占い
アヤシちゃんはたまにタロットで占ってくれる時があった。
これがよく当たる。
相手の事情も聞かないうちから、困っていることを当て、どうしたらいいかアドバイスをくれる。
でも気分が乗ったときしか占ってくれない。
友だちは恋愛で迷って占ってもらって、一年後に破局と言われた。
信じてなかったけれど、本当にそのとおりになってしまった。
ところが最近、占っているという話を聞かない。
「最近、占い、しないの?」
聞いてみれば、アヤシちゃんの顔が曇る。
「おじいちゃんに止められたから」
「え? どういうこと?」
「数ヵ月前にうちに友だちがきて占ってあげたのね」
アヤシちゃんは、私も知っている友人の名前をあげた。
「彼女が帰ったあと、トイレに行こうとドアを開けたら、数年前に亡くなったおじいちゃんが立ってたの」
「え?」
「半透明で。名前を呼ばれて『占いを止めなさい』って言われた」
「それでどうしたの?」
「占い、止めてる」
「ううん。そうじゃなくて、お祖父さんが立ってたトイレ」
「あ、そっとドアを閉めたよ。さすがにおじいちゃんの前でトイレするのは、ちょっと…」
しばらくして、もう一度開けたら、お祖父さんはもういなかったそうだ。




