墓地
お墓参りの時期にお墓の話になった。どこのお墓は出るとか、そんな話。
「新しい墓地はあまり良くないんだよ」
そんなことを仲間の一人が言い出す。
なんでも古い墓地は先祖を弔うために、よい場所に作られているが、新しい墓地はそこまで考慮できていない場合があるらしい。
一人が割りと新しい墓地の名前をあげて、話し出した。
「夢の中で亡くなったお祖母さんが寒い寒いっていうから、墓地に行ったら、骨壺を入れる場所が水浸しで、壺がプカプカ浮いてたんだって」
「うわ~」
「そこは元は沼地だったらしいよ」
「あ、知ってる。そこ、近くでも怪奇現象が起こるって有名だよね」
「うん。お墓の掃除に行った人が戻ってこなくて、見に行ったら泥だらけで寝てたとか。あったらしいよ」
それを聴いていたアヤシちゃんがぽつりと言った。
「そこ、行ったことあるよ。お墓参りに」
思わず、皆、アヤシちゃんは何を見たのか聞きたくて、注目した。
「どうだった?」
アヤシちゃんが困ったように笑った。
「えっと…私の目から見ると、地面から一杯、手が生えているように見えた」
皆、その墓地には絶対に行くまいと心に決めた…と思う。




