01 精霊契約しよう!
本当に見切り発車です!生暖かい目で見守っていただけると幸いです!まだ設定など深く練っていないので後から変更ありです…
それでも良い方はどうぞ!
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その世界で魔王とは魔物を従え私利私欲のままに世界を支配する畏怖すべき存在……
…のはずだった…
「どうしてこうなった……」
今年で18歳になり独り立ちをした白髪碧眼の少年は頭を抱えていた…
それは2日前に遡る…
「いや〜遂にシンも18歳か〜。早いもんだなーつい最近まで俺がオムツを変えてやったっていうのに…」
村で作物を育てている頭にバンダナを巻いたガタイの良いおっさんがしみじみと思い出に浸っている
「やめろ!ガンジさん!何年前の話をしてるんだよ!もう俺も立派な大人なんだから子供扱いはやめろよ…」
「なーにが大人の仲間入りだ!まだお前はスタートラインに立っただけだっつうの!」
「今に見てろ!俺が立派な精霊と契約してガンジさんを驚かしてやる!」
この世界では18歳になると精霊と契約することになる。精霊とは、この世界で魔法を行使するための媒介であり、己の力を示す度合いともなる
契約する人の魔力に比例した精霊と契約することが可能であり、魔力が高ければ高いほど高位精霊と契約することが可能である
精霊契約によって契約される精霊には幾つか種類があり
◆剣や魔法のスキルを行使する
・・攻撃精霊 (さらに細かく分類可)
◆回復魔法や強化魔法のスキルを行使する
・・神聖精霊 (さらに細かく分類可)
◆商人や鍛冶などのスキルを行使する
・・特殊精霊 (さらに細かく分類可)
などの精霊に分類される
「はっ!よく言うぜ!まだ俺に剣ですら勝ったことないくせによ!」
ガンジは昔、冒険者であったが怪我により引退した身であったが暇を見つけてはシンに剣術の稽古をつけていた
「僕が精霊の力を手に入れたらまたリベンジしにくるからね!」
「まだ攻撃精霊と契約するかもわかったもんじゃねぇがな!ハッハッハッ!」
そう、精霊契約は契約主の秀でている才能に突出した精霊になると言われており、剣が使える!と思っても魔法に秀でた精霊と契約するという話も多々ある
「ま、せいぜい強い精霊と契約してこいよー!」
いつもより眩しく見える白い歯を見せながら去っていった
悔しく思いながらシンも家に帰りドアを開けた瞬間に鳩尾に強い衝撃を受けた
「ぐふっ!」
「兄様おかえり!」
出迎えてくれたのは今年で16になる妹リリーである。背中まで伸ばした兄とは対象的な黒髪が特徴の綺麗な顔立ちである
「た…ただいま…リリー…」
苦しそうに返事をするシン
「あら、おかえりシン」
そういって出迎えてくれた長い黒髪を片方に纏め前に流しているシンの母マリアだ
シンの父は冒険者であり冒険者として亡くなった。それからというものマリアが女手一つで2人を育ててきた
「シン、明日出発するんだからご飯食べてすぐ寝なさいね?」
「うん、分かってる。…ほら、リリーも離れて…」
「むぅーしょうがないですね…」
リリーは名残惜しそうにシンから離れる
そろそろ兄離れしてほしいものだ
「兄様…明日には行ってしまわれるのですね……」
「そうだよ、リリーは一人になっちゃうけど僕に変わって母さんを守るんだよ?」
「…はい…もちろんです…」
リリーには元気がないようだった
さっきまでの元気が嘘のように
明日は精霊契約のために王都に向け出発しなければならない、シンの住む村からは王都まで1日かかるため、明日には出発しなければ間に合わないのだ
そしてその次の日の朝、出発前にお世話になった人たちに挨拶をして村を出た
リリーはそれはもう泣きながら「兄様いかないでぐだざぃぃ!」と引きとめようとした
が、マリアによって阻止された
シンも慣れ親しんだ街から離れるのは寂しかったが帰れないわけではないので近いうちに顔を出そうと思った
シンは馬車に乗り込み王都まで向かった
道中に魔物が出ることもなく辿り着けた
シンが向かったのは【ユース王国】のユース王都であり大きな壁に囲まれた大陸でも最大級の王都であった
そのためシンは王都に着いた時の感動といえば言葉にはあらわせないぐらいだった
馬車や人が行き交い人っ気のある商店街や出店が立ち並びどこを見てもつい目移りしてしまうようなところだった
「駄目だ駄目だ遊びに来たんじゃない…いやでも少しなら…駄目だ…よ?…うん…」
シンは欲望になんとか打ち勝ち精霊契約を結ぶための広場に到着した
まだ不自然な文面や設定等ありますのでご指摘ありましたらバンバンコメント下さい!よろしくお願いしますっ!!