん。」

なめてんじゃねーぞ中二が結構家中に響くくらいで言っていた。

俺は割と手先が器用だし機械とかプラスドライバーとか得意ですごいってよく言われる。

だが武くんに壊れた理由を聞いたときこいつの直し方が一瞬でわかった。

「トイレに落とした」らしい。これしかない。ドライヤーを装備した。そしてどのタイミングで落ちたのかはあえて聞かない方向で俺の枕の上でなぜだかわからないが眠っている君にセット。息を落ち着かせ発射させた。

すごい臭かった。面白すぎて手が震えていた。武くんは恥ずかしそうな顔をしていた。今日はサンドイッチを口につけている。サンドイッチを食ったのだろう。素晴らしい日曜日だ。

しばらく耐えた後、武は電源を入れてみた。だがやっぱりつかない。武くんのMDは再び俺の枕に眠った。

仕方がない。俺には直せそうもない。あいぽっt買ってください。

武くんは泣いていた。臭すぎたのかと悔しさをこられきれず。

イシツブテみたいな目で。

仕方がない。枕は捨てよう。武はカツアゲしてくると言って部屋を飛びだしていった。後もう少し家を飛び出すのが遅かったら俺はモンスターボールを全力で投げつけるところだった。命拾いしたな。武よ。

まったく、明日から学校だというのに中二の日曜日を奪いやがって。まあ、武の弱みを握れたからよしとしよう。明日から俺様が笑ってやる。

ホッとしたのも束の間だった。おれの家にまた誰かやってきた。

ドアを開けると、豆みたいな輪郭で坊主頭の岡部だった。

岡部は武にカツアゲされたと言っていた。所持金3000円。半年かけて貯めた3000円を握りしめ、ポケモンGに課金しようとコンビニのソソーンに立ち寄ろうとしてた所を狙われたのだった。岡部の表情はまさに豆そのものだった。どうやらライフポイント0になってしまったらしい。あげくのはてに、追加の3000円を明日持ってこいと言われたようだった。

「サトシ、おれとお前の仲だから言う。助けてくれないか。」

仕方ない。岡部の頼みを聞いてやる代わりに3000円もってこいと伝えてドアをしめた。

岡部が実家のドアを2.3回叩いた。

おれは無視した。そもそも、岡部と会話をしたのは一回きりで、体育の授業の時、腹を壊した。少し遅れる。やば、先生に伝えてくれ。と頼まれた。それだけだ。本当にそれだけで冷静に考えたらびっくりするほどクソみたいなことだ。俺が一言一句間違えずに先生に伝えてやった。なぜだかわけわからなかったが岡部は体育の授業に戻ってこなかった。すると一週間後にケロッと学校に現れて何事もなくクラスに溶け込んでいた。随分長いトイレだなとは思ったが話しかける事もなく、むしろなにごともなかったように忘れてしまっていてた。その程度の関係性のおれにわざわざたのみにどんな感情でここにきたのかと思えるほどだった。

岡部が思いっきり泣いていた。少し哀れに思えてきたので、とりあえず家に入れようとドアを開けてあげた。岡部は何か言うわけでもなく空っぽの財布を見せてきた。

こいつの顔はクセになる顔だった。中々おもしろい顔だ。

おれは明日武のくそやろうに話をする事を約束して岡部にはとりあえず帰るように伝えた。岡部は少し安堵の表情を見せた。俺はとりあえず1万円もってこいとだけ伝えといた。

「そうだな。ちゃんと持っていくよ。頼むな。」

岡部は夕焼けに向かって走って行った。この街にはどいつもこいつもアホしかいない。

俺はカフェオレを飲みながらそろそろ両親が帰ってくると思い、わざと74点のテストを玄関の端っこにセットした。

おれは部屋に戻って英字新聞を広げた。英語は全然わからない。

両親が帰ってきたようだった。おれは両親が声を掛けてくるのを待っていた。案の定足音が近づいてきた。仕方ない。ご機嫌だけでもとっといてやるか。「ハワイイクケドサトシモイク?」(カタカナ英語)

うるせークソババア。あのテストでは本気出してない。

「アシタノアサシュッパツスルカラジュンビシテネ」(カタカナ英語)

そうだな。今日はカレーにしてくれ。ご飯は硬めで頼んだぞ。

俺は次の日にはハワイに出発した。

ハワイはいい天気だった。どうやら武は激安のあいぽっtを一万円で購入したらしい。しかし武の家にはパソコンがなかった。



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