私の秘密
第二話です!
「ん…いつのまにかねてた…?」
私は目をこすっておきあがる。あくびをひとつして、教室にもどっていった。がらりととびらを開けると、休み時間特有のざわめきが、ぴたりとやんだ。そういえば思い出した。私が化け物といわれたもう一つの理由。この髪の毛の色だ。
私のお母さんとお父さんはもう死んでいるけど、二人のことは鮮明に覚えている。二人とも、鮮やかなうすい桃色のような、銀色のような色をしていた。私もそうだ。ふつうじゃありえない色。この世界には存在しない色だ。そういえば、七草優斗も、めずらしい髪色だ。あんなに黒いことがあるのだろうか?まあ、私には関係ないけど。
私は席について、ほおずえをつく。窓の外の景色。校庭で、男子がバスケなどをしている。私は退屈な日々に、いつもため息をつく。今も、ため息をついた。すると、
「ねえ、朝日さん?」
「は?」
聞いたことがあるようなないような声が耳にとびこんできた。七草優斗じゃないか。
「こんなところでなにしてるの?」
やけになれなれしく話かけてくる。なんだこいつ?
「私は窓の外をみて、考え事をしていた。それだけだ。私にかまうな。いちいち面倒くさい。」
「朝日さん、友達にならない?」
「拒否する」
なんだこいつ?頭のねじはずれてるんじゃないのか?こんなことを言われても、笑っている。気味が悪い。いや、それよりも…
「お前、つまらないな」
「え?」
「表情もつくっている。つまらない。」
「そんなことないよ」
七草優斗の表情が少しかわった。本当、気味が悪い。
「拒否する。私にかまうな。」
「ねえ、もう少し話そうよ」
「しつこい」
私は、制服のすそをひっぱっている手をはらうと、教室の外へでた。
「ねえ?」
「!?」
こいつ、ついてきてる!ホラーだろ、ある意味…
「なんだ」
「お話ししよ」
「お前、気持ち悪い。私にかまうな。話は、おたがいがその気でないと意味がない。」
私がその場をさろうとすると、
「朝日桜」
そう七草優斗がはっした。私はおどろきのあまりふりかえった。七草優斗は、いまだ笑みをうかべている。私は、ゆっくりとたずねた。
「なぜ、お前が私の母の名をしっている」
ご視聴ありがとうございました!